40代の転職はキャリアチェンジorアップどちらを目指す?キャリアプランの立て方
[最終更新日]2025/09/11

40代の皆さんに質問です。
——今後、もし転職することがあるとしたら、その理由は何ですか?
40代のビジネスパーソンは、働き盛りの時期です。1社での勤務期間が長くなるにつれ、中堅〜ベテランとして組織の中核を担い、若手をリードする立場になることも多いでしょう。
このまま勤め続けるか、それとも転職という決断に踏み切るか——。
この決して小さくないはずの選択をするにあたって、考えておくべき重要なポイントがいくつかあります。
中でも、目先のことにとらわれず先々の働き方やビジョンをもってキャリアの方向性を決めておくことは、仕事のやりがいや成果にも大きく関わってくる部分です。
目次
1)40代の転職は「キャリアプラン」について深く理解することが大切

40代は、これまでの仕事で培ってきた経験から「自分の得意なことや苦手なこと、やりたいことややりたくないこと」が見えてくる時期です。
人によっては「今さらキャリアプランなんて必要?」と思うかもしれません。
しかし、今こそ、これまでのキャリアを振り返り、「これからどう働いていきたいか、何を目指したいか」を言葉にしておくことが大切です。
キャリアプランとは難しい計画書ではなく、あなたが大切にしたい価値や身につけたい力を整理する作業だと考えてください。
まずは、「キャリア」そのものがどんな概念か、そしてキャリアの方向性にはどのようなパターンがあるのかを、一度整理してみましょう。
まずは足元の把握から:マクロ環境・雇用動向の押さえどころ
転職活動を始める際は、自分の志向や経験を棚卸しするだけでなく、世の中の動きも押さえておくと戦略を立てやすくなります。最新の公的データや調査を見ると、以下のような傾向があります。
年齢階級ごとの転職率は若いほど高く、女性のほうが高い傾向
厚労省の雇用動向調査では、転職入職率を性・年齢階級別にみると、「19歳以下」と「60~64歳以上」は男性が女性より高いものの、20~24歳から55~59歳までは女性の方が高いと報告されています。
また、労働政策研究・研修機構(JILPT)の資料によると、転職率は男女とも若い階級ほど高く、年齢が上がるにつれて低下する傾向があるとされます。
40代は若年層に比べて転職率が低いため、相対的に選考のハードルが高いことを認識しておきましょう。
中途採用意欲は引き続き高水準
リクルートワークス研究所の「中途採用実態調査」(2024年度下半期)によると、中途採用を実施した企業の割合は83.3%であり、2013年度以降の比較可能な期間で最高値となりました。
同調査では「必要な人数を確保できなかった企業の割合が過去最高値を更新」し、人材確保のために採用対象の拡大や処遇改善に取り組む企業が増えていることが示されています。つまり、人手不足が続く中で専門性やマネジメント経験を持つ40代へのニーズは依然として高いと言えます。
● 賃金面では追い風:10%以上の増加が過去最高
インディードリクルートパートナーズの調査では、2025年4〜6月に転職した人のうち、前職と比べ賃金が1割以上増加した人の割合が39.3%と発表されています。この値は2002年以降の統計で過去最高となり、待遇改善の余地が拡大していることを示します。
一方でスキルや成果に見合った報酬を得るための努力(デジタルスキルやマネジメント力の向上)は不可欠です。
これらのデータから、40代の転職は挑戦の余地がありつつも戦略が重要であることが分かります。自分のキャリアやスキルを磨きつつ、求人市場の動向や企業の採用意欲を意識して準備を進めましょう。
「キャリア」は他者に評価されるものではない

