会計事務所・税理士事務所は未経験から転職できる?仕事内容と必要なスキル
[最終更新日]2024/08/28
会計事務所や税理士事務所で働いてみたいけれど、今まで別の業種で働いてきて完全な未経験者の場合、どのように転職活動を進めたらいいのでしょうか。
この記事で詳しく解説していきますが、未経験者が会計事務所や税理士事務所へ転職することは可能です。ただし、一般企業とは少し転職活動の進め方や注意点が異なるところがありますので、異業種から転職する場合はそれなりの対策が必要になります。
目次
1)「会計事務所」と「税理士事務所」は同じ意味?
はじめに、「会計事務所」と「税理士事務所」の言葉の違いについて確認しておきましょう。
結論からいうと、会計事務所と税理士事務所とで、両者の役割・業務内容は殆ど変わりません。
ちなみに、税理士法第40条2項では、事務所の名称について以下のように定められています。
税理士が設けなければならない事務所は、税理士事務所と称する。
つまり、税理士としての業務をする事業所は本来「税理士事務所」となるのです。
税理士の事務所は、その名の示す「税理」(税金の計算や支払い等)に関する業務以外にも、会計処理や決算書の作成、その他会計・経営のコンサルティングなど幅広くあります。
税理以外の仕事にも対応することを示す際に、「会計事務所」の名称の方が都合がいいと考える事務所もあるでしょう。
ですが、冒頭でお伝えした通り会計事務所と税理士事務所で「仕事内容が異なる」ということはありません。職場選びの際も、二つの名称自体は同じものだと考えて差し支えありません。
2)会計事務所・税理士事務所を目指す人は?
会計事務所・税理士事務所への転職を目指すにあたって、まずはそれら職場がどのようなところなのか理解を深めていきましょう。
会計事務所・税理士事務所の具体的な法人として、新日本有限責任監査法人やあずさ監査法人、監査法人トーマツといった、いわゆる大手税理士法人をイメージする人もいるでしょう。これら法人は企業規模も大きく、クライアントの殆どが大手企業になります。
ですが、それ以外の大半は、数名~十数名の会計士や税理士が営む零細規模の事務所になります。
その背景のひとつとして、税理士法人は「税理士が2名以上いれば法人化ができる※」ことにあります(税理士法48条の18②より)。税理士は、独立・開業を目指しやすい資格の一つなのです。
また、企業規模が小さいからといって経験を積めないということはありません。未経験者に対して門戸を開いている事務所も多く、また小規模ゆえに任せてもらえる仕事も多岐に渡ります。
税理士としての実務経験を積むうえで、十分な環境と言えるでしょう。
また、取引先の経営者と直接やり取りできる点は、他の業種・職種ではなかなか味わえない魅力です。
会計事務所・税理士事務所で働くスタッフは、基本的に代表者である会計士や税理士のアシスタント業務をすることになります。
同じ事務所でずっと働き続けるというよりは、その先にある目標に近づくために税理士事務所で働く時期を経験する、といった思考の人が多いでしょう。
税理士事務所を志望する人に多いのは、次の3つのパターンです。
それぞれ、順を追って見ていきましょう。
いずれ自分が開業したい!──という人
税理士を目指す人の中で、将来的に自分で開業して事務所を持つという目標を掲げている人はたくさんいます。いわゆる「士業」ですので、独立開業して自分でやっていくのがベストと考える人が多いのです。
ただし、会計士や税理士の資格を取得したからと言って、いきなり実務がこなせるわけではありません。次の項で触れますが、会計事務所や税理士事務所によって対象となる顧客は異なり、それに伴って仕事内容も変わります。得意とする顧客層を決め、そこに特化した運営をしていくためにも、まずは実務を経験しておくことが大切です。
税理士として開業をするうえで欠かせないのが、「実務経験」と「税理士の資格」の2つです。
会計事務所・税理士事務所で働けば、当然実務経験は付きますし、更に社内には必ず資格保有者がいますので資格取得に向けてのアドバイスやレクチャーをしてもらえる機会も持ちやすいでしょう。
つまり、「いずれ開業したい」という人は「まず会計事務所・税理士事務所で働いて経験を積む」ことが最善の一手になるのです。
簿記・会計の知識を学んで、いずれ経理・財務職を目指す──という人
企業の経理や財務といった部門でいずれ働きたいと考えている人は、簿記や会計の知識を身につけておくことが必須となります。
