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20代でフリーランスになって大丈夫?メリット・デメリットと判断ポイント

[最終更新日]2024/08/03

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20代からフリーランスを目指すのはあり?未経験からの目指し方とおすすめエージェント

多様な働き方が実現しやすくなりつつある現代において、特定の企業に属さないフリーランスという働き方を選ぶ人が増えています。

20代社会人の皆さんの中には、近い将来フリーランスとして働きたいと考えている人もいるのではないでしょうか。

目次

20代からフリーランスを目指す人で、年収300万円越えは約37%

フリーランスへの転身を視野に入れている人にとって、「20代でフリーランスになる人はどのくらいいるのか?」は気になる点でしょう。

下の図は、フリーランスになるまでの就業年数の割合を示しています。20代のうちにフリーランスになった人の割合は20%弱と、30代や40代と比べて少ないことが分かります。

フリーランスになるまでの就業年数 ■3年未満9.1% ■3年以上5年未満9.7% ■5年以上10年未満21.5% ■10年以上15年未満20% ■15年以上20年未満13.5% ■20年以上30年未満17.9% ■30年以上40年未満6.3% ■40年以上1.3% 20代からフリーランスを目指す人は、全体の20%弱。

中小企業庁「2016年版 小規模企業白書」より

では、20代でフリーランスになった人はどれだけの年収を得ているのでしょうか。
下の図は、フリーランスの年収を年代別に表しています。300万円以上の年収を得ている人は全体の約37%で、6割以上の人は300万円を下回っているのが実情です。

フリーランスとして得ている現在の年収(年齢別) 20代フリーランスで、年収300万円以上の人は約37%

中小企業庁「2016年版 小規模企業白書」より

反対に、年収500万円以上を得ている20代フリーランスは全体の1割にも満たないのです。
これらのデータを見る限り、フリーランスに転身することで会社員と同等の収入が得られるとは限らないことが分かります。

収入の安定性という点でも、フリーランスは会社員よりも不利になりがちです。20代でフリーランスに転身するなら、今後の現役人生を見据えた上で自身の働き方や得たい収入の目安をイメージしておく必要があるでしょう。

20代からフリーランスを目指すなら、まずキャリアプランを立てて、かつ副業から始めるのがベター

フリーランスは収入の安定性が会社員よりも低いと述べました。このことは20代に限らず、どの年代についても当てはまります。

30代・40代になれば会社員よりも安定するわけではないので、将来的にフリーランスを目指したいのであれば早めに行動しておくのも1つの考え方です。

ただし、急に会社を辞めてフリーランスになるのはあまりおすすめしません。
会社員としての安定的な収入の地盤は確保しつつ、副業から始めていくほうが無難です。

副業といっても、給料以外に収入を得ていれば立派な個人事業主です。自分で収入を得ていく感覚をつかむには適した方法といえるでしょう。

また、フリーランスに転身して以降、どのようなキャリアを歩んでいきたいかを考えておくことも大切です。直近の1年・2年だけでなく、10年スパンのキャリアプランをしっかりと立てておく必要があります。

20代のキャリアプランの立て方について

キャリアプランとは、あなたが将来に望む仕事や働き方を実現するためのプランニング(行動計画)のことをいいます。

具体的には、以下のようにプランを立てていきます。

キャリアプランの立て方 Step1 キャリアの棚卸しをする これまで経験した業務を洗い出します。そして更に「得意なもの」「これからも続けていきたいこと」についても考えていきます。 STEP2 新たにチャレンジしたいことを考える STEP1で出したリストを見ながら、「新たにチャレンジしたいこと・実現したいこと」を考えてリストに追加します。 STEP3 実現するために、必要な知識・スキルを考える STEP2の「実現したいこと」を叶えるために、どんな知識・スキルが必要になるか、またそのために求められるアクションを考えます。 STEP4 キャリアプランのスケジュールを立てる STEP2と3で導き出した「実現したいこと」と「必要なアクション」を時系列で整理します。 ※ まず1年~3年のスパンで考えると、整理しやすいです □キャリアプランの例 1年後 実現したいこと ・リーダー職 ・ディレクターとして充分な業務遂行スキルを持つ そのためにやること ・ディレクションスキルを高める ・業界知識を深める 3年後 実現したいこと ・マネージャー職 ・プロジェクトの責任者として活躍 そのためにやること ・マネジメントスキルを高める ・育成スキルを高める 5年後 実現したいこと ・自身のサービスを手掛ける、または独立起業 そのためにやること ・事業運営の上流から下流までの経験 ・経営の知識を深める

