「スタートアップ企業で働きたい」経営者と近い距離で働きたいと考えた私|転職体験談
転職前
- 職業
- 自動車メーカー
- 職種
- 企画職
- 従業員規模
- 5,000名以上
- 年収
- 700万円
転職後
- 職業
- スタートアップ企業
- 職種
- 人事職
- 従業員規模
- 約10名
- 年収
- 800万円
目次
ドロボさんの転職ストーリー
1これまでの私
20代、私は調子に乗っていた。
新卒で入社した会社は、大手自動車メーカーでした。
「とりあえず大きくて有名な会社に入ろう」と、選んだ会社です。
研修期間中はディーラーや工場の実習で疲弊しましたが、配属先は希望が叶って企画職となりました。
新人ながら他部署の課長や係長、社外の取引先を説得しながら仕事を進めていました。
自分で言うのもなんですが、比較的器用で要領がよく調整力にも自信があったので、ぴったりの仕事だったと思います。
企画職は、社内では「登竜門」と呼ばれる部署でした。
残業は月に50時間以上と多めで仕事も大変でしたが、その分やりがいもありました。
自動車メーカーの企画職とは
自動車メーカーの企画職は、車両の商品企画や市場調査、マーケティング戦略の立案などを通じて、新車の開発や販売促進をサポートする職種です。
市場のニーズを分析し、トレンドや消費者の嗜好を踏まえた製品企画を行うことで、ブランド価値を高め、競争力のある車両を市場に投入する役割を担います。
自動車メーカーの企画職の主な仕事内容
仕事内容 | 説明 |
---|---|
商品企画 | 新車や既存車のモデルチェンジにおける商品企画を担当します。市場の動向や消費者のニーズを分析し、デザインや性能、価格などを考慮した車両コンセプトを策定します。 |
市場調査・分析 | 自動車市場のトレンドや競合車種の情報を収集・分析します。消費者の好みや購買行動を把握することで、売れる車の条件を見極め、開発チームにフィードバックします。 |
マーケティング戦略の立案 | 新車の販売促進のためのマーケティング戦略を立案します。広告、販促キャンペーン、プロモーション活動などを企画し、ターゲット市場への効果的なアプローチを図ります。 |
製品コンセプトのプレゼンテーション | 商品企画や市場調査の結果をもとに、製品コンセプトを関係部門にプレゼンテーションします。デザイン部門や開発部門と連携し、具体的な製品仕様に反映させます。 |
販売データの分析・改善提案 | 販売データを分析し、どの車種がどの地域で売れているか、ターゲット層に響いているかを検証します。必要に応じて改善提案を行い、販売戦略の再構築をサポートします。 |
20代の間に、海外赴任も経験しました。
ある国では、ホテルの最上階に住んで、自分専用の社用車と運転手がつくという、まさに絵に描いたようなセレブ生活の経験をしました。
プライベートでは、日本に居るときは同期と合コンに繰り出したり、アウトドアや旅行で遠出したり、海外赴任中は様々な国を旅行して。
順風満帆なサラリーマン生活を送っていました。
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2転職のきっかけ
「転職しよう」という想いは、海外駐在中にやってきた。
海外赴任中は、現地社長の直下で働き、常日頃から一緒に仕事をしていました。
そこでの刺激的な議論、また自分の働きかけをきっかけに現地法人が変わっていく面白さに魅了されました。
それから、20代後半に差し掛かってからは少しゆとりもできて、「今自分がいる職場がどんな状況か」を冷静に見えるようになって。
全員が全員そうではありませんが、社内には会社の看板を使って取引先に横柄に振る舞う社員、働かず楽ばかりしようとする社員もいました。
「このままこの会社に居たら、自分も同じような生き方に染まってしまうかもしれない」──、そう思ったのが、転職を考えはじめたきっかけです。
加えて、海外赴任中は1人の時間も多かったので、自分のこれからの人生についてもよく考えるようになりました。
そして海外赴任からの帰国が決まったときに、私は「転職しよう」と意志を固めていました。
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3転職活動中
スタートアップ企業で、経営者と近い距離で仕事したい
転職活動では、転職エージェント数社を並行して使いました。
それから、転職サイトのビズリーチにも登録しました。
転職エージェントには「成功報酬のために転職を勧めてくる」という悪いイメージもあったんですが、実際使ってみたところそんなことはありませんでした。