また、大企業になればなるほど、こういった間接部門に未経験者を採用することはほとんどありません。新卒であれば別ですが、中途採用となると実務経験者や税理士の資格保有者が圧倒的に有利になります。
反面、中小規模の事務所であれば、意欲やポテンシャル、人柄といった面で未経験者でも採用される余地があります。未経験者が採用されやすいところからスタートして経験を重ね、将来的に企業の経理部や財務部門へとステップアップしていくのはひとつの手です。
税理士・公認会計士の資格取得を目指している人
税理士になるには、税理士資格試験に合格し、かつ2年以上の実務を経験する必要があります。
つまり、税理士事務所で働きながら資格取得を目指して勉強していれば、実務経験を積みながら資格を得られるわけです。
税理士になるには、他にも公認会計士か弁護士の資格を取得する方法があります。公認会計士資格を持っていれば、税理士として開業することは認められています。ただし、公認会計士も税理士と同様、会計士として2年以上の実務経験が必要になりますので、やはりアシスタントとして会計事務所で働くのが近道になるでしょう。
なお、資格取得を目指しつつ働く場合には、勉強時間をしっかりと確保できることも重要な条件になります。この点も含めて転職先を検討する必要があることを念頭に置きましょう。
3)会計事務所・税理士事務所の仕事内容
会計事務所・税理士事務所の主な仕事内容は
税理士事務所や会計事務所の主な仕事内容は、ざっくり言うと「企業の税務申告の代行」です。
どの企業にも決算があり、決算期には決算書を完成させる必要があります。また、年に1回必ず税務申告を行わなくてはならない義務がありますので、そのサポートをするのが税理士事務所になります。
また、ベンチャー企業などで社内に経理担当者がいない場合、経理業務を外部の税理士事務所や会計事務所に委託することがあります。いわゆる記帳代行や経理代行と呼ばれる業務で、毎月のことになりますので企業へ頻繁に訪問することになります。
このように、税理士事務所や会計事務所はいわゆる事業会社ではなく、クライアントである企業などの業務をサポートするサービス業と言えます。あくまでもクライアントありきの仕事であり、得意先との信頼関係が非常に重要になります。代表者である税理士や会計士だけでなく、事務所で働くスタッフ全員がその事務所の「顔」となると認識し、クライアントから信頼を得られる対応をする必要があります。
最近では、「経営コンサル」業務をする会計事務所・税理士事務所が増えている
前述の通り、会計事務所・税理士事務所で取引をするお客様は多くの場合経営者です。そのため、会計や税務以外の経営上の相談をされることも少なくありません。
また、従来の税理士の主な仕事であった記帳代行や税務申告がIT促進に伴い徐々にコモディティ化してきているという背景もあって、サービスの差別化を目指して「経営コンサル」業務をする会計事務所・税理士事務所が増えてきています。
経営コンサルというと、コンサル会社の仕事だと思う人も多いかもしれませんが、現在少なくない会計事務所・税理士事務所がクライアント企業の経営戦略や事業再生、資金繰り、事業再生などについての相談を受け付けています。
これらの業務に興味・関心を持つ人は、会計事務所・税理士事務所での仕事が、一層貴重な経験に繋がるかもしれません。
扱う顧客(業界範囲、企業規模)によって、仕事内容が異なる
前述の通り、税理士事務所や会計事務所は企業などの税務申告を請け負います。そのため、上期・下期・年末といった決算の節目となる時期に業務が集中する傾向があり、繁忙期と閑散期が比較的はっきり分かれている仕事と言えます。
クライアントの業種や企業規模が偏っていれば、対応時期も集中しやすくなります。求人票や事務所のWebサイトなどに顧客が記載されていれば、業界や企業規模からおおよその繁忙期が推測できるでしょう。
一方、法人ではなく個人事業がクライアントの中心という税理士事務所も少数ですが存在します。個人事業の場合は確定申告によって税務申告を行いますので、税務署への申告書提出期日となる3月半ばあたりが忙しさのピークになります。地元で長く続いている事務所の場合、地元の飲食店など個人事業主がクライアントであることが考えられます。
ただし、一般的にはスタッフを雇い入れる規模の事務所であれば法人が顧客であるケースがほとんどと考えていいでしょう。
4)会計事務所・税理士事務所での業務では、どんな知識やスキルが必要?
