セキュリティエンジニアに未経験から転職するには?必要なスキルと向いている人
[最終更新日]2025/09/26

セキュリティエンジニアは、注目されている職種の1つです。
総務省が2018年12月に公表した「我が国のサイバーセキュリティ人材の現状について」によると、2020年には20万人弱のセキュリティ人材が不足すると報告されています。
企業への攻撃も高度化していることもあり、多くの企業でセキュリティエンジニアが求められています。
(参考:総務省「我が国のサイバーセキュリティ人材の現状について」)
一方で、セキュリティは企業の大切な情報資産に関わる業務です。そのため、セキュリティエンジニアは他のITエンジニアと比べて高いレベルの知識やスキルが求められることが多いです。
目次
1)未経験から目指せるセキュリティエンジニアの仕事とは?
「サイバー攻撃から情報を守る、最先端の専門家」
セキュリティエンジニアと聞くと、そんな華々しいイメージを持つ方も多いかもしれません。
もちろん、そのイメージは間違いではありません。しかし、実際には地道でコツコツとした作業も多く、会社や社会を陰で支える縁の下の力持ちのような存在です。
入社してから「思っていた仕事と違った…」と後悔しないためにも、まずは具体的な仕事内容を一緒に見ていきましょう。
まずはここから!セキュリティキャリアの入り口となる2つの職種

「IT業界が全くの未経験だと、いきなりセキュリティエンジニアになるのは難しい」というのは、残念ながら事実です。
なぜなら、サーバーやネットワークといったITの土台となる部分の深い知識が求められるからです。
でも、心配はいりません。インフラエンジニアやネットワークエンジニアとしての経験があれば、それは大きな強みになります。
その経験を活かして、セキュリティ業界のキャリアをスタートできる、おすすめの職種が2つあります。
サイバー攻撃を最前線で監視する「SOCアナリスト」
「SOC(ソック)」とは、セキュリティ・オペレーション・センターの略で、サイバー攻撃の兆候がないかを24時間365日監視・分析する専門チームのことです。
SOCアナリストは、そのチームの一員として、不審な通信やアクセスがないかをリアルタイムでチェックする、いわば「IT世界の警備員」のようなお仕事です。
未経験者向けの求人が比較的多く、実務を通して攻撃手法や防御方法を学べるため、セキュリティキャリアの第一歩として最適です。
システムの弱点を探す探偵役「脆弱性診断員」
「脆弱性(ぜいじゃくせい)」とは、システムやソフトウェアに潜むセキュリティ上の弱点のことです。
脆弱性診断員は、Webサイトやアプリケーションに対し、攻撃者の視点からわざとアクセスを試みて、この弱点がないかを探し出す「システムの探偵」のようなお仕事です。
最初は専用のツール(道具)を使った診断から始めることが多く、経験を積むことで、より高度な手動での診断スキルを身につけていけます。
自分の手でシステムの「穴」を見つけ出し、安全にする手助けができる、やりがいの大きい仕事です。
インフラ経験が活きる!将来のキャリアを拓くトレンド分野の仕事

セキュリティの世界は、技術の進歩とともに常に変化しています。
ここでは、特に将来性が高く、あなたのインフラエンジニアとしての経験を直接活かせる、注目の仕事を2つご紹介します。
クラウド時代に不可欠な「クラウドセキュリティエンジニア」
今や多くの企業が、自社でサーバーを持たずに、AWS(Amazon Web Services)やMicrosoft Azureといった「クラウドサービス」を利用するのが当たり前になりました。
とても便利なクラウドですが、設定を一つ間違えるだけで、大切な情報が外部から丸見えになってしまう危険性も…。
クラウドセキュリティエンジニアは、そうした事故が起きないように、クラウド環境のセキュリティ設定をしたり、監視したりする専門家です。サーバーやネットワークの知識がそのまま活かせるため、インフラ経験者にとって非常に親和性の高い分野と言えるでしょう。
開発とセキュリティの架け橋となる「DevSecOpsエンジニア」
少し難しく聞こえるかもしれませんが、「DevSecOps(デブセックオプス)」とは、新しいシステムやアプリを作る「開発」の、もっと早い段階から「セキュリティ」を組み込んでいこう、という考え方です。
昔は、完成した後にセキュリティチェックをするのが一般的でしたが、それでは手戻りが多くなってしまいます。
DevSecOpsエンジニアは、開発チームと協力しながら、設計図の段階から安全な仕組みを考え、セキュリティ対策が自動で組み込まれる流れを作る、「開発とセキュリティの架け橋」となる重要な役割を担います。
「セキュリティエンジニア」に共通するやりがいと厳しさ