40代以降は、「20代・30代には想像していなかった出来事」に直面することが増えてきます。
この時期は、プライベートでも仕事でもさまざまなライフステージの変化が起こりやすく、それがキャリアに大きな影響を与えることがあります。
- 親の介護
- 人事異動
- 転勤
- 若い世代の昇進
- 勤務先の業績悪化
このように、自分の力では動かせない要因でもキャリアに影響を与えることがあります。
そんなときは「キャリアは自分のもの」という視点を持つことが大切です。
たとえ、予期せぬ出来事でキャリアの方向転換が必要になっても、「周囲にどう思われるか」よりも「自分が納得できるか」を軸に考えることで、最善の選択ができます。
キャリアに正解はありません。大切なのは、自分自身が納得できる道を選ぶことです。
あなたの「キャリアイメージ」はどれ?キャリアの4つの方向性
キャリアには一人ひとり異なる描き方がありますが、方向性の目安として4つのパターンを知っておくとイメージしやすくなります。
ここで紹介する4つの方向性は、「この通りにしなければならない」というものではなく、キャリアにはいろいろな道があるという気づきのためのものです。
キャリアの描き方① 役職・ポストの上昇(昇格・昇給など)
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キャリアの描き方② 組織・周囲への貢献度向上
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キャリアの描き方③ スキル・専門性の高まり(専門化)
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キャリアの描き方④ 能力の拡がり(できることが増える)
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キャリアプランの話では、「キャリアアップ」「キャリアチェンジ」という言葉がよく出てきます。
一般的には、①や③をキャリアアップ、④をキャリアチェンジと呼ぶことが多い傾向があります。
ただし、キャリアアップ=出世や昇給、キャリアチェンジ=転職、と決めつける必要はありません。
キャリアアップには専門性を磨くことも含まれますし、キャリアチェンジも転職だけでなく新しい役割を広げることとして捉えられます。
もしこれまで「キャリアアップ=出世」「キャリアチェンジ=転職」と思っていた方は、一度枠を広げて、さまざまな選択肢を考えてみましょう。
参考文献:
・厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/9-23-1.html
・労働政策研究・研修機構『ユースフル労働統計2024』https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/kako/2024/
・リクルートワークス研究所「中途採用実態調査(2024年度実績、正規社員)」https://www.works-i.com/surveys/item/250617_midcareer.pdf
・インディードリクルートパートナーズ「2025年4-6月期 転職時の賃金変動状況」https://www.indeedrecruit-partners.co.jp/newsroom/pressrelease/2025/0725_3787/
2)「キャリアアップか、キャリアチェンジか」で迷ったら
転職を考える際、キャリアアップに進むかキャリアチェンジに進むかで迷う方も多いでしょう。
迷った時には、自分のキャリアを「絞る」か「広げる」かで考えてみると整理しやすくなります。
人材や組織を研究するリクルートワークス研究所によると、20世紀までは、キャリアを初めに広げてから絞っていく働き方が一般的でしたが、現代社会では「広げる」と「絞る」を繰り返す働き方が増えています。
20世紀までの働き方と、現代の働き方のイメージ比較

図参照:リクルートワークス研究所「人生100年時代のライフキャリア」 グラフは弊社作成
ここで示した「現代の働き方」の曲線はあくまで一例であり、曲線がいくつになるかは人それぞれです。
20世紀までとは異なり、現代の働き方は多様で複雑になっていることが伝わるでしょう。
専門分野を極める一方で環境の変化も激しい現代社会では、キャリアを「狭める」だけでなく「広げる」ことも求められます。
2025年に“必須化”が進むスキル観(40代視点)
結論:40代は「経験」に「AI・データの活用力」を掛け合わせると評価が伸びます。
経産省のデジタルスキル標準(DSS)ver1.2(2024/7改訂)では、生成AIの進展を踏まえ、全ビジネスパーソンに求められるDXリテラシーと、推進人材に必須の共通スキル(データ活用・プロジェクト・変革推進など)が整理されています。行政でもAI活用が本格化し、AIリスク・ガバナンスの理解は“汎用教養”へと位置づけられています(デジタル庁ガイドライン、2025/5策定)。
40代で“実効性が高い”具体スキル(追記候補)
- 生成AIの業務設計力:要件定義 → プロンプト設計 → ワークフロー化(RPA/自動化含む) → 検証・改善
- データリテラシー基礎:BI/可視化、指標設計、スプレッドシート/簡易SQLでの分析、因果と相関の見分け方
- AIリスク・法務の基礎教養:個人情報・著作権・セキュリティ、社内/公的ガイドラインの遵守(個人情報保護委員会の注意喚起を含む)
- 変革推進・利害調整:部門横断で“AI×現場”を回すPM/PO素養(DSSの共通スキルとも整合)
- 英語×AI:ツール・ドキュメントが英語主体のため、読解+生成AIでの補完
また、内閣府の統合イノベーション戦略2025は、AIスキル習得・人材育成、データマネジメント人材の育成を明記。
「スキルの可視化」と「AI/データの現場適用力」がキャリア価値のカギです。Indeed Hiring Lab等の分析でも、生成AIが職務需要やスキル構成を変える見通しが示されており、ドメイン知(業務知識)×AIでの価値再定義が定石になりつつあります。さらに「責任あるAI」等の求人言及率も上昇しており、AI倫理・ガバナンスの重要度が高まっています。
キャリアチェンジとキャリアアップ、どちらを選んだ人が満足度が高い?
当サイト「みんなの転職「体験談」。」のアンケートでは、「今までと違う仕事を選んだ人」の方が転職後に「満足した」と答える割合が少し高い結果となりました。