20代の人がキャリアプランを立てる際、まずは「キャリアの棚卸し」を行います。

キャリアの棚卸しとは「これまでのキャリアで何をやってきたのかを全て洗い出すこと」

キャリアの棚卸しで出てきた経験(または知識・スキル)をもとに、あなたがフリーランスとしてチャレンジしたい働き方をイメージし、そしてそれを実現するためにどんな知識・スキルが必要かを考えます。

とくに20代は、これから必要となる知識・スキルについてしっかり確認するべきでしょう。

フリーランスとして働くということは、30代・40代・50代のフリーランサーと肩を並べて活動するということです。「20代だから、これくらいできていればまあ大丈夫」といった考慮をされることはありません。
今現在不足している知識・スキルを冷静に見つめ、獲得するための具体的な行動をいち早く取るべきでしょう。

また、5年・10年といった中長期的な期間でキャリアを見据えることも大切です。
「30歳のタイミングで、こういう状態になっていたい。こういうことができるようになっていたい」というキャリアイメージを今のうちに形成するようにしましょう。

フリーランスの主な「働き方」は、4種類

フリーランスの「働き方」は、大きく4種類に分けられます。
それぞれどのような特徴があり、報酬はどれくらいになるのでしょうか。

1つずつ見ていきましょう。

フリーランスの主な「働き方」 ①副業系すきまワーカー:一般企業に常時雇用され、会社員として働く中で副業としてフリーランスの仕事をする ②複業系パラレルワーカー:雇用形態に関係なく2社以上の企業で契約を結んで仕事をする ③自由業系フリーワーカー:特定の勤務先はなく独立して仕事をする ④自営業系独立オーナー:個人事業主、あるいは法人経営者で自ら経営をする

①副業系 すきまワーカー

本業は会社員として固定給をもらい、就業時間外(帰宅後や休日など)の空いた時間を活用して副業としてフリーランスの仕事をする。20代から挑戦しやすい働き方。

年間平均報酬は63.9万円だが、過半数が10万円以下と平均報酬は低め。

②複業形 パラレルワーカー

副業ではなく、継続的に2社以上の企業と業務委託契約を結び仕事をする。
プロフェッショナルなスキルを持つ方が多く、20代は少なめの傾向。

年間平均報酬は108.4万円だが、過半数が50万円未満と幅がある。

③自由業系 フリーワーカー

特定の企業に属さず、自由に好きなことを仕事にする。
自身のホームページやブログをアップしたり、YouTubeで動画配信をする(広告掲載による収入)。

年間平均報酬は57.8万円だが、過半数が10万以下と平均報酬は低め。年齢に関わらず始められるので、20代から挑戦することも可能。

④自営業系 独立オーナー

プロフェッショナルなスキルや専門資格を保有し、個人事業主あるいは自らが法人経営をしているフリーランス。弁護士や会計士、税理士などの士業系が該当。20代でもスキルや資格があれば挑戦できる場合がある。

年間平均報酬は354.8万円だが、400万以上が最も多い(全体の36%)。

フリーランスといってもその働き方は多岐にわたります。

会社に頼らずプロフェッショナルなスキルでキャリアを積む方、副業が解禁され、本業のすきま時間を活用して仕事をする方、自分の趣味や特技を活かし楽しみながら仕事をする方などさまざまです。

20代フリーランスで働く人に多い職種は

①クリエイティブ職:・特別な資格なく始められる ・平均年収380万円 ②ソフトウェア・インターネット関連技術職:・年収アップが見込めやすい ・フリーランスの就業年数平均8.4年 ③営業・販売職:・実績が信用に直結 ・人脈も必要

フリーランスと一口に言っても、業種や職種は多岐にわたります。見方を変えればどのような仕事に取り組んでもよいわけですが、実際には前職の経験をもとに同業種・同職種の仕事から入るケースが多いでしょう。

20代でフリーランスとして働いている人に多い職種として、次の3つが挙げられます。

  • クリエイティブ職
  • ソフトウェア・インターネット関連技術職(ITエンジニア)
  • 営業・販売職

30代フリーランスの場合、20代・30代で会社員として勤務した経験が土台となるケースがよく見られます。つまり、前職と同業種・同職種の仕事でフリーランスに転向する事例が多いのです。

それぞれの職種について、詳しい仕事内容を確認していきましょう。

クリエイティブ職

写真家・イラストレーター・デザイナーといったクリエイティブ職は、学校を卒業後すぐにフリーランスになる人の割合が他職種よりも高いのが特徴です。約3割の人が就職することなく、最初からフリーランスとして働いています。