ここまで様々な職種を紹介してきましたが、どの仕事にも共通する、セキュリティエンジニアならではの「やりがい」と、乗り越えるべき「厳しさ」があります。
一番のやりがいは、何といっても「自分の技術で、会社や社会の情報を守っている」と実感できることです。
目に見えない脅威から人々を守り、事業が安心して続けられる環境を作る仕事は、大きな責任が伴う分、トラブルを未然に防いだり、解決したりした時の達成感は格別です。
一方で、厳しさもあります。
サイバー攻撃の手口は日々新しくなっていくため、常に最新の技術や情報を学び続ける必要があります。「一度覚えたらおしまい」ではなく、知的な探求心を持ち続け、粘り強く課題に向き合う姿勢が求められます。
これは大変なことですが、見方を変えれば「常に新しい知識に触れ、専門家として成長し続けられる」ということでもあります。知的好奇心が旺盛な方にとっては、これ以上ない魅力的な環境と言えるかもしれません。
参考文献:
・独立行政法人情報処理推進機構(IPA):「情報セキュリティ白書2023」
・トレンドマイクロ株式会社:「SOC(Security Operation Center)とは?その役割と必要性を解説」
2)セキュリティエンジニアのリアルな年収と、市場価値を高め続けるキャリアパス
専門性が高いセキュリティエンジニアですが、「実際、どのくらい稼げるの?」「この先もずっと活躍し続けられる?」といった、年収や将来性はやっぱり気になりますよね。
ここでは、リアルな年収のモデルと、未経験からでも着実に市場価値を高めていけるキャリアアップのモデルケースをご紹介します。
経験年数でどう変わる?セキュリティエンジニアの年収モデル

セキュリティエンジニアの年収は、あなたのスキルと経験によって大きく変わっていくのが特徴です。
キャリアのスタート段階(~3年程度)では、年収400~600万円がひとつの目安になります。ここで実務経験をしっかりと積み、スキルを磨いていくことが、将来の年収アップに繋がる大切な時期です。
中堅クラス(3年~)になると、より専門的な役割を任されるようになり、年収は600~800万円ほどに。さらにクラウドセキュリティやAIといった最先端のスキルを身につけ、実績を上げることで、年収1,000万円を超えるトップクラスのエンジニアを目指すことも十分に可能です。
もちろん簡単な道のりではありませんが、高いスキルが正当に評価され、収入という形で返ってくるのは、この仕事の大きな魅力と言えるでしょう。
インフラエンジニアからのキャリアアップ戦略モデル