引用元: 自社Webアンケート(転職経験者 200名、2019年7月集計)
このグラフを見ると、「同じ仕事を続けた人」と「新しい仕事に挑戦した人」どちらも満足・不満が存在し、一概にどちらが良いとは言い切れません。
ただし、新しい仕事に挑戦した人の多くが、視野の広がりや新たな発見を得たと答えています。
もし「キャリアアップとキャリアチェンジのどちらを選ぶべきか分からない」と感じているなら、いちどキャリアチェンジで得られる新しい経験や視野の広がりをイメージしてみるのもおすすめです。
参考文献:
・厚生労働省「雇用動向調査」
・経済産業省/IPA「デジタルスキル標準(DSS)」
・デジタル庁「行政の進化と革新のための生成AIの調達・利活用に係るガイドライン」
・内閣府「統合イノベーション戦略」
・個人情報保護委員会「AI/生成AIに関する注意喚起等」
・Indeed Hiring Lab「AIと仕事・スキルに関するインサイト」
・経産省「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」ポータル
・厚生労働省「教育訓練給付金のご案内」
・文部科学省「マナパス|リカレント教育・リスキリング」
3)40代がキャリアアップ・キャリアチェンジを目指す際の注意点
キャリアアップとキャリアチェンジは、どちらが正解・不正解というものではなく、優劣をつけるものでもありません。
大切なのは、あなたがどちらを選ぶと「納得して働けるか」という視点です。
そのうえで、転職でキャリアアップ/キャリアチェンジを目指す場合は、進む道によって注意点が少し異なります。ここで事前に確認しておきましょう。
40代の「キャリアアップ転職」のメリット・デメリット

キャリアアップ転職を目指す場合のメリットとデメリットとして、次のことが考えられます。
キャリアアップ転職のメリット
- より大きな裁量の仕事を任せてもらえる可能性がある
- 現在よりも高い収入やポジションが期待できる
- さらに高いスキルや希少な経験を積める
- マネージャーとしての実績に厚みを持たせられる場合もある
特に、生成AIの活用やデータを使った意思決定、部門横断のDX(デジタルによる業務改善)をリードできる人材は評価が高い傾向にあります。専門性×デジタル活用を組み合わせると希少性を示しやすくなります。
キャリアアップ転職のデメリット・注意点
- 良い待遇や高い報酬に見合ったパフォーマンスが求められ、プレッシャーが強くなる
- 習得すべき知識やスキル、経験値のレベル・量が増す
- チャンスが大きい分、リスクも負わなくてはならない場合がある
- プレーヤーとして優秀=マネージャーとしても優秀、とは限らない
キャリアアップ転職を目指す人の多くが、これまでの経験や実績をもとにさらに高みを目指したいと考えていることでしょう。
専門性を高めることで、よりいっそう評価される仕事に邁進していきたいと考えている人もいるかもしれません。特に現職までで優れた実績のある人ほど、こうした野心にあふれた選択を厭わない傾向があります。
ただし、キャリアアップ志向の転職の場合、環境の変化は通常の転職以上のレベルと考えておくべきです。
よくある失敗例としては、「前職までの実績を評価されて転職したものの、必要なスキルのレベルや方向性が想定と違い、転職先で思っていたほど評価されない」というケースです。
キャリアアップ転職に踏み切ることで、より大きな成果や充実感を得られる可能性があります。一方で、相応のリスクを負いプレッシャーを乗り越えなくてはならない状況に立たされることも十分に考えられます。
事前の「期待値合わせ(役割定義の確認)」と「スキルの棚卸し・補強計画」が鍵になります。
40代の「キャリアチェンジ転職」のメリット・デメリット