仮に税理士事務所へ未経験の状態で応募するとしても、「まったくの知識ゼロ」では採用される確率は非常に低いと言わざるを得ません。基礎的な素養があることや、その方面の仕事に関心があることを示すためにも、事前に準備を進めておくことが重要です。
ここでは、税理士事務所を目指すにあたって必要とされる主なスキルを挙げてみます。このうち、転職活動開始前から準備できることがあれば、積極的に進めておくこといいでしょう。
簿記に関する知識
簿記は経理業務に携わる上での基本であり、税理士事務所や会計事務所で働く上でぜひとも取得しておきたい資格の1つです。日商簿記には3級から1級まであり、1級は難易度の高い資格となります。簿記には日商の他に全経簿記や全商簿記があり、商業高校の生徒が在学中に取得していることが多い資格です。
日商簿記とは別の試験ですので単純に比較できない面はありますが、一般的なレベル感として日商簿記2級に合格していれば、商業高校卒以上の素養はあると見てもらうことができるでしょう。履歴書の資格欄に書けるというだけでなく、実務においても知識が役立ちます。
その意味でも、経理関係の仕事をこれまで経験したことがない人は、日商簿記2級を取得しておくことをおすすめします。
コミュニケーションスキル・協調性
会計事務所や税理士事務所にアシスタントとして入るとなると、クライアントとの連絡窓口になる可能性が高いでしょう。
経理や税務の知識を身につけることも非常に重要ですが、それ以前にコミュニケーションスキルや協調性がないと、そもそも窓口や連絡役を任せられないと思われかねません。
また、零細規模の事務所の多くは代表者である会計士や税理士の個人事務所です。代表者とうまくやっていくことができるかどうかが、実は従業員として働く上で鍵となる場合が多いのです。いくら知識やスキルがあっても、「この人とは働きたくない」と思われてしまったら、採用される可能性は極めて低いでしょう。
アシスタントとして信頼できそうだ、と思ってもらえるような、事実を正確に伝えるコミュニケーションスキルと協調性を身につけることが大切です。
税理士科目合格(1科目からでも)
税理士資格は11科目に分かれており、そのうち5科目に合格することが資格取得の条件となります。11科目は次の通りです。
科目名 | 内容、学べる知識・スキル |
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簿記論(必須) | 簿記の基本的な仕組みを学び、財務諸表を作成する方法を習得します。経理や会計の基本技術が身につき、日常の帳簿付けや決算書の作成に役立ちます。 |
財務諸表論(必須) | 財務諸表(決算書など)の見方や作り方を学びます。財務分析スキルが向上し、企業の経営状態を評価する能力が身につきます。 |
所得税法(選択必須) | 個人が支払う所得税の計算方法を学びます。個人の税務申告をサポートするスキルが身につきます。 |
法人税法(選択必須) | 企業が支払う法人税の仕組みや計算方法を学びます。法人税申告書の作成ができるようになります。 |
相続税法 | 相続に関する税金やその計算方法を学びます。相続税に関するアドバイスができるスキルが得られます。 |
消費税法 | 商品やサービスにかかる消費税の計算方法を学びます。消費税の申告や納税手続きに役立つ知識が身につきます。 |
事業税 | 事業所得にかかる税金について学びます。事業者の税金計算や申告スキルが身につきます。 |
国税徴収法 | 税金の徴収手続きについて学びます。税金回収の仕組みを知り、税務処理に役立ちます。 |
酒税法 | お酒にかかる税金について学びます。酒類に関する税務申告や計算スキルが身につきます。 |
住民税 | 住民税の仕組みと計算方法を学びます。個人の住民税計算や申告の知識が得られます。 |
固定資産税 | 土地や建物にかかる税金について学びます。不動産に関する税金計算や申告に役立ちます。 |
この科目は1回の試験で5科目まで受験できますが、1科目から合格するということもあり得ます。