「セキュリティの仕事はしてみたいけど、どんな順番で成長していけばいいんだろう?」
そんな疑問をお持ちのあなたのために、インフラエンジニアの経験を活かした、具体的なキャリアアップのモデルケースを3つのステップでご紹介します。
Step1(1〜3年目):SOCアナリスト/脆弱性診断員として実務経験を積む
まずは、セキュリティキャリアの土台を築く大切なステップです。
1章でご紹介した「SOCアナリスト」や「脆弱性診断員」として、まずはセキュリティの実務を経験しましょう。
ここでは、実際のサイバー攻撃がどのように行われるのか、システムにはどんな弱点が生まれやすいのかを肌で感じることが重要です。あなたの持つインフラの知識と、現場で得たセキュリティの知識が結びつくことで、専門家としての基礎が固まっていきます。
Step2(3〜5年目):セキュリティエンジニアとして設計・構築に携わる
現場での経験を積んだら、次はより上流の工程へとステップアップします。
具体的には、サイバー攻撃を「受けてから対応する」だけでなく、「未然に防ぐための仕組みを作る」仕事、つまりシステムの設計や構築に挑戦する段階です。
「どんなセキュリティ製品を導入すべきか」「クラウドを安全に使うためのルールをどう作るか」などを考え、システム全体を堅牢にする役割を担います。Step1で培った経験が、この段階で大いに役立つはずです。
Step3(5年目〜):専門性を極めるか、マネジメントに進むか
セキュリティエンジニアとして十分な経験を積んだあなたは、ここで次のキャリアを選ぶことになります。道は大きく2つあります。
- 特定の技術を極める「スペシャリスト」の道
- チームを率いる「マネジメント」の道
攻撃の痕跡を徹底的に調査する「フォレンジック」の専門家や、高度な技術でシステムに侵入テストを行う「ペネトレーションテスター」など、自分の好きな分野を突き詰めるのがスペシャリスト。一方で、プロジェクトマネージャーとして、チーム全体で大きなセキュリティ課題に取り組むのがマネジメントです。自分の興味や適性に合わせてキャリアを選べるのも、この仕事の面白いところです。
5年後、10年後も第一線で活躍するための専門キャリア
IT技術が進化し続ける限り、セキュリティの専門家は常に社会から必要とされます。
ここでは、さらに市場価値を高め、長期的に活躍し続けるための専門的なキャリアを2つご紹介します。
セキュリティコンサルタント
技術的な視点だけでなく、企業の経営課題としてセキュリティを捉え、解決策を提案する仕事です。
「どうすれば会社の情報を守り、ビジネスを成長させられるか」を経営者と同じ目線で考える、いわば「企業のセキュリティドクター」のような存在です。高い技術力に加え、ビジネスへの深い理解やコミュニケーション能力が求められます。
プロダクトセキュリティエンジニア
自社で開発するWebサービスやアプリケーション、IoT機器などが、企画・設計の段階から安全に作られるように働きかける仕事です。
「安全な製品を世に送り出す」という、ものづくりの根幹に関わる重要な役割で、特にWebサービス企業やメーカーなどで需要が高まっています。
このように、セキュリティエンジニアのキャリアパスは多岐にわたります。まずは第一歩を踏み出し、経験を積みながら、あなたが最も輝ける道を見つけていくとよいでしょう。
参考文献:
・デジタル庁:「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」
・総務省:「サイバーセキュリティに関する動向」
3)未経験からの学習ロードマップ|インフラ経験を活かす必須スキルと知識
「セキュリティエンジニアになるには、たくさん勉強が必要なのはわかるけど、いったい何から手をつければいいの?」
未経験からの転職では、誰もがこの壁にぶつかります。
でも、安心してください。インフラエンジニアとしてのあなたの経験は、セキュリティを学ぶ上で大きなアドバンテージになります。
ここでは、あなたの知識を活かしながら、効率的にスキルアップできる学習ロードマップを3つのステップでご紹介します。
Step1【土台】あなたの強みを活かす「インフラ・ネットワーク」の応用知識

最初のステップは、新しいことを学ぶのではなく、今あなたが持っている知識を「セキュリティの視点」で見直すことです。
サイバー攻撃の多くは、サーバー(OS)やネットワークの仕組みを悪用して行われます。
つまり、それらの仕組みを深く理解しているあなたは、攻撃者がどこを狙ってくるのか、どうすれば守れるのかを理解するための、最高のスタート地点に立っているのです。
もしあなたがCCNAやLPICの学習経験があるなら、そこで学んだTCP/IPの通信の流れや、Linuxの権限管理といった知識が、この先ずっとあなたを支える強固な土台になります。まずは自信を持って、その土台を再確認することから始めましょう。
Step2【体系的知識】セキュリティの全体像を掴む