キャリアチェンジ転職を目指す場合のメリットとデメリットとしては、次のことが考えられます。
キャリアチェンジ転職のメリット
- ビジネスパーソンとして経験を積む中で、興味が湧いた仕事へと変わる
- 新たなスキルを身につけるなどして、自分ができることの幅が広がる
- 複数の業界や組織を経験することで視野が広がり、自身のキャリアを客観視しやすくなる
- キャリアに拡がりが生まれ、貢献できる場面が増えることで人生の満足度が高まることがある
異業種でも、これまでの業務知識×AIやデータ活用の実践を組み合わせると、移行しやすくなります。
「現場課題をAIでどう改善したか」を小さくても成果として可視化すると、説得力が高まります。
キャリアチェンジ転職のデメリット・注意点
- 経験の浅い仕事に変わる場合、待遇や報酬がダウンすることも少なくない
- 新しい業界・職場の慣習や仕事の進め方に慣れるまでに時間がかかることがある
- 転職するタイミングや転職先の年齢構成によっては、年下が上司になることがある
- 年齢が上がるほど経験の少ない仕事に就くことが難しく、転職成功のハードルが上がる
キャリアチェンジでは、学び直し(リスキリング)にかける時間と費用の設計も大切です。日々の業務・家族の都合・収入計画のバランスを見ながら、どのスキルをどの順で習得するかを逆算しておくと、移行期の負担を抑えられます。
学び直しの設計と制度活用(自然に進めるためのポイント)
- ロードマップ化:「最短で成果が出る一手」から学ぶ(例:現職の課題に直結するデータ可視化→自動化→生成AIの業務設計の順)。
- ポートフォリオ化:学習→小さな実装→効果測定のサイクルを記録し、転職活動で再現性ある実績として提示。
- 制度活用:企業の学習支援や教育訓練給付金、リスキリング支援の講座を組み合わせ、時間・費用・家族の予定まで含めて無理なく設計。
40代から全くの未経験業種へ転職するのは、現実的に難しいケースが大半でしょう。
しかしながら、これまでの経験を活かせる部分がある仕事であれば、むしろ異業種での経験を評価され、管理職採用など別のフィールドで活躍するチャンスを手にできる場合もあります。
ただし、40代からキャリアチェンジを前提とした転職にチャレンジするには、さまざまな面で精神的な負担がかかることを覚悟しなくてはならないでしょう。
デメリットの典型的な例としては、年収ダウンや新たな職場の習慣に馴染むまでのタイムラグです。
これまで当たり前だと考えてきた環境が一変するため、新たな挑戦に踏み切ることとトレードオフで耐えなくてはならない要素も出てくるのです。
転職先で同僚や先輩社員、場合によっては上司が自分よりも年下になる可能性も十分にあり得ます。
このあたりのことは人によって感じ方や捉え方が大きく異なりますので、「年下の上司に指示されるのは耐えられない」と感じる可能性がある人は、キャリアチェンジ転職に対しては慎重に判断したほうがいいかもしれません。
キャリアチェンジ転職はとくに、自分の中での価値観やキャリア観を優先でき、他人と比較しない「自分の納得度」にこだわれる人が選ぶべき選択肢と言えます。
4)40代の転職「キャリアアップ・キャリアチェンジ」成功のポイント
ここまで見てきた通り、40代の転職で今後の方向性を考える際には、極端な選択を避けることが堅実です。
「年収だけ」や「完全未経験でもOKだからすぐ転職」など一点突破にせず、幅と余白のあるキャリア観で検討しましょう。
最後に、キャリアアップ/キャリアチェンジを適切に選ぶための実践ポイントをまとめます。
キャリアアップは「安定型」、キャリアチェンジは「(中長期的な)充実型」

キャリアアップ・キャリアチェンジのいずれの方向へ進む場合も、前提になるのは「これまでのキャリアとの連続性」です。
キャリアアップを目指すとしても、今までの管理職経験を活かしてより大きな事業を手掛けるとか、キャリアチェンジを志向する場合もこれまでの業種での経験を応用できるといった視点で、次のキャリアへの連続性が見出せることが非常に重要になります。
その意味で、キャリアアップは既にある経験を縦方向に伸ばし、市場での実績に厚みを持たせる「安定型」の選択です。
一方、キャリアチェンジは経験を活かしつつ、仕事の幅を広げてキャリアを豊かにする「(中長期的な)充実型」と言えます。
年齢を重ねるほど、報酬や肩書きだけでなく、誰かの役に立つ実感や社会への貢献に価値を見出す方が増える傾向があります。
キャリアアップ志向の人も、タイミングを見てキャリアチェンジ的な要素(役割の拡張、異部門連携など)を取り入れると、最終的な満足度が高まることがあります。
キャリアは思った通りにはならないもの?「計画された偶発性理論」を知っておく