特定の資格を必要としないことも大きな特徴です。全体の65.2%のクリエイティブ系フリーランサーが、とくに資格を持たずに仕事をしています。収入面では、会社員を辞めてフリーランスに転身した人の平均年収は380万円です。会社員時代と比べると平均年収は67万円上昇しています。

質の高い成果物を安定的に創れるスキルがあれば、20代から挑戦しやすい職種といえるでしょう。

ソフトウェア・インターネット関連技術職(ITエンジニア)

ソフトウェア・インターネット関連技術職は、他職種に比べてフリーランスに転身することで年収アップが見込める職種です。とりわけITエンジニアに関しては、スキル次第で大きく収入を伸ばすことも決して不可能ではありません。

ただし、フリーランスITエンジニアとして十分な収入を得るには、相応のスキル・経験が求められます。
実際、フリーランスとして就業しているITエンジニアが関連する職種で就業してきた年数は、平均8.4年という結果が出ているのです。

実力さえあれば年齢を問わずフリーランスとして活躍できるITエンジニア。しかし、20代でフリーランスになるには突出したスキルを求められるのが実情といえるでしょう。

営業・販売職

正社員のイメージが強い営業・販売職ですが、近年はフリーランスにも活躍の場が広がっています。
営業代行や販売代理店として活動するケースが多く見られ、販売や成約ごとに成果報酬が支払われるのが一般的です。

また、担当する業務範囲も案件によって異なります。営業・販売活動のみを担当することもあれば、営業プロセスの構築全般を任されることもあるのです。

営業・販売職に関しては、実績が信用に直結するケースが少なくありません。よって、会社員として優れた実績を挙げた人がフリーランスに転身する傾向があります。営業・販売先の確保においても人脈が必要となることから、最初からフリーランスとして活動するのはあまり現実的とはいえないでしょう。

※各数値は「全国就業実態パネル調査2019」」より引用

20代がフリーランスで働くメリット ■自分の裁量で仕事ができる、人脈を広げられる ■通勤時間や人間関係などのストレスが減る ■20代は他の年代と比べて失敗リスクが少ない

20代からフリーランスとして働くと、具体的にどのようなメリットを得られるのでしょうか。数あるメリットの中でも、とくに押さえておきたいのが次の3点です。

自分の裁量で仕事ができる、人脈を広げられる

フリーランスは会社員とは異なり、特定の組織に属して働くわけではありません。
案件を増やすのも減らすのも自分で判断して決めていけます。仕事の進め方やペースも自己判断で決められるので、自分の裁量で仕事を進めたい人に適した働き方です。

また、特定の企業などに属していないため、複数の企業と取引することも可能です。

会社員であれば、限られた取引先と関係性を構築していく必要がありますが、フリーランスは自分から人脈を広げていけます。
会社員時代には出会うチャンスのなかった方々と一緒に仕事ができることは、フリーランスの大きな魅力の1つといえるでしょう。

通勤時間や人間関係などのストレスが減る

フリーランスは働く場所や時間も自由です。定時出社という概念がないので、決められた場所に出社する必要もありません。
レンタルオフィスやコワーキングスペース、カフェなどで仕事をしたり、自宅で仕事を進めたりすることも可能です。

これまで通勤にストレスを感じていた方にとって、働く時間・場所が自由になるメリットは非常に大きいといえます。

一緒に仕事をする相手も、フリーランスであれば自由に選べられます。上司の指示を仰ぐこともなければ、同僚や先輩社員に気を遣うこともありません。
人間関係のストレスから解放されることも、フリーランスのメリットでしょう。

20代は、他の年代と比べて失敗リスクが少ない

一般的に、一度フリーランスに転身すると再び会社員に戻るのは難しいといわれています。

自由な環境で働いてきた人が、会社組織という制約のある環境で働くことは思いのほかハードルが高いからです。

また、雇用する企業側としても、組織内で就業してきた経験を主に評価する傾向があるため、フリーランス期間の実績をどう評価して良いか分からないというケースは少なくありません。

しかし、20代のうちにフリーランスを経験しておくことで、身につけたスキル・知識をむしろ高く評価してくれる企業もあるはずです。
20代でフリーランスに挑戦することは、他の年代と比べて失敗リスクが少ないといえるでしょう。

30代がフリーランスで働くメリット ■収入を安定させることが難しい ■知識・スキルの獲得ペースが鈍化することも ■確定申告の手続きなど、事務作業が多い

数多くのメリットが得られるフリーランスですが、デメリットやリスクの面も十分に考慮しておく必要があります。
会社員とは異なる環境に身を置くことになるため、これまで考えられなかった事態に遭遇することもあるはずです。