強固な土台ができたら、次はその上にセキュリティ専門の知識を体系的に積み上げていきましょう。
ファイアウォール、ウイルス対策ソフト、暗号化…といった個別の技術をバラバラに学ぶのではなく、「全体として、情報を守るためにどんな考え方や技術があるのか」という地図を手に入れることが重要です。
この「セキュリティの地図」を手に入れるための道しるべとして、「CompTIA Security+(コンプティア セキュリティプラス)」という国際的な認定資格の学習をおすすめします。
- 特定のメーカー製品に偏らない、中立的で網羅的な知識が身につく
- セキュリティの幅広い分野(脅威、対策技術、リスク管理など)をカバーしている
- 世界中で認められているため、知識の証明として転職活動でもアピールしやすい
もちろん、資格を取ること自体が目的ではありません。この資格の学習範囲に沿って勉強を進めることで、自然とセキュリティの全体像が頭に入り、知識の抜け漏れを防ぐことができるのです。
Step3【実践スキル】手を動かして「できる」を増やす

地図を手に入れたら、いよいよ実際に道を歩いてみる番です。知識を「知っている」から「できる」に変えるために、今のセキュリティ現場で必須となるスキルを、手を動かしながら学んでいきましょう。
クラウドセキュリティ(AWS/Azure)の基礎
現代のシステムにおいて、クラウドの知識は避けて通れません。特にAWSやAzureといった主要なクラウドサービスを安全に利用するスキルは、セキュリティエンジニアにとって必須科目です。
まずは無料利用枠などを活用して、実際にアカウントを作ってみましょう。そして、「誰に、どこまでの操作を許可するか」を決める設定(IAM)や、「通信の出入り口を制御する」設定(セキュリティグループ)など、基本的なセキュリティ機能を触ってみることをおすすめします。
特に、クラウドのセキュリティを考える上で非常に重要な「責任共有モデル」という考え方(どこまでがクラウド事業者の責任で、どこからが利用者の責任か)は必ず押さえておきましょう。
業務自動化に繋がるプログラミング(Python)
「セキュリティエンジニアにもプログラミングは必要?」と疑問に思うかもしれません。答えは「YES」です。
例えば、大量のログファイルから不審な動きだけを自動で抜き出したり、定型的なチェック作業をプログラムに任せたりすることで、あなたはより重要でクリエイティブな仕事に集中できます。
数ある言語の中でも、「Python(パイソン)」は文法がシンプルで学びやすく、セキュリティの世界でも広く使われているため、最初の一歩として最適です。
実践的な攻撃・防御技術(TryHackMe, Hack The Boxの活用)
最後に、学んだ知識を試すための「腕試しの場」をご紹介します。
「TryHackMe」や「Hack The Box」といったWebサイトは、ゲーム感覚でハッキングや防御の技術を、合法かつ安全な環境でトレーニングできるプラットフォームです。
攻撃者の視点を体験することで、「なぜこの設定が必要なのか」「この脆弱性を放置するとどうなるのか」を深く理解できるようになります。こうしたサイトで楽しみながらスキルを磨く経験は、あなたの大きな自信と、面接での強力なアピール材料になるはずです。
参考文献:
・Microsoft:「ゼロトラスト・アーキテクチャとは」
・Amazon Web Services (AWS):「AWS の責任共有モデル」
4)【実践編】未経験からの転職を成功させる3つの戦略とポートフォリオ作成術
学習ロードマップに沿って勉強を始め、「よし、知識もスキルも身についてきたぞ!」と感じたあなた。次に考えるのは、きっとこんなことではないでしょうか?
「でも、実務経験がない自分を、企業はどうやって評価してくれるんだろう?」
「やる気やポテンシャルを、面接でうまく伝えられるかな…」
その不安、とてもよく分かります。ですが、実務経験がないことは、決して弱みではありません。
未経験だからこそ、「どれだけ自主的に学び、行動してきたか」という学習意欲やポテンシャルを効果的に見せることが、転職成功の鍵になります。
ここでは、あなたの努力を「見える化」し、採用担当者にしっかりと届けるための3つの戦略をご紹介します。
戦略1:学習プロセスを「見える化」するポートフォリオ戦略