更に、税理士の科目合格は「生涯有効」となります。実際に税理士資格を目指す上でも残りの科目に集中しやすくなるため、長い目で見ると有効な対策になると言えるでしょう。
また、科目合格があると転職の際に「この世界で働いていきたい」という意欲も伝わりやすくなります。
5)未経験から会計事務所・税理士事務所に転職成功する4つのポイント
ここからは、未経験から会計事務所・税理士事務所に転職する際に、準備しておきたいポイントについてお伝えします。
特に意識すべきは、以下の4点です。
それぞれ、順を追って見ていきましょう。
転職とその後のキャリアプランの期限を決める
税理士事務所や会計事務所へ未経験で転職する場合、非常に重要になってくるのが「タイミング」です。できるだけ若いうちに転職し、実務経験を積んでいくことで、その後のキャリアを切り拓いていくための土台を固めることにつながります。
「いずれは税理士事務所に転職しよう」「ひとまず何か資格を取って、それから考えよう」といった姿勢だと、思いのほか準備が整うまでに期間を要してしまい、気づいたときには転職のタイミングを失っていた、といったことにもなりかねません。
いつまでにどうなっていたいかゴールをまずは決め、それに向けて具体的な行動と期限を逆算して決めておくことが大切です。
たとえば20代であれば、「27歳までに税理士事務所に転職する」「26歳までに簿記2級を取得する」といった目標と行動を決め、今からやっておくべきことを明確にしておきましょう。
やるべきことと期限を明確にすることによって、転職に向けた動きの進捗が順調なのか遅れ気味なのかを把握しやすくなるのもメリットの1つです。
取得可能な資格はなるべく取っておく
たとえば、20代のうちに税理士事務所へ転職しようと決めた人は「20代のうちに簿記2級も取っておこう」と考えがちですが、これでは後手を踏んでしまう可能性が高いと言えます。遅くとも転職活動を始める前までには必要な資格を取っておくのが望ましいので、「いずれ」「そのうち」資格を取るのではなく、取得可能なものからどんどん取っておいたほうがいいでしょう。
ただし、難関資格になればなるほど合格するために要する期間は長くなり、合格率も低くなります。本来の目的は税理士事務所で働くことですから、資格取得のための期間がかかり過ぎて転職の機会を逃してしまうようでは本末転倒です。
簿記2級のように、現実的な期間と勉強量で取得できる資格に留めておいたほうがいいでしょう。
なお、実務未経験者については「税理資格を取得してから実務経験を積んで税理士になる」のはやや非効率的かもしれません。税理士や会計士の下で働きながら実務経験を積み、その間に資格取得のための勉強も進めていくのがベターと言えます。
オフシーズンを狙って応募する
税理士事務所に実務未経験で転職を検討している人が留意すべき点として、「有資格者も同じように転職活動をしている」ことが挙げられます。
税理士資格を持っている人も、経験者として税理士事務所へ応募することになります。
経験者と比べられてしまうと、どうしても未経験者は不利になりがちです。そこで、税理士事務所への応募が少ないと思われるオフシーズンを狙って応募したほうがいいでしょう。
税理士試験は毎年8月に行われます。その後、8月から9月にかけて、若手の税理士志望者を対象とした採用活動を多くの税理士事務所が行っています。この時期は実務経験者や科目合格者の応募が集中しますので、あえて避けるのです。
税理士事務所の採用活動が落ち着くオフシーズンとは、税理士試験直前の6月・7月や、税理士試験後に採用活動が落ち着く10月以降、税理士の繁忙期が落ち着いた確定申告後の3月末といった時期になります。未経験者であればこういった時期に税理士事務所の求人を探し、応募してみることをおすすめします。
会計事務所・税理士事務所の求人が多い転職サービスを利用する
「会計事務所・税理士事務所の求人探しを、どこでやるのが一番効率的か」と悩む人も多いでしょう。
ポイントは、会計事務所・税理士事務所の求人を多く保有する転職エージェントを選ぶことです。