とくに次の3点については、20代でフリーランスに挑戦する際に十分検討しておきましょう。

収入を安定させることが難しい

フリーランスに転身するデメリットとして筆頭に挙がるのが、収入が不安定になりやすいという点です。

会社員であれば、毎月の給料日には必ず給与が振り込まれます。収入が突然大きく減ることは考えにくく、安定性という点では会社員に軍配が上がるのは間違いないでしょう。

フリーランスには会社組織という後ろ盾がないため、報酬は依頼主と交渉して決めていくことになります。
成果報酬型の契約であれば、1件の仕事にどれだけ時間がかかったとしても報酬には反映されません。すべては自己責任となる点を十分に理解しておく必要があります。

知識・スキルの獲得ペースが鈍化することも多い

フリーランスは単独で仕事をする職種も多いため、知識・スキルのインプットは自主的に行わなくてはなりません。

世の中のトレンドや新しい技術の話題などは、組織に属して働いていれば自然と耳にする機会があります。
ところが、フリーランスはそのような「他者との関わり」の機会が限られてしまうのが実情です。外部から情報を取り入れる機会を創出するための工夫が必要になるでしょう。

1つの目安になるのが「自発的に学び続けていく姿勢を維持できるかどうか」という点です。

同じ仕事のやり方を続けるのではなく、常に創意工夫を加えて改善を続けられない人、インプットの時間を主体的に確保できない人にとって、フリーランスという働き方はデメリットにもなり得ます。

契約書や請求書の作成、そのほか確定申告の手続きなど、事務作業が多く発生する

会社員であれば経理や総務といった間接部門が代行してくれていた各種手続きも、フリーランスはすべて自分で行わなくてはなりません。
契約書や請求書を会社で用意されたテンプレートを頼りに作成していた人にとって、すべてが「ゼロからのスタート」となることは少なからず負担になるはずです。

また、税務や会計といった処理も、フリーランスは自分で行う必要があります。
税理士や会計士に依頼することも可能ですが、依頼費用や顧問料は年間で少なくとも10万円以上はかかるでしょう。

本業以外の事務作業が多く発生することは、フリーランスとして働くデメリットといえます。

20代でフリーランスに転身するべきか、今とは別の企業へ転職するべきか迷った場合、どのように判断を下すべきなのでしょうか。とくに重要な3つの判断ポイントをまとめましたので、次のことをじっくり考えた上で今後のキャリアを考えてみてください。

「これをキャリアの軸にしたい」と本気で思える分野があるか

「キャリアの軸にしたい」という分野があるか:それほどの分野が無いようであれば、まずは副業からもアリ

フリーランスに転身するということは、「その道のプロ」として生計を立てていくことを意味します。前述の通りフリーランスには幅広い職種がありますが、どの職種を選ぶにしても「これをキャリアの軸にしたい」と本気で思える分野かどうかが非常に重要です。

この判断基準が重要な理由として、独立後のモチベーションや学習意欲に大きく関わってくることが挙げられます。

「他の職種よりも稼げそうだから」といった理由で職種を選んでも、短期的に収入を得ることはできるかもしれません。
しかし、数年〜10年スパンで見た場合、その分野に関する最新動向に高い関心を持ち続け、能動的にインプットを続けるには「この仕事が好き」「今後もこの仕事を続けたい」という思いが必須となるはずです。

「そこまで本気になれる分野がない」という場合は、まずは副業から始めて徐々に実績を作っていくほうが無難でしょう。実績を積み重ねることで、その分野への興味関心が高まっていくこともあるでしょう。

人脈/ネットワークが豊富・または今後築いていけそうと思えるか

人脈/ネットワークが豊富か、または今後増やせそうか:「前職からのつながり」で仕事を獲得しているフリーランサーは全体の半数ほどを占める。

どの分野でフリーランスを目指すにしても、ほぼ確実に重要になるのが「営業」です。自分自身がビジネスオーナーになる場合を除き、大半のフリーランスにとっていわゆるクライアントワーク(受注業務)がメインとなります。下図は、フリーランスが顧客を獲得している手段の割合を示したものです。

顧客の獲得方法

出典:「IT人材白書2020」(調査年:2019年度)独立行政法人情報処理推進機構(IPA)社会基盤センター

半数のフリーランスが自分自身で営業することで仕事を獲得していることが分かります。
フリーランス専門のエージェントやクラウドソーシングといった仕組みを活用することも可能ですが、割合としては少数派というのが実情です。

