上司から「今までの人生何をやってきたんですか」と言われて。|私の転職体験談
転職前
- 職業
- 公務員
- 職種
- 臨時職員
- 従業員規模
- 1,000名
- 年収
- 150万円
転職後
- 職業
- サービス業
- 職種
- 一般事務
- 従業員規模
- 500名
- 年収
- 150万円
目次
なにもできないおばちゃんさんさんの転職ストーリー
1これまでの私
ずっと専業主婦だった私は、離婚してワーキングマザーになった。
子どもが小学生に上がる前に離婚をして、それからずっとひとり親です。
離婚当時は、それはもう大変でした。
子育てもそうですし、それまではずっと専業主婦でしたので、これというスキルもありませんでしたから。
実家に実家に戻って仕事探しをして、なんとか学校事務の仕事にありつけましたが、臨時採用でしたので数年働いたのちに契約満了で雇用が切れました。
その後は、地方自治体の臨時職員として働きました。
そこでの仕事は、職員さんの仕事のサポートが主な業務内容でした。
具体的にはコピー取り、電話対応、窓口対応などのアシスタント業務です。
これを、10年ほど続けました。
学校事務をしていた時は、事務で働く人は私一人でしたので、消耗品の購入から職員の給与関係など幅広い業務があってやりがいもありました。
一方で残業も多かったので、当時小学生だった子どもにはさびしい思いをさせたと思います。
自治体の仕事ではなんどか配置換えもあって、忙しい部署とそうでない部署との落差が激しく、なんだか落ち着かない感じがありました。
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2転職のきっかけ
次こそは、正社員として働きたい。
10年続けた行政支援員の仕事でしたが、ここもまた「任期満了です」と言われてしまい、私はまた職探しをすることになりました。
臨時採用なので仕方がないといえばそれまでなのですが、当初は「異動はあるものの定年まで雇用されるケースも多い」と聞いていたのです。
ところが、その後すぐに制度が変わって3年ごとの任用になり、任期満了時に継続する人とそうでない人が出てくるようになって。──そしてその年、私は後者の「継続しない人」となりました。
子どもはちょうど高校を卒業し、これから大学が始まるというまさに一番お金のかかる時期でした。
もっと私自身が、雇用を安定させなくていけない。
そう思い、次の職場は非正規雇用ではなく、正社員として探そうと、心に決めました。
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3転職活動中
「きっと何とかなるよ。心配しないで」
転職活動は、とても大変でした。
とにかく、無職の期間を限りなく短くしないと、家計がどんどん圧迫されます。
「早く仕事を見つけないと」というプレッシャーが常にありました。
ですが、私はもう46歳で、さらには取り柄となるスキルもありません。
雇う側としては何のメリットもないでしょう。
応募しても書類で落とされることが続きました。
眠れない日が続きました。
ハローワークを利用して職探しをしていたのですが、いちどは「正社員は無理だろう」と考えて派遣会社にも登録をしました。
ですが、登録後も「本当に派遣でよいのか」とまた悩んでしまい、派遣会社の説明会にもなかなかいく気になれず、ようやく重い腰を上げて行ってみたら、「少し前まで結構お仕事があったのですが、今はありません」と言われてしまいました。
その日の夜、息子がボソッと、「きっと何とかなるよ。心配しないで」と言ってきたのです。
きっと、そのときの私は相当思いつめた、暗い顔をしていたのでしょう。
「おれも、バイトするから」と続けて息子が言ってきたとき、思わず泣きそうになってしまいました。
「生意気言ってないで、あんたは勉強頑張んなさい」と言い返しましたが、心の中にあった重たい石がなくなったような、軽い気持ちになったんですね。
状況は依然厳しかったですが、それでも頑張ろうと。いや、頑張らなくてはいけないんだと、前向きな気持ちになりました。
そしてまた、ハローワーク通いの日々です。
書類で落とされても気にするものかと、応募できるものはどんどん応募しました。
そしてその2週間後に、サービス業を営む中小企業の事務職から、採用通知が届きました。
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4転職後
今までの人生、私は何をしてきたのか。
新しい会社での私の役割は、一般事務でした。
仕事内容は、店舗運営にあたる什器や部備品等の購買事務(買掛)、買掛金の支払いのための社内費目別請求書対応が主です。
実際の業務は、おおよそ8割がメールでのやり取りで、ほぼパソコン上の作業です。
人間関係は、正直あまり良くありません。
部署は10名ほどの少人数で、直属の上司はややパワハラ気質がありました。
正直、毎朝の勤務時は気持ちが沈んでいます。
それと、契約についてもモヤモヤすることがありました。
試用期間について面接の時には「2ヵ月」と聞かされていましたが、2ヵ月経っても何の音沙汰もなく、人事担当者からは助成金の都合上「試用期間は6ヵ月になる」と言われました。
それだけだったらまだ良かったのですが、上長に正社員化について再度確認をしたところ、こう言われてしまいました。
- 上司
-
あなたは、何もできな過ぎる。正直、正社員にすることを躊躇っています。──今までの人生、何をしてきたんですか。
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5その後、どうなったか。
「とにかく無職だけは避けよう」としてきた、代償。
そのときの上長からの言葉は、今でも大きなしこりとして胸の奥につっかかっています。
たしかに私は正社員として働いたことがなく、業務経験はいわゆる「アシスタント」的なものばかりでした。
ですが、まさか私の人生そのものを否定されるとは思いもよりませんでした。
それ以降も、上長はことあるごとに私を詰めてきます。
本当に、辛いです。
今思えば、前職の自治体の臨時職員として働き始める際に、ハローワークの相談員さんから、「臨時職員で、このお仕事で、本当にいいんですか?」と何度も念を押されました。
これは、単に非正規雇用であることの不安定さだけを言っていたのではなく、「あなたが仕事で積もうとしている経験は、それでいいのか」と確認していたのかもしれません。
当時も「とにかく早く働かないと」と焦っていましたので、ほとんど聞く耳持たずにその仕事を選んでしまったわけですが、結局、そのつけが今こうやってやってきてた。──そういうことなんだと思います。
◇ ◇ ◇
6ヵ月が過ぎ、試用期間を終えて無事に正社員になれました。
ですが、私を全否定する上司のいる職場で、さすがにこのまま定年まで働くのは無理があります。
今はまだ仕事を覚えるのが精いっぱいですが、いろいろと覚えて落ち着いてきたタイミングで、今度こそ納得いく転職をしたいと思います。
あと2年経てば、息子も大学を卒業して手を離れます。
寂しくもありますが、今度こそ、私は自分で納得できる仕事選びをしなくてはならないんだと思います。
そのためにまずは、資格を取るなりして自分の強みを付けることから始めようと思っています。
それから、「情報収集」ですね。今どんな仕事があって、どんなスキルを持った人が求められているのか。今までの私は、「とにかく無職だけは避けるように」と、それしか考えていませんでしたから。
もしかしたら、また急に雇用終了の通達が来るかもしれません。
正社員であっても、その恐怖は今あります。
ですが、たとえそうなっても、これまでのように「すぐに職場を見つけよう」とするのではなく、いったん無職期間を持つことも覚悟で(失業保険をもらいながらでも)、自分が納得のいく転職をしたいと、今は切に感じています。
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