いまはキャリアアップ型・キャリアチェンジ型のどちらかに気持ちが固まっていても、すべてが計画通りに進むとは限りません。
スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授は、キャリアの「8割が予期しない偶然によって決まる」と述べています。
ライフステージの変化も起こりやすい年代です。計画が揺れても「やり直せる前提」で考え、新しい環境での小さな成功体験を積み重ねていきましょう。
はじめから変化や偶然を織り込む考え方を、「計画された偶発性」と言います。
キャリアの方向性は持ちつつも、「それ以外は不正解」と決めつけない余裕が、結果的にあなたを前に進めます。
補足:キャリアプランについて
キャリアプランとは、あなたが望む仕事や働き方を実現するための行動計画のことです。
セットで使う言葉に「キャリアビジョン(将来こうありたいというイメージ)」があります。
まずビジョン(目標)を描き、次にプラン(行動)に落とす流れで考えると整理しやすくなります。

キャリアプランは、かっちり決めすぎず、ある程度の抽象度を持つ
キャリアビジョンは少し抽象的でOK。
ビジョンは長く変わらない軸に、プランは環境に合わせて柔軟に調整していきましょう。
「ビジョンが思い浮かばない」という場合は、先にスキルや経験の棚卸しから始めるのがおすすめです。
以下の記事に棚卸しの進め方を紹介しています。興味のある方はあわせてご覧ください。
キャリアアップ・キャリアチェンジともに柔軟に対応してくれる転職エージェントを利用しよう

40代の転職の成功率を高めるには、状況に応じて柔軟に提案してくれる転職エージェントの活用が有効です。
40代以降を対象とする求人は、重要ポジションの募集であることも多く、一般公開されない非公開求人となるケースもあります。まずは情報収集と相性確認から始めましょう。
【実践メモ】
・初回面談で「役割期待」「評価のものさし」「オンボーディング(入社後の立ち上がり)計画」を確認する。
・キャリアアップの場合は成果責任の範囲、キャリアチェンジの場合は育成・研修の有無を具体的に。
・AIやデータ活用の経験は、課題→手段→結果の順で事例化して伝えると効果的です。
JACリクルートメント
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ミドルクラス・ハイクラスの転職 満足度で6年連続No.1!(オリコン満足度調査2019-24年)利用者からは「相談の手厚さ」と「適切なマッチング」への評価が高いです。
JACリクルートメントはいわゆるハイキャリア人材を対象とした転職エージェントです。業界に関する専門知識を持つ人材や、高度な専門スキルを持つ人材の転職成功事例が豊富で、ハイキャリア人材を求める企業からも信頼の厚い転職エージェントの1つです。
専門スキルをアピールしたい人にとって、仲介役となるキャリアアドバイザーが保有スキルについて正確に理解してくれるかどうかは非常に重要な点でしょう。
JACリクルートメントのキャリアアドバイザーは業界特化型ですので、それぞれの業界を専門とするアドバイザーに担当してもらえます。
希少性の高いスキルを持つ人にとって、非常に頼りになる転職エージェントの1つと言えるでしょう。
JACリクルートメントの特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 東京、埼玉、神奈川、愛知、静岡、大阪、京都、兵庫、広島 |
公開求人数 | 約2.2万件(2025年9月現在) |
ビズリーチ
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転職後の平均年収840万円!企業からのスカウトが非常に多い転職サイトです。
転職活動をしたことがある人は直感的に分かるはずですが、採用時点で管理職登用が確定している、いわゆる管理職採用の求人はそう多くありません。
管理職「候補」ではなく管理職採用となると、相応の経験や実績のレベルが必要になることから、転職希望者と企業のマッチングのハードルが高くなるからです。
ビズリーチはハイキャリア人材と、ハイキャリア人材を求める企業をマッチングさせることに特化している転職エージェントです。
転職サービスとしては異色の有料プランを用意するなど、真の意味でハイキャリア層の人材に焦点を合わせた転職エージェントなのです。
管理職としての経験を活かしたキャリアアップ転職を強く望んでいる人に、おすすめしたい転職エージェントです。
ビズリーチの特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約18万件(2025年9月現在) |
リクルートダイレクトスカウト
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「実績豊富なヘッドハンターに出会いたい」ならココ!企業・ヘッドハンターからのスカウトが届く転職サイトです。
40代の転職活動は、ある程度の期間を要することも覚悟しておく必要があります。
とくにキャリアアップ・キャリアチェンジといった方向性が定まっている人ほど、希望条件に合致する案件に出会える確率は決して高くありませんので、「良い案件の話が聞けたら検討する」といったスタンスで「待つ」ことも必要な場合があります。
リクルートダイレクトスカウトは国内の転職サービスとしてはめずらしくヘッドハンター仲介型です。転職希望者とヘッドハンターがリクルートダイレクトスカウトを介してマッチングされ、ヘッドハンティングが届くという仕組みになっています。
そのため、ぴったりな案件が偶然あればすぐにスカウトが届く場合もあれば、時期によっては良い案件の紹介が届くまでに時間を要することも想定されます。
方向性がしっかりと決まっていて、じっくりと時間をかけて転職先を探したいと考えている人は、リクルートダイレクトスカウトへの登録を検討してみるといいでしょう。
リクルートダイレクトスカウトの特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約53万件(2025年9月現在) |
パソナキャリア
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ひとりの転職者に平均20時間のサポート。「じっくり丁寧なサポート」を求める人におすすめです。
転職エージェントでは登録後に担当キャリアアドバイザーと面談を実施し、転職希望者の求める条件やキャリア観についてヒアリングが行われます。
この面談にじっくりと時間をかけ、ていねいに実施してくれると定評があるのがパソナキャリアです。
時間をかけて相談に乗ってもらえますので、たとえば現在の時点ではキャリアの方向性がしっかりと定まっていない人でも、安心して相談できます。
50代以降のキャリアも見据えて慎重に検討したい人ほど、転職のプロであるキャリアアドバイザーの意見は貴重な判断材料になることでしょう。
自分にとってキャリアアップ・キャリアチェンジのどちらが向いているのか、客観的に判断した上でアドバイスして欲しい人は、パソナキャリアを活用するといいでしょう。
パソナキャリアの特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 全都道府県 |
公開求人数 | 約5.0万件(2025年9月現在) |
ライフシフトラボ