また、注目すべきは約4割のフリーランスが「前職からの個人的なつながり」によって顧客を獲得しているという点です。
人脈やネットワークがすでにあるかどうか、あるいは今後築いていけそうかという点を、じっくり考えておく必要があるでしょう。

10年後、20年後のライフプランを築けるか

10年後、20年後のライフプランを築けるか:■フリーランスは厚生年金や雇用保険がない ■定年後は悠々自適に暮らしたいなら正社員がおすすめ ■一方、小規模企業共済やiDeCo、国民年金基金などの制度も

フリーランスの働き方は、良くも悪くも「自己責任」です。
会社員であれば体調不良の時には有給休暇を取得できますが、フリーランスに有給休暇はありません。

厚生年金や企業年金、退職金制度といったセーフティネットもないため、自身の将来設計は自分の責任で構築しておく必要があります。

10年・20年というスパンで考えた場合、生活環境が変化していく可能性のほうが高いでしょう。
結婚したり家族が増えたりといったライフステージの変化だけでなく、予期せぬ事故や病気のリスクにも備えておく必要があります。

高齢になってからの暮らしはどうするのか、将来を見据えていくことも重要になるでしょう。

勢いでフリーランスに転身することのないよう、将来的なライフプランを築けるかどうかを十分に考えておくことをおすすめします。

20代からフリーランスを目指す際の、ライフプランの立て方

ライフプランとは、人生の中で想定される大きなイベントを考え、お金が必要になるタイミングやその金額を把握して計画をたてることです。

具体的には、以下のプロセスでプラン立てを行います。

ライフプランの作り方 Step1  目標を立てる 「実現したいこと」の洗い出し 自家用車や持ち家の購入、海外旅行、子どもの大学進学など、これから先の人生で「実現したいこと」をリストアップします。 STEP2 スケジュールを立てる 「いつまでに実現したいか」を 考える STEP1で出したリスト項目それぞれについて、「何年後に実現したいか(またはすべきか)の時期・スケジュールを考えます。 STEP3 「どのくらいの金額が必要か」を出す 実現したいことそれぞれにどのくらいのお金が必要か、またお金を積み立てていくとして毎月どのくらいの金額があると良いかを算出します。 STEP4 毎月の収支イメージ・生活様式を新たにする STEP3で算出した金額を毎月の支出に落とし込みます。その後、その支出を継続するうえで現実的な生活プランを建てます。 □ライフプランの例: 海外旅行(2年に1度)・マイカー購入・マイホーム購入(頭金)・子どもの大学費・老後を楽しむ為の資金 それらすべて毎月の積立額にした場合の合計:24万円

上記図の例では、海外旅行、マイカーとマイホームの購入、そして子どもの大学入学と老後資金を挙げており、これら全てを貯蓄でまかなうとしたら毎月24万円の積立が必要となることが分かります。
(※ すでに貯蓄がある場合や積立投資などの資産運用を行っている場合は、この限りではありません。)

20代の人がライフプランを立てると、「持ち家や子どもを持つと、これだけの支出があるのか」と驚く人も多いと思います。
一方で、そのプランを実現するために今から何をすべきかについて、一層気を引き締めて考える機会にもなるでしょう。

ライフプランを描いたあとも、変わらずフリーランスとしてやっていこうと思えるか」についても、いちど自問しておくとよいと思います。

20代のフリーランスとしての仕事探しは、(すでに依頼主がいる場合は別として)クラウドソーシングまたはフリーランスエージェントを利用するケースが多いです。

クラウドソーシング:・サイト上で案件を探して応募する  ・単発の案件が多い  ・契約から納品までサイト上ですべて完結    フリーランスエージェント:・担当エージェントが案件を紹介してくれる中長期の案件が多い ・福利厚生・税務サポートが付いているケースも

クラウドソーシングとは「案件のマッチングサイト」です。
多くの企業がクラウドソーシング経由でフリーランサーを募集しており、サイト上で契約から納品まで完結できます。

フリーランスエージェントは「フリーランサーに企業からの案件を紹介するエージェントサービス」です。
登録後に担当エージェントから希望に合った仕事を紹介してもらえます。

クラウドソーシングは比較的単発の案件が多いのに対して、フリーランスエージェントは「週〇日」または「〇か月間のプロジェクト」というように中長期的な案件が多いのが特徴です。

