私の転職体験談:いつの間にかなくなっていた「やりがい」。スポーツクラブ事務職から学習塾の事務に転職
転職前
- 職業
- サービス業
- 職種
- 受付事務
- 従業員規模
- 1500名以上
- 年収
- 約200万円
転職後
- 職業
- 高等進学塾
- 職種
- 受付事務
- 従業員規模
- 20~30名
- 年収
- 約180万円
目次
はるっちさんの転職ストーリー
1これまでの私
仕事にやりがいを強く感じられていた20代~30代。

転職を考えたのは、34歳の頃です。
その頃私は、コナミスポーツクラブのフロント事務スタッフとして、約10年間働いていました。
フロント事務といっても支店及びセクションのリーダーも務めていましたので、会員管理や金銭管理、店舗の売上管理、販売商品の管理、部下育成など、幅広い仕事を担当していました。
仕事仕事の毎日でした。当時はまだ独身で実家暮らしだったこともあって、朝から晩まで働いてました。
それでも、仕事にはやりがいを感じていました。
会社から、スタッフから、そしてお客様から「価値を感じてもらっている実感」を毎日持てていましたので、辛いと思う気持ちよりも、ポジティブな気持ちの方が圧倒的に強くて。
- 私
-
(このまま、一生独身でも働き続けるかも・・・)
とさえ思っていました。
2転職のきっかけ
4回目の転勤を機に、職場環境が大きく変わっていって。

そんな私でしたが、いつしか転職を考えるようになって。
きっかけは、勤務地の異動でした。
それまで3回の異動を経験していましたので、今回の4回目の異動が決まった時も、「新しいお店で頑張ろう、自分のお店を作り上げよう」と張り切っていました。
ですが、そんな想いを裏腹に、転勤後、私の勤務時間は格段に減っていきました。
つまり、私に与えられる仕事量は、とても少ないものだったのです。
上司はあまりアクティブな方ではなく現場に任せっきりで、部下は自分でどんどん動く人が多く、その中間に立った私に回ってくる仕事は殆どなく、かつたまに回ってくる仕事もちょっとした雑用ばかりでした。
そんな日が続いていくうちに、私は
- 私
-
(自分はこの職場に、必要な存在ではないのでは・・・)
という想いがどんどん膨らんでいきました。
だんだんとやりがいを失っていった私に、更に追い打ちをかけたのが人間関係でした。
これまではいい上司と部下に恵まれ過ぎていたのでしょう。
上司は責任を取ってくれず、部下の仕事を見据える視界には、私は含まれていません。
職場でコミュニケーションを取る機会は少なく、かつその少ない機会も徐々に減っていき、私はどんどん孤立感を覚えていきました。
そんな中、唯一私のことを慕ってくれ頑張ってくれていると感じていた部下が、ある時私に対して良くないことを話している噂を聴いてしまったのです。
──もしかしたら、それは「たまたま、ふとしたときにちょっと出て、すぐにまた過ぎ去っていくような風評」程度のものだったのかもしれません。
でも、ダメでした。その時には私は職場に対するやりがいも自信もことごとく失っていた時期でしたので、
- 私
-
(・・・とうとう、彼女にも裏切られたんだ)
そういう風にしか捉えることができませんでした。
更に、悪いことは重なるものです。あるとき私はお客様からやや大きなクレームを受けてしまいました。
それだけでも辛かったのに、上司はそれを見て見ぬふりをしてきて──。
もう駄目でした。
- 私
-
「転職しよう」
私はそう決心しました。
これ以上今の職場を続けることを、私の心も体も全力で拒絶している──そんな状態でした。
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3転職中
前職で働きながらの、転職活動。