「ポートフォリオ」とは、あなたのスキルや学習成果を証明するための「作品集」のことです。
実務経験という職務経歴書だけではアピールしにくい部分を、具体的な成果物で補う、未経験者にとって最強の武器になります。完璧なものである必要はありません。大切なのは「これだけ学び、行動してきました」というプロセスを示すことです。
学習記録を「技術ブログ」で発信する
3章で学んだこと、例えば「CompTIA Security+の勉強で学んだこと」や「TryHackMeのこの問題をこうやって解いた」といった記録を、技術ブログで発信してみましょう。
自分の言葉でまとめることで、知識がより深く定着するだけでなく、「難しい技術を分かりやすく説明する能力」や「継続的に学習する姿勢」をアピールできます。
自動化ツールなどを「GitHub」で公開する
「GitHub(ギットハブ)」は、世界中のエンジニアが自分の書いたプログラムコードを公開・共有しているサイトで、「エンジニアの履歴書」とも呼ばれています。
3章で学んだPythonを使って、例えば「ログファイルを読み込んで特定のキーワードを検出する」といった簡単なツールを作ってみて、そのコードをGitHubで公開してみましょう。コードの美しさよりも、「課題を見つけ、技術を使って解決しようとした」という姿勢そのものが高く評価されます。
「CTF」への参加実績をアピールする
「CTF(Capture The Flag)」とは、セキュリティ技術を競い合う、いわば「ハッキングのスポーツ」です。チームや個人で参加し、隠された旗(Flag)を見つけ出すことでスコアを競います。
大会に参加した実績や、自分が解いた問題の解説(Write-upと呼ばれます)をブログに書くことは、実践的なスキルと高い探求心を持っていることの、これ以上ない証明になります。
戦略2:鮮度の高い情報を得るための情報収集戦略

変化の速いセキュリティ業界では、「今、何が起きているか」を常に追い続ける姿勢が非常に重要です。
日頃から情報収集のアンテナを高く張っていることをアピールできれば、学習意欲の証明にも繋がります。
現役エンジニアのリアルな声(Xの活用)
X(旧Twitter)では、多くのセキュリティ専門家や現役エンジニアが、最新の脅威情報や新しい技術について日々発信しています。興味のある分野の専門家をフォローしておくだけで、現場のリアルな情報に触れることができます。「最近、○○という攻撃が流行っているらしい」といった会話が、面接の場でプラスに働くこともあるでしょう。
国内外のセキュリティカンファレンス(SECCON, CODE BLUEなど)
年に数回、国内外でセキュリティの大きなカンファレンス(発表会)が開催されます。「SECCON(セクコン)」や「CODE BLUE(コードブルー)」などが有名で、世界トップレベルの研究者や技術者が最新の成果を発表します。
オンラインで視聴できるセッションも多いので、ぜひ参加してみましょう。こうしたイベントに参加すること自体が、あなたの高い学習意欲を示す素晴らしいアピールになります。
戦略3:客観的な視点を得るための転職エージェント活用戦略