具体的には、未経験者向けの求人が比較的多いヒュープロ、リクルートエージェント、そして税理士・会計士の転職に強いMS-Agentとジャスネットキャリア、および自分から求人検索ができるdodaの利用がおすすめです。
これらサービスは「どれかひとつ」利用するよりも、複数登録をしておいたほうがより多くの求人に触れる機会を持てるでしょう。
ヒュープロ
バックスタッフ・管理部門の転職支援に特化した転職エージェント。求人の豊富さと、キャリア相談の手厚さが強みです。
ヒュープロは、管理部門の転職支援に特化した転職エージェントです。
同領域を扱うサービスとの違いは、ヒュープロは大手から中小までの優良企業・事務所の求人を幅広く取り扱っていること、また求職者へのキャリア支援の品質の高さにあります。
そのため、若手からミドル・シニア層まで幅広い求職者が利用しています。
ヒュープロの特徴は、バックスタッフ求人の豊富さと、キャリア相談の手厚さにあります。
「どのような求人があるか」だけでなく、「どのような働き方を実現したいか」といった疑問にも対応しながらの求人紹介、キャリア支援が可能です。
サービスを利用した人たちからは、「こちらの希望条件にしっかり向き合ってくれた」「面談を受けていくなかで、自分の強みやキャリアを考えるきっかけになった」といった意見・感想が多く見られます。
ヒュープロの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
会計事務所・税理士事務の公開求人数 | 約6,500件(2024年8月現在) |
ジャスネットキャリア
会計、税務、経理・財務分野に特化した転職エージェントです。経理・会計の実務経験者向けのサービスですが、その分専門的なサポート・アドバイスを受けられます。
ジャスネットキャリアは、会計や税務、経理・財務の分野での転職を目指す人を対象とした転職エージェントです。
運営会社のジャスネットコミュニケーションは、1996年より公認会計士と経営課題を抱える企業とを繋ぐビジネスをスタートしており、これまで会計、税務、経理・財務分野に特化した人材紹介・派遣サービス、教育サービスを手掛けてきました。
会計事務所・税理士事務所への転職支援実績も豊富で、かつ専門知識を有するエージェントが担当につくため、利用者の経験・スキルレベルに合わせてのサポートが可能です。
ジャスネットキャリアの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 関東・関西・東海 |
拠点 | 東京・大阪・愛知 |
会計事務所・税理士事務所の求人数 | 約1,400件(2024年8月現在) |
MS-Japan
管理部門・士業専門の転職エージェントです。会計事務所・税理士事務所とあわせて企業管理部門への転職を検討している人におすすめです。
MS-Japanは管理部門・士業を専門とする特化型転職エージェントです。
会計事務所・税理士事務所への転職支援実績も豊富で、2024年8月現在では、税務会計全般の求人を1,500件保有しています。
在籍キャリアアドバイザーは税務・会計に対する高い専門性を持ち、実際の職場で求められる能力・スキルを深く理解しているのが特徴です。
豊富な知識にもとづくキャリアプランの相談や面接対策により、選考通過率を大きく引き上げてくれるでしょう。
また、MS-Japanは大手監査法人や会計事務所、ベンチャーキャピタルなどと独自のネットワークを築いています。
他の転職サービスでは紹介されないような優良求人を提案されることも多いでしょう。
MS-Japanの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 東京・神奈川・愛知・大阪 |
会計事務所・税理士事務所の求人数 | 約1,800件(2024年8月現在) |
リクルートエージェント
会計事務所・税理士事務所の求人を常時多数用意。転職支援ツールも充実しており、「なるべく早く転職したい」「正しい転職活動を知りたい」という人におすすめです。