とくにビズリーチ経由でスカウトをしてきたエージェントは、報酬云々に関係なくアドバイスをしてくれて、また「現職に残る選択肢も持っておいた方が良い」と言ってくれる方だったので、信頼して相談することができました。
希望条件の軸としたのは、「経営者と近い距離で、新しいことをやりたい」ということです。
必然的に、ベンチャー企業に絞っての求人探しとなりました。
苦労したのは、情報集めが大変だったことです。
すでにスタートアップ企業で働いていた友人達に連絡をして、スタートアップ企業の働き方や選び方について教えてもらいました。
当時は2020年のコロナ禍で、世界中がStay Homeムードでした。
そのため、選考面接もすべてオンラインです。
海外駐在中でもスムーズに転職活動を進められました。
いくつかの企業が最終選考まで進み、そのなかで「この企業にぜひ入りたい」というものが見つかり、そこからは帰国して対面で社内の雰囲気や社長の人柄を確認して。
そうして無事に、その企業に転職先が決まりました。
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4転職後
従業員10名ほどのスタートアップ企業に入社して。
入社したのは、従業員10名程のスタートアップ企業です。
入ってからのミスマッチが無いように、事前に調べ尽くしました。
その結果、入社後の感想としては「いい意味で予想通り」でした。
会社に依存するような社員は一人もいません。
自分の意思で仕事をする「自走型」の人ばかりで、私もまさにそういう働き方をめざしていたこともあって、非常に居心地の良さを感じました。
同じようなマインドの人が多い一方で、バックグラウンドは人によって様々で、同じ空間で仕事をする際に刺激を貰えることも多かったです。
また、社長との距離も近く、一日に何度も議論しますし、自分の仕事が直接的に会社の売上や成長に繋がる実感も得やすかったです。
働き方は、リモートとオフィスのハイブリッド型です。
とことん議論するようなミーティングあるときはオフィス出社になりますが、それ以外は比較的自由に働く場所を選べます。
残業時間は月に50時間程度で、思っていたよりも多くありませんでした。
仕事をいったん切り上げてジムで運動して気分転換して、その後また仕事をする、といった自由な働き方もできました。
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5その後、どうなったか。
スタートアップ企業ならではの、スピード感と臨機応変さ。
今回の転職で、スタートアップの「ゼロから立ち上げる」ダイナミックさと楽しさを知れました。
以前いた会社では、仕組みという仕組みはすでに出来上がっていました。
それがたとえ時代遅れで機能していないものであったとしても、変えることは困難でした。
一方の今の会社では、会社の成長のためになる仕組みは即採用されますし、試してうまくいかなければすぐに修正されます。
このスピード感や臨機応変さを経験すると、大企業には戻れなくなりますね。
それから、スタートアップ企業は「規模が小さいので給料が低いのは当たり前」と思っていましたが、意外とそうでもないことも分かりました。
小さい会社では社員が会社の成長に与える影響が大きいので、優秀な人であれば躊躇なく高い給料を払う経営者の方は多いと思います。
不満に思うことは自分で提案して改善できるので、ありません。
ただ、小さな組織では経営者との相性が全てだと思うので、私と同じようにスタートアップ企業に転職する方は、入社前に入念に確認するのが良いと思います。
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最近取り組んでいることは、SNSやブログでの発信です。
転職活動を通じて、多くの誤解があったことに気が付きました。
また、現職の人事業務では、自分と同じような誤解を持つ人が多いと感じました。
自分の体験と人事としての経験をもとに、少しでも多くの人にキャリアを真剣に考えるきっかけを提供できればいいなと思います。
ドロボさんの運営ブログ
「ドロボブログ~メーカーエンジニアのキャリア研究所」
自動車メーカーで多くのエンジニアと一緒に働き、人事として多くの人のキャリアや転職の相談に乗った経験を活かして、メーカーエンジニア向けのキャリア情報サイトとして情報発信しています。
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