最後の戦略は、独りよがりにならず、プロの視点を借りることです。
転職エージェントは、ただ求人を紹介してくれるだけの存在ではありません。特にIT・セキュリティ分野に強いエージェントは、あなたの「キャリア戦略のパートナー」になってくれます。
「作成したポートフォリオは、企業から見てどう映るか?」「自分のスキルセットなら、どんな企業が合っているか?」といった客観的なアドバイスをもらうことで、転職活動の精度を格段に高めることができます。
また、面接の日程調整や給与交渉などを代行してくれるため、あなたはスキルアップやポートフォリオ作成といった、本当に集中すべきことに時間を使えるようになります。忙しい中で転職活動を進めるあなたにとって、心強い味方となってくれるはずです。
次の章では、セキュリティエンジニアを目指すあなたにおすすめの、具体的な転職エージェントをご紹介します。
参考文献:
・内閣サイバーセキュリティセンター(NISC):「政府機関等のサイバーセキュリティ対策のための統一基準群」
・SECCON実行委員会:「SECCON(セクコン)公式サイト」
5)セキュリティエンジニアへ転職する際におすすめの転職エージェント
マイナビIT AGENT
マイナビ社が運営する、ITエンジニア転職に特化した転職エージェント。好条件求人の紹介、書類作成・面接準備へのサポートの手厚さに強みがあります。
マイナビIT AGENTは、株式会社マイナビが運営する転職エージェントです。
マイナビの転職サービスの特徴として、「丁寧・じっくり型のサポート」、および「企業とのパイプが太い」点が挙げられます。
マイナビIT AGENTの所属アドバイザーは、全員がIT・Web業界に精通したプロフェッショナルです。
幅広い職種に対応している総合型転職エージェントとは異なり、エンジニアの転職事情を十分に理解しているため、転職者一人ひとりに適した開発環境や企業へのアプローチ方法についてアドバイスしてもらえます。
セキュリティエンジニア以外の職種の提案も含めて、キャリアについて手厚いサポートを受けたい人におすすめです。
マイナビIT AGENTの特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 東京、神奈川、北海道、宮城、愛知、大阪、福岡 |
セキュリティエンジニアの公開求人数 | 非公開 |
リクルートエージェント
ITエンジニア求人数は国内No.1!豊富な転職ノウハウと支援ツールで、「スピーディな転職」を実現できます。
リクルートエージェントは国内No.1の求人数と転職支援実績を誇る転職エージェントです。
ITエンジニアの求人も多く取り揃えています。
2025年2月時点でのITエンジニア向け公開求人数は約12万件、セキュリティエンジニアの公開求人数は約1.4万件と、他のエージェントから群を抜いての豊富さです。
また、リクルートエージェントでは応募企業の特徴・評判といった分析から選考のポイントまでをまとめた「エージェントレポート」を用意してくれます。
とくに未経験からセキュリティエンジニアへの転職を目指す人は、企業毎の業務内容・開発環境などの情報の事前収集が欠かせないでしょう。その際に、レポート情報は大いに役立つはずです。
また、担当アドバイザーもこれまでの実績をもとにセキュリティエンジニアの転職に関する有益なアドバイスを提供してくれるでしょう。
リクルートエージェントの特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 北海道、宮城、福島、東京、埼玉、千葉、栃木、群馬、神奈川、新潟、静岡、石川、岐阜、滋賀、愛知、京都、大阪、兵庫、岡山、広島、加賀、愛媛、福岡、長崎、熊本、鹿児島、沖縄 |
セキュリティエンジニアの公開求人数 | 約1.5万件(2025年2月現在) |
dodaエンジニアIT
dodaのITエンジニア転職に特化した転職エージェント。幅広いエンジニア職種と地方求人の豊富さに強みがあります。
dodaエンジニアITは、大手総合型転職サービスdodaがITエンジニア向けに設けた「エンジニア特化型」の転職エージェントサービスです。
セキュリティエンジニア向けの求人は2025年2月時点で約1,800件。
複数の候補から、自分に合う求人をアドバイザーとじっくり相談しながら進めていけるでしょう。
また、dodaエンジニアITでは「ダイレクト・リクルーティングサービス」という仕組みを取っています。
そのため実績のあるエンジニアは、企業から熱意あるスカウトメールが届くことが多いです。