リクルートエージェントは国内No.1の求人数と転職支援実績を誇る転職エージェントです。
リクルートエージェントの強みは全業種・職種に対して豊富な求人数を持つこと(会計事務所・税理士事務所の求人は約700件)、そして長年の実績で培われたノウハウ・転職支援ツールの充実さにあります。
転職支援ツールについては、志望企業の特徴・評判といった分析から選考のポイントまでをまとめた「エージェントレポート」を活用すべきでしょう。
はじめて会計事務所・税理士事務所を目指す際は、入念な業界研究・企業研究が欠かせません。その際にレポート情報はあなたの活動に大いに役立つはずです。
また、担当アドバイザーもこれまでの実績をもとに会計事務所・税理士事務所への転職に関する有益なアドバイスを提供してくれるでしょう。
リクルートエージェントの特徴
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 北海道、宮城、福島、東京、埼玉、千葉、栃木、群馬、神奈川、新潟、静岡、石川、岐阜、滋賀、愛知、京都、大阪、兵庫、岡山、広島、加賀、愛媛、福岡、長崎、熊本、鹿児島、沖縄 |
会計事務所・税理士事務の求人数 | 約1,700件(2024年8月現在) |
doda(デューダ)
豊富な求人と担当からの積極的な提案が特徴のエージェント。会計事務所・税理士事務の求人も常時取り揃えており、地方の求人も多く見られます。
dodaは国内トップレベルの求人数と、担当アドバイザーから積極的な提案が評判の転職エージェントです。
税理士法人・会計事務所の求人は約1,200件を確認できます(2024年8月現在)。また、都市部だけでなく地方の求人も多く確認できます。
また、dodaは求人を自分で探して応募する「転職サイト」と、求人紹介から企業への応募、日程調整までアドバイスしてもらえる「転職エージェント」両方のサービスを利用できます。
「まずは自分で会計事務所・税理士事務所の求人をじっくりチェックしたい」という人は、転職サイトのサービスを利用するとよいでしょう。
その後「応募や企業への交渉についてサポートしてほしい」となったときに、エージェントサービスに切り替えることもできます。
dodaの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 北海道、宮城、東京、神奈川、静岡、愛知、大阪、京都、兵庫、岡山、広島、福岡 |
会計事務所・税理士事務所の求人数 | 約1,200件(2024年8月現在) |
6)年代別 会計事務所・税理士事務所への転職で注意するポイント
ここからは、20代・30代・40代の人が税理士事務所への転職を検討する際、注意するポイントについて見ていきましょう。年齢が上がるにつれて、応募前に整えておきたい準備が多くなっていくことがイメージしやすくなるはずです。
下記の各ポイントは、そのまま「税理士事務所が応募者に対して期待すること」と読み替えることもできます。各年代の転職希望者に、税理士事務所がどのようなことを期待しているのか、立場を置き換えてイメージしてみるといいでしょう。
20代の転職の場合は、敷居はかなり低い
20代は、税理士事務所にとっても「若手」の人材です。
この年代の人材を雇用すれば、その事務所での仕事の進め方をじっくりと教えていくことができます。
そのため、20代の人材に対しては実務経験や専門知識よりも、意欲や人柄の部分にウエイトを置いて採用の可否を判断するケースが多いと考えられます。
裏を返せば、それだけ応募書類上や面接時に「意欲」をどれだけ伝えられるかが重要になるということです。
税理士事務所で働いてみたい、という気持ちを伝えることだけでなく、その後のキャリアプランをしっかりと考えていることや、資格取得など具体的な行動として意欲が表れているかどうか、といった面も重要になります。
税理士事務所の側からすれば、実務未経験者を雇ってゼロから研修を施していくよりも、ある程度は税理士事務所での業務経験がある人材を採用したほうが「楽」なのです。
