私の転職体験談:15年来携わってきたWeb業界から教育事業のDTPオペレータに転職
転職前
- 職業
- IT・コンピューター
- 職種
- Webデザイナー
- 従業員規模
- 10~20名
- 年収
- 200万未満
転職後
- 職業
- 教育・保育
- 職種
- DTPオペレーター
- 従業員規模
- 101~200名
- 年収
- 200万~250万
目次
ゆうこさんの転職ストーリー
1これまでの私
これまで、WEBデザインの仕事を15年携わってきました。
小さな会社のWEBデザイン、コーディングをしていました。
WEBの仕事は15年やっていたので、ノウハウもありましたし、Adobe系のソフトの操作も慣れていて得意でした。
また、MTやWPなどのCMS(※)をカスタマイズするのが得意で、その作業が大好きでしたし、好きなことを仕事にしているという意味では恵まれていると感じました。
※ CMS(コンテンツマネジメントシステム)とは
Webサイトを作成、管理、運用を行なう専用のツールです。
CMSは非常に多くの種類がありますが、なかでもWordPress(WP)、MovableType(MT)の利用者数はとても多く、Web制作をする上ではこれらCMSの扱いが必須スキルとなりつつあります。
正社員ではなかったので給料は安かったですが、プライベートを充実させたいのと、二人いる子供が小学生~高校受験にかかるタイミングだったので、時間的な欲求は満たしていました。
融通が利く部分も多く、学校のPTA役員やプライベートでの休みもとりやすかったです。
ただ、小さい会社なので社員教育も自前でしたので、人間関係のトラブルが多く、嫌な思いをかなりしました。
でも、いい人と思われたい、仕事のスキル同様、人格的に認められたいという思いがとても強く、理不尽な事にも我慢してしまうことが多かったです。
傍から見ると「扱いやすい良い人」だったと思います。
2転職のきっかけ
家庭と、そして職場で大きな変化があって。
下の子が公立高校に受かったころ、主人がそのころ勤めていた会社を辞めたいと言い始めました。
給料の面で、この安さでやっていけるのかな…。という不安が生じてきました。始業が10時でしたので、5時までしか働かないと、月の手取りは15万に満たないこともありました。
そして、そのことで少し悩んでいた矢先、職場でどうしても我慢できないことが二つおきました。
一つは、社員同士のモラハラ・パワハラ状態の悪化。
個人的なミスをかばい合う風習は無く、徹底的にいつまでも攻め続ける。ミスの該当者も詫び続けることでなんとか誠意を見せようとする。何か起こると、しばらく職場内がギスギスした雰囲気でした。
もう一つは、SEO(※)を利用して、他社を蹴落としたり、ユーザーを巧みに騙すような裏技を業務として強制されることでした。自分のデザインが、人を騙すことに使われることに、心底嫌気がさしました。
そして私も主人同様、「転職しよう」という意識に変わっていったのです。
※ SEOとは
SEOとは、”Search Engine Optimization” の略であり、GoogleやYahooの検索サイトの結果表示を最適化することを意味します。検索結果でWebサイトがより上位表示されるために行う取り組みのことを指します。
3転職中
新しい道を選んで、模索して。
やはり、年齢が40代後半ということで、転職先の需要は少なかったです。
ユーザーを騙すSEOを許すような企業には二度と関わりたくなかったので、きっと学校教育現場ならそんなことしないだろうと思い、学校関係に絞ったことも、間口を狭くさせました。
また、学校関係に絞った時点で、今までのクリエイティブ関係の仕事はもうあきらめようと思いました。ワード・エクセル等は普通に使えましたし、事務関係に希望職種を変えました。
しかし、大学卒業してから一度も事務職に就いたことが無かったため、経験がない事がネックとなり、なかなか先方の目に留めてもらえませんでした。
そのような状態が続いてかなり気持ちも焦っていた時、派遣会社リクルートスタッフィングの仕事情報に、MAC、WIN両方使えて、Adbe系ソフトとパワーポイントが使える学校関係のDTP職種(※)の人材募集が出ていて、全部得意なので即応募しました。