dodaに登録の際、経歴とあわせてセキュリティエンジニアへの志向をPRすることによって、希望する分野の企業からスカウトが送られる可能性を高められるでしょう。
dodaエンジニアITの特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 北海道、宮城、東京、神奈川、静岡、愛知、大阪、京都、兵庫、岡山、広島、福岡 |
セキュリティエンジニアの公開求人数 | 約1,800件(2025年2月現在) |
レバテックキャリア
レバテックキャリアの担当エージェントは全員エンジニア経験者。「希望の企業に転職」96%、「転職後の年収アップ率」80%以上の高い実績を誇ります。
レバテックキャリアは、レバテック株式会社が運営する転職エージェントです。
同サービスの特徴としては、アドバイザーのほとんどが「エンジニア実務経験者」であること。IT業界についてエンジニアリングの技術的な事柄についても通じた担当が付いてくれる可能性が高いです。
セキュリティエンジニア向けの求人は2025年2月時点で700件あります。
とくに書類添削サポートおよび企業への交渉力に強みがあり、「希望の企業に転職」96%、「転職後の年収アップ率」80%以上と、非常に高い実績を誇っています(※公式サイトより)。
レバテックキャリアの特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 東京、神奈川、大阪、福岡 |
セキュリティエンジニアの公開求人数 | 約700件(2025年2月現在) |
ワークポート
キャリアチェンジの支援に強い転職エージェント。北海道から沖縄までの、拠点数の多さも魅力です。
ワークポートは、株式会社ワークポートの運用する転職エージェントです。
人材紹介を行って20年(2024年現在)の実績と、古くからIT業界に特化してサービスを行ってきたこともあり、セキュリティエンジニアへの転職支援実績も相応に高いことが期待されます。
同サービスの活用メリットとして挙げられるのが、「転職決定率の高さ」です。
サービスを利用した人たちの評判・口コミからは「求人紹介から企業との交渉まで積極的に動いてくれた」「企業とのミスマッチを最小限に抑えようと働きかけてくれた」といった感想が目立ちます。
「プログラマーからSE」、「SEからPL」、「サーバーエンジニアからセキュリティエンジニア」といったエンジニアのキャリアアップ・キャリアチェンジの際は、とくに多くの求人を紹介されやすいでしょう。
セキュリティエンジニア向けの求人は2025年2月時点で約900件あります。
ワークポートの特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 全都道府県 |
セキュリティエンジニアの公開求人数 | 約900件(2025年2月現在) |
Geekly(ギークリー)
ギークリーはIT・Web・ゲーム業界への転職支援に強い転職エージェント。各職種別に専門コンサルタントが在籍しており、目指す領域の最新トレンドをキャッチしながらの転職活動が実現できます。
ギークリーは、IT・Web・ゲーム業界に特化して転職支援をおこなう転職エージェントです。
同サービスの主な特徴は、担当エージェントから積極的な求人提案が期待できること(提案可能な求人数は平均一人当たり56件※)、そして書類選考サポートが充実している(※選考通過率が2.8倍までアップ※ )ことです。
※ 公式サイトより抜粋(2025年2月時点)
担当となるコンサルタントは、最低でもIT業界で3年以上のコンサルティング経験を持っています。
また、サポートの際は細分化された職種別に担当が付きますので、セキュリティエンジニアとしての働き方や企業から求められる人材について共有してもらいながらの活動ができるでしょう。
ギークリーの評判・口コミでは、「書類添削と面接対策が役立った」「スピーディに転職成功できた」という意見・感想が多く見られます。
「職務経歴書を代わりに作ってくれた」という声もあり、とくに書類添削のサポートに力を入れていることがうかがわれます。
Geeklyの特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 東京 |
セキュリティエンジニアの公開求人数 | 約800件(2025年2月現在) |
【まとめ】仕事の実態と必要なスキルを把握した上で、セキュリティエンジニアを目指そう
セキュリティエンジニアは大変やりがいのある仕事であり社会的にも重要な職種である一方、必要なスキルも高度です。
セキュリティエンジニアを目指すなら、事前に仕事の実態と必要なスキルを把握することが不可欠です。仕事をしているご自身の姿をイメージし、必要なスキルを身につけてから転職しましょう。
スキルや経験が不足している場合は、まずインフラエンジニアなどの職種で経験を積むのも一つの方法です。
入社後に活躍するためには、転職先選びも重要です。転職エージェントを活用することであなたに合った転職先を見つけやすくなりますから、積極的な活用をおすすめします。