そこをあえて未経験者を採用するという選択をしてもらうわけですから、期待してもらえるだけの意欲を見せることが重要になるのは言うまでもありません。
若手人材を求めている会計事務所・税理士事務所は多いです。学んでいこうという意欲を見せることで、採用確度を高められます。
30代未経験の転職も十分狙える。ただし、税法への理解等の相応の準備を
30代に入ると、20代の人材のように「意欲と人柄」でゴリ押しするのは難しくなってきますが、かと言って未経験者の転職が不可能なわけではありません。
未経験者であっても、税理士事務所で働く上での適性を十分に兼ね備えていると判断してもらうことができれば、採用してもらえる可能性は残っているでしょう。
ただし、30代の人材になると自発的に動くことが求められるようになります。転職活動もしかりで、「何の経験も知識もありません」といった他力本願の姿勢では自分を売り込むことは難しくなっていくでしょう。
税法を自分なりに時間を取って勉強してきた形跡や、資格取得など具体的な努力の成果が見えるようでないと、20代の若手に未経験者採用枠を奪われてしまうかもしれません。
税理士事務所にとっては、若手なら20代、経験者ならもっと上の年代でも良いわけですから、30代未経験者は中途半端な立ち位置にあるとも言えます。
なぜ自分を採用すると税理士事務所にとってメリットとなるのか、しっかりと伝えられるだけの努力の跡を見せることが重要です。
30代からでも会計事務所・税理士事務所への転職は充分狙えます。事前に「どのような働き方が求められるか」をしっかり調査し、可能な限り知識を収集しておきましょう。
40代転職の場合は、簿記2級と税理士科目合格は事前に済ませておきたい
40代になると、その人の適性がかなり顕在化するようになります。
適性に合った仕事をしていれば、何らかの成果や実績が伴っているはずなので、その点は20代・30代と比べるとシビアに見られると言っていいでしょう。
税理士事務所での仕事が未経験の人の場合、具体的な成果としては資格取得が最も分かりやすいでしょう。
簿記2級はもちろん取得しておきたいところですが、これだけでは十分とは言えません。若手の人材にも簿記2級を持っている人はたくさんいるはずですので、差がつかないからです。
税理士資格をすでに持っていることが理想ですが、それが難しい場合は科目合格でもいいので、履歴書に書ける状態にしておきましょう。
また、税理士事務所で働く上で関連するキャリアだけでなく、これまで携わってきた仕事内容を職務経歴書に記載することによって、ビジネスパーソンとしての「厚み」を伝えることも重要です。
他業種で成功事例がある人は、業種が変わっても成功できる確率が高いため、前職までの実績はしっかりと伝えることが大切です。
40代からの転職では、「実績+資格」を見られる割合が高まります。アピールできる実績が少ない場合は、資格取得と並行しつつ転職活動を進めていきましょう。
まとめ)未経験から会計事務所・税理士事務所へ転職するには「準備が8割」
どのような業種・職種においても、未経験の仕事に就くのは大変なことです。
とくに税理士事務所の場合、企業というよりは個人事務所の規模のことが多いため、転職ノウハウの実態があまり表に出てこないところがあります。そこで、この記事で紹介してきたように、
- 転職する目的の明確化
- 資格取得
- 今後のキャリアプランの策定
といった事前準備を念入りに行っておくことが非常に重要になってくるのです。とくに未経験者の転職においては、準備が8割と言っても過言ではないでしょう。
また、これから税理士の資格を取得しようとしている人は、まず一科目の合格から目指してみると良いでしょう。税理士資格は難関資格のひとつですが、取得できればキャリアの選択肢は大きく広げられるはずです。
まずは自分にとって必要な準備をはっきりさせるためにも、いつまでに・なぜ転職するのかを紙に書き出し、ゴール設定をしておきましょう。ゴールから逆算していくことで、今やっておくべきことがより明確になるはずです。