また、フリーランスエージェントは福利厚生サービスや税務サポートが付いているところも多く、これからのフリーランスの働き方について相談したい人にも役立つでしょう。

初めてフリーランスとして仕事を探す」という人はまずはクラウドソーシングで単発の案件からスタートするのがおすすめです。

すでにフリーランスまたは副業として活動をしており、「もっと大規模な案件に関わりたい」という人はフリーランスエージェントに相談をしてみると良いでしょう。

以下に、クラウドソーシング、フリーランスエージェントそれぞれおすすめのサービスを紹介します。

おすすめのクラウドソーシングサービス

ランサーズ

案件数国内No.1&幅広い職種のお仕事に対応
ランサーズ
サービス名 ランサーズ
案件数 常時6,000~1万件
主な案件ジャンル システム開発、Web制作・デザイン、ライティング、動画制作、翻訳、事務、コンサル、営業、その他専門職
特徴
  • 国内のクラウドソーシングで案件数No.1
  • 幅広い職種・仕事ジャンルの案件を取り揃えている
  • 初心者からエキスパートまで多くのフリーランサーが利用

ランサーズは国内トップの案件数を誇るクラウドソーシングです。

仕事内容のジャンルはシステム開発Web制作・デザインライティング動画制作翻訳事務コンサル営業、その他専門職など幅広い職種で、初心者レベルからエキスパートレベルまで扱っています。

初心者の方でも安心して仕事を進められるよう、サポート体制も万全です。
仕事に関する悩みなどを気軽に相談できる「クラウドソーシング相談室」や、24時間365日体制のサポート窓口を設け、サポートチームでは、全ての仕事依頼について不正や不備がないか確認を行っています。

また「フリーランストータルサポート」として、仕事面だけでなく生活面のサポートも行っており、一定額以上の報酬獲得者は福利厚生「Lancers クラブオフ」に加入できます。

フリーランスの単発案件 最多!

クラウドワークス

IT/Web向け案件多数&フリーランス初心者におすすめ
クラウドワークス
サービス名 クラウドワークス
案件数 常時6,000~1万件
主な案件ジャンル システム開発、Web制作・デザイン、ライティング、動画制作、翻訳、事務、その他専門職
特徴
  • 豊富な案件数、かつ初心者向け案件も豊富
  • IT/Web関連の案件を依頼する企業が多い
  • サービス画面(UI)がシンプルで、使いやすい

クラウドワークスはランサーズに次ぐ案件数を持つ、国内有数のクラウドソーシングサービスです。

初心者でも対応可能な「カンタン作業(質問やアンケート、データ入力など)」と「ライティング・記事作成」などの案件が豊富で、「すきま時間で小遣い稼ぎをしたい」、「まずは副業としてスモールスタートしたい」という人に特におすすめです。

エンジニア開発デザイン・イラスト作成ライティングなど、おもにIT・Web関連の案件が多く、それらジャンルでは高額案件も多くあります。

クラウドワークスでは「プロクラウドワーカー制度」を取り入れています。厳しい認定基準を満たした一部のプロフェッショナルだけが「プロクラウドワーカー」として優遇され、受注数や報酬アップにもつながっています。

副業を始めようと思ったまずココ!

Saleshub(セールスハブ)

営業職フリーランサーにおすすめ
Saleshub(セールスハブ)
サービス名 Saleshub(セールスハブ)
案件数 常時1,000件前後
主な案件ジャンル 営業・販売の代行、マーケティング
特徴
  • 約1,700の企業が提携しており、幅広い業種から案件を選べる
  • アポイントのセッティングから報酬が発生

Saleshub(セールスハブ)は、営業・販売の代行に特化した顧客紹介マッチングサービスです。

企業に対して顧客候補を紹介することで、報酬として平均5万円以上のご協力金が獲得できます。知人・友人を紹介できます。

2024年現在においては、主に30代〜40代の営業マン・ビジネスマンを中心に40,000人以上が登録しています。

営業職・販売職といった顧客コミュニケーション力を武器にフリーランス・副業を始めたい人におすすめのサービスです。

企業とのやり取りはオンラインのビデオ通話でも可能です。スキマ時間で在宅でも取り組めます。

今後、フリーランスとして新たな人脈・ネットワークを築いていきたい」という人にも有効なサービスでしょう。

営業職の複業・フリーランスに

おすすめのフリーランスエージェント

フリーランスエージェントはスキル・経験をヒアリングしてマッチする案件を紹介してくれる

レバテッククリエイター

Web・ゲーム業界のクリエイター専門のエージェント
Web・ゲーム業界のクリエイターフリーランス専門エージェント
サービス名 レバテッククリエイター
案件数 常時1,000件前後
主な案件ジャンル システム開発、Web制作・デザイン、ライティング、動画制作、その他クリエイティブ案件
特徴
  • Web・ゲーム業界への専門性が高いコーディネーターによるサポートを受けられる
  • 高単価の案件多数。中長期に取組めるお仕事を紹介してもらいやすい
  • 福利厚生が充実