退職の意向を告げ、私はすぐに転職活動を始めました。
必ずしもすぐに転職先が見つかるとも限らないですし、退職後すぐにでも働きたかったので退職してからでは遅いと思ったからです。
働きながらなので活動時間も限られてきます。
効率的に転職先を見つけるために転職サイトに登録して、スカウト制度なども利用しました。
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通勤時間を利用して転職サイトで転職先を探しながら、休日を利用して面接に行きました。
このときに勤務時間が減ったことを初めてありがたいと思いました。
以前のように朝から晩まで仕事をするという環境でしたら転職活動も思うようにいかなかったことでしょう。
しかし30歳を過ぎてからの女性の転職活動はかなり厳しく、書類選考で落とされることも多かったです。
たとえ面接に行けたとしても、なかなか採用はされませんでした。
もういくつもの書類応募を行ったか数えるのも面倒になって、(退職したら少し休もうかな…)と諦めかけていたときに、次の転職先となる塾の受付事務の仕事を見つけました。
書類選考と面接、順調に行き転職活動を始めて、約3か月後無事に転職先が決まりました。
退職直前のことでした。
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4転職後
転職後の新しい環境で、待ち受けていたものは──。

転職した職場は前職に比べて従業員も少なく、こじんまりとした職場でした。
私と同じ受付事務をしていたのは4人で全員女性、同じ年代の人でした。
私は新人として一から新しいことを覚えていかなくてはなりませんでしたが、それがとても楽しく再び充実した毎日が戻りました。
前職と同じ受付事務ということもあり前職で身につけた接客やパソコンのスキルも役に立ちすぐに仕事にも慣れ、即戦力として働けることができました。
退職のきっかけとなった人間関係も、ここでは他の人たちも皆同年代であったこともありスムーズに行けたのは、とても幸運なことでした。
意外にプライベートなことも含めいろいろ相談も出来ましたし、各人が責任をもって仕事に取り組んでいる職場でしたので私も信頼してストレスなく仕事に取り組むことができました。
5その後、どうなったか。
転職を振り返って、今思うことは。そして、今現在の私の状況について。

今回の転職を通して仕事をするうえで人間関係がいかに大事か改めて気付きました。
仕事は楽しいことばかりではありません。
辛くてしんどいことも多々あります。
そんな時に信頼できる上司、部下、同僚がいる事が辛いことを乗り越える力になります。
人間関係がうまくいっていたならば、前職もきっと辞めてはいなかったでしょう。
でも、この転職で後悔していることもあります。
実は退職すると前の職場に伝えたときに、
- 部下
-
「あなたが上司だったから、頑張っていました」
と言ってきてくれた方が数人いたのです。
──もちろん、社交辞令も少なからずある発言だったのかもしれません。
でも仮にそうだったとしても、それでもそうやって私に言ってきてくれるだけの、「私への関心や想い」があったことに、とても驚きました。
転職しようと決めたとき、私はとても悩んでいて、そして周囲に対してすべて懐疑的になっていました。
もしかしたら、当時の私の職場を見渡す目は曇っていて、そんなささやかな好意、心情をすべて見落としていたのかもしれません。
まるで自分が完全に被害者のように苦しんでいた前職のあの時期において、ちょっと私の見方や解釈を変えられていれば、違う働きかけ──つまり、転職以外の選択肢も持てていたかもしれない──、そう思うと、少しだけ悔やまれます。「もっと、うまくできたんじゃないか」って。
◇ ◇ ◇
転職後、私は約7か月で寿退職しました。
転職後に出逢った方ととんとん拍子で結婚までいき、新居も勤務地から遠くなるということで転職しました。
今は子どもも産まれ育児に奮闘中、専業主婦をしています。
これから子どもがもう少し大きくなるまでは、家事育児に専念したいと思っています。
仕事をやめてから数か月は、「仕事をしていない事への罪悪感」も少なからずありましたが、今は仕事以上にやるべきことが目の前にあります。
育児がひと段落したら、もう一度外に出て仕事をしたいですね。
私が何年もかけて身に付けた接客スキルや事務スキルがもう一度役に立つときが来ることを信じています。
お金のためだけでなく自分の生きがい、充実感、満足感を求めて、また仕事が出来ればいいな、と思っています。
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