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キャリアチェンジをしたいけれど【スキル不足が不安】な人におすすめキャリアスクール
ライフシフトラボは、「転職」や「複業」、「独立・起業」に向けて自身のキャリアを更に開拓していきたい40代・50代の方を対象としたビジネススクールです。
同サービスの一番の特徴は、「行動を促す」ことを第一に設計されたマンツーマンレッスン形式であること。
サービスは2ヵ月間にわたる週1回(各60分)のマンツーマン面談で構成されます。
支援するトレーナーは全員が副業・起業の経験があり、実体験も兼ねたアドバイスを受けられます。
利用した多くの40代の方々が転職および副業・フリーランス開始に成功しています。「キャリアを見直したけれど、一歩踏み出す勇気が持てない」という人は、いちど無料オンライン説明会を受けてみるとよいでしょう。
参考文献:
・経済産業省「デジタルスキル標準(DSS)」https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/dss/
・デジタル庁「生成AIの利活用に関するガイドライン等」https://www.digital.go.jp/
・厚生労働省「教育訓練給付制度」https://www.mhlw.go.jp/
【まとめ】40代はキャリアプランに幅を持たせて柔軟に考えていくことが大切

40代の転職で心がけていただきたいのが、「こだわるときはこだわる・こだわらないことにもこだわる」という点です。
自身のキャリアプランに対する思いを持つことは大切ですが、ときには「こだわらない」選択をあえてできる柔軟な面を残しておくことも同じぐらい大切です。
今の時点で強い思いを持って転職にのぞむことは、転職を成功させる上で欠かせない要素の1つであることは間違いないでしょう。
かと言って、現時点で下した決断が将来にわたって100%正解とは限りません。仕事内外で訪れる偶然の出来事を通じて化学変化が起こることもあり得ます。
その偶然による化学変化に期待するぐらいの余裕をもって、キャリアプランを楽な気持ちで眺めてみることも必要なのかもしれません。