レバテッククリエイターは、レバテック株式会社が運営する、Web・ゲーム業界のクリエイターを専門としたフリーランスエージェントです。

扱う案件の業種は、Webデザイナー、Htmlコーダー、UI・UXデザイナー、フロントエンドエンジニア、キャラクターデザイナー、イラストレーター、2Dデザイナー、3Dデザイナー、Webディレクター、ゲームディレクター、アートディレクターなどがあります。

高単価の案件が豊富で、これまでWeb業界またはゲーム業界で実務を経験してきた方は、マッチする好条件案件を見つけやすいでしょう。

また、レバテッククリエイターには人間ドックやスポーツジム、レストラン、映画館、旅行などを特別価格で利用できる福利厚生サービスも充実しています。

クリエイターのフリーランスに

Marketer Agent(マーケターエージェント)クリエイティブ

デザイナー・クリエイター専門のエージェント
Marketer Agent(マーケターエージェント)クリエイティブ 公式サイト
サービス名 Marketer Agent(マーケターエージェント)クリエイティブ
案件数 非公開
主な案件ジャンル Webディレクション、Webデザイン、コーディング・制作・開発業務、動画制作業務
特徴
  • クリエイターに特化したフリーランスエージェント
  • 案件企業は中~大企業が中心
  • 担当コンサルタントによるフリーランサー・企業のマッチング力に強み

Marketer Agent(マーケターエージェント)クリエイティブは、クリエイター職に特化したフリーランスエージェントです。
「経験年数2年以上」のデザイナー・クリエイターを対象としています。

同サービスの強みは、デザイナー・クリエイターに特化した支援ができること、またクリエイティブ制作に精通するコンサルタントが企業と募集案件の要件整理をしているため、適切なマッチングがされやすいことにあります。

紹介される案件は、週1~週3、月30時間~100時間のものが多く、フルリモート案件が中心です。

業績に直結するようなクリエイティブ制作に携われる案件が多く見られます。

デザイナー・クリエイターとしてのスキルアップを目指す方に、おすすめのフリーランスエージェントです。

レバテックフリーランス

エンジニア向けフリーランスエージェント知名度No.1。都市部案件に強い
レバテックフリーランス
サービス名 レバテックフリーランス
案件数 常時2,000件前後
主な案件ジャンル ITエンジニア全般(PG・SE、PL・PM、インフラエンジニア、社内SE、ITコンサル他)
特徴
  • フリーランスエージェント登録者数・業界認知度No.1(公式サイトより)
  • 専門知識を持つコーディネーターによるサポート
  • 福利厚生制度が充実

レバテックフリーランスはフリーランサーの登録者数・業界認知度ともにNo.1のフリーランスエージェントです(※公式サイトより)。
高価格帯の案件が多い理由は、「企業からの直請け」案件の割合が高いため。エンジニアのフリーランスで高収入を得たい人におすすめです。

レバテックフリーランスの担当はIT業界のトレンド・技術領域に詳しく、案件紹介の際にキャリア相談にも乗ってくれます。 そのほか、単価交渉の代行、テレワーク勤務や開発環境への希望についても応じてくれるので、理想の働き方を実現しやすいでしょう。

レバテックフリーランスの取り扱い案件で多いのは、PG・SEを主とする「アプリケーションエンジニア・フロントエンドエンジニア・サーバーサイドエンジニア」です。
そのほか、「インフラエンジニア・サーバーエンジニア・データベースエンジニア」といったサーバー・ネットワーク関連のものが多く見られます。

また、一定のエンジニア経験を積んだ人向けに「データサイエンティスト・プロジェクトリーダー(PL)・PMO・プロジェクトマネージャー(PM)」といった職種も多いです。

利用者の平均年収862万円

フォスターフリーランス

ITエンジニア向けのフルリモート案件が豊富
自由に仕事を選び、自由な働き方をする。フォスターフリーランス
サービス名 フォスターフリーランス
案件数 常時2,500件前後
主な案件ジャンル システム開発、インフラ、クリエイティブ(Webディレクション・デザイン)、運用・サポート(社内SE、ヘルプデスク)…など
特徴
  • ITエンジニア向けの高単価案件が豊富
  • 希望の案件に参画できるように、専門のコーディネーターが手厚くサポート
  • 「まずは情報収集のみ」の登録も可能