※ DTPとは
DTPとは、DeskTop Publishing(デスクトップパブリッシング)を略したもので、パソコンでデータを作成し、実際に印刷物を作成することを指します。
応募した翌日には面接、二日後には就業先で面接、翌日には採用の連絡が来て、さすが大手人材派遣会社、対応が早いと感動しました。
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担当さんにお礼を言うと、
- コーディネーター
-
「あなたのスキルとお人柄ですよ」
と優しく言ってくださり、本当に嬉しく感謝したのを今でも覚えています。
4転職後
転職後に待ち受けていた状況は──
不運と言うほどのことは無かったです。
でも、最初のうちは緊張して仕事していたのですが、それまでweb系の仕事をメインでやってきたので、日々勉強・試行錯誤しなければいけない前職と違って、印刷業界は20年前と技術的にはほとんど変わりませんでした。
繁忙期を過ぎてからの入社ということもあり、仕事量は最初とても少なく、
- 私
-
(もう少しばりばり働きたいんだけどな…。)
と贅沢な悩みでした。
しかし、やはり教育業界ということで、仕事のマネジメントは本当に今まで働いてきたどこよりもしっかりしていました。
何よりも、社員同士がお互いを大切ななかまとして敬い合い、ミスも心から励まし、打開策を提案し合い、解決したら喜びあえる、とても安心できる職場でした。
女性の上司にも恵まれ、こんな人になりたいという目標となる人にも出会えました。
また、自分の仕事や他者へやそのほかのすべての事に対する考え方も、変わっていきました。
自分に何が足りないのか常に考え、本を読み、実践し、自己研鑽していきたいという思いが日に日に強くなっていきました。
自分の成長できる職場に出会えたことに心底感謝しています。
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5その後、どうなったか
転職を振り返って、今思うこと。これからの将来目指していきたいこと。
気づけて良かったのは、会社のハラスメントによって自分に自信が持てなくなっていたけれど、前向きにまだ頑張って良いのだということ。
職場はその会社が人材育成にどれだけ重要視しているかで大きな違いがあること。
そして、自分にはまだまだ人格的に学ぶべきことが沢山あり、仕事のスキルと一緒に人格的な自己研鑽が、この先も必要なこと。
残念に思えると言うほどではないですが、やはり、CMSカスタマイズの仕事が今までで一番面白かったので、いつかはその仕事にももう一度携わってみたいです。
また、派遣社員なので3年の期限付きになり、その後の将来には不安を感じています。
そのことを派遣会社の担当コーディネーターの方に相談すると、
- 転職エージェント
-
「一回教育関係を経験すると、次回もその職種は優先的に経験者を採ってくれる。企業と違い年齢よりもスキルと人柄重視なので、大丈夫ですよ」
と言ってくださり、心配はかなり解消されました。
後悔していることは全くありません。給料も上がり、精神的にも安定しています。
自分自身を深く見つめなおすきっかけとなり、転職して本当に良かったと思っています。
◇ ◇ ◇
「これから実現させたいこと」は──、マネジメントスキルを向上させたいです。
たとえば、タイムマネジメント・タスクマネジメント・目標設定・PDCA。
今職場で喜んでもらえているのは、担当者の理想にできるだけ沿ってデザインするということです。
クライアントに喜んでもらえての仕事なので、自分の利益のみにとらわれることなく、その信念を貫いた転職を誇りに思えるように、モノづくりを続けていきたいと思います。
今の職場はWEB展開に関して弱く、普通のHTMLをちょっと組んだだけで、ものすごく感謝され、さらにレスポンシブにしてあげたら、マネージャークラスの方からもお礼を言われ、うれしかったです。
WEB展開についてもどんどん提案していけるように、日々研究・勉強がんばっていこうと思います。