フォスターフリーランスは、株式会社フォスターネットが運営するITエンジニア専門のフリーランスエージェントです。

サービス開始から20年以上に渡り、フリーランスエンジニアに特化したサポートを行ってきた老舗のエージェントです。 登録者数は17,000人案件保有数は常時5,000件と、業界でもトップクラスの数値を誇っています。

「最短3日での就業」というスピード感、「利用者満足度90%」の高品質なサポートが期待できます。

案件はITエンジニアとして実務経験を積んだ人向けのものがメインとなりますが、20代向けの案件も多く見られます。
また、フルリモート案件も多くあるため、地域に関わらずの案件探しができるでしょう。

高単価のフルリモート案件が豊富

WorkShip(ワークシップ)

エンジニアやクリエイター、コーポレートなど幅広いデスクワークに対応
リモート案件・週1~3日 柔軟な案件が豊富。ワークシップ
サービス名 WorkShip(ワークシップ)
案件数 常時1,000件前後
主な案件ジャンル システム開発、Web制作・デザイン、マーケティング、編集・ライティング、営業、コーポレート、人事、広報…など
特徴
  • 幅広い職種の案件を取り揃えている
  • 週1~3日・リモートワークなど、柔軟な働き方ができる案件が多い
  • 案件成約時に1万円のお祝い金を贈呈(2024年8月現在)

WorkShip(ワークシップ)はエンジニアWeb制作・デザインマーケティング編集・ライティング営業コーポレート人事広報など幅広い案件に対応したフリーランスエージェントです。

週1~3日・リモートワークなど、柔軟な働き方ができる案件が多く、これまでの経験・実績を企業にアピールしていきたい人におすすめです。

現在ワークシップの登録ユーザー数は30,000人を超え、案件数も増加傾向にあります。

企業からの直接オーダーを貰えるケースもありますので、「フリーランサーとして、どのような企業からニーズがあるか確認したい」といった確認にも活用できるでしょう。

幅広い職種・働き方で案件を選べる

PE-BANK

エンジニアに特化したエージェント。地方案件にも強い
30年以上の実績と信頼。フリーランスエンジニア専門エージェント
サービス名 PE-BANK
案件数 常時50,000件前後
主な案件ジャンル システム開発、Web制作・デザイン、ライティング、動画制作、その他クリエイティブ案件
特徴
  • フリーランスエンジニア向けのエージェント
  • 高単価の案件多数。拠点数も多く地方案件も多い
  • 福利厚生・健康サポート・資格取得制度が充実

PE-BANKは1989年の設立以来、フリーランスエンジニアを専門にサポートしてきた老舗のエージェントサービスです。

2015年に現在のサービス名に変更するまでは「首都圏コンピューター技術者協同組合」として多くのエンジニアに知られていました。

現在では首都圏をはじめ、北海道から福岡まで主要都市10拠点でサービスを展開しています。
取引企業は約1,000社、取り扱い案件数も50,000件以上とフリーランスエンジニアに向けたサービスの中では最大規模となっています。

取引企業には大手も多く、IT企業から金融業界まで幅広い案件を保有しているのが特徴です。全国10か所に拠点があり、他のフリーランスエージェントと比較して地方案件も豊富です。

扱っている案件として最も多い言語はJavaで、業務系アプリケーションの案件がとくに豊富です。
また、.NET(VB / C#)やインフラ系の案件も数多くみられます。このほか、JavaScript、PHPなどWeb系の案件やデータベース関連の案件、Android/iOSといったスマホアプリ開発まで広範囲にわたる案件をカバーしています。

フリーランスエンジニア向けの福利厚生サービスも充実しており、例えば確定申告のサポートも行ってくれます。

フリーランス独立の個別相談あり

まとめ)フリーランスに興味があるなら、まずは副業から挑戦してみよう

フリーランスに転身することで会社員にはない自由な働き方が可能となる一方で、リスクに対して自己責任で備えていく必要があります。

オンラインで完結する仕事が増えており、昔と比べて独立して生計を立てるハードルが低くなってきたのは事実です。しかし、組織を離れて働くことのリスクが依然として低くはないことを十分に理解しておく必要があるでしょう。

フリーランスの働き方に興味がある20代の人は、まず副業から始めて実績を積んでいくことをおすすめします。副業が軌道に乗り、専業フリーランスに転身できそうな目処が立ってから独立に踏み切っても遅くはありません。今回の記事が、あなたの後悔のない選択に役立つことを心から願っています。

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