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未経験でWebデザイナーを目指すも、70社以上不採用…その結果は|私の転職体験談

転職前

BEFORE
職業
印刷会社
職種
DTPオペレーター
従業員規模
約800人
年収
400万円

転職後

AFTER
職業
Web制作会社
職種
Webデザイナー
従業員規模
5名
年収
600万円

目次

祐介さんの転職ストーリー

1これまでの私

当時は、DTPオペレーターの仕事をしていました。

イメージ図:当時は、DTPオペレーターの仕事をしていました。

結婚して3年目の頃──。

私は、板橋にある比較的大きめの印刷会社で、DTPオペレーターの仕事をやっていました。

DTPオペレーターとは

DTPとは、Desktop publishing(デスクトップパブリッシング)の略称で、日本語では卓上出版を意味します。Webとは異なり、実際に印刷して出版するものを指します。

DTPオペレーターとは、デザイナーがデザインした原案を、指示に従いながら実際の印刷物として出力できるようにパソコン上でデータを作成するのが仕事です。

「DTP特有のルール」を把握し、それに則って作業をします。文字詰め禁則処理、フォントに対する知識などさまざまなDTP独自のルールを覚え、そのルールからはみ出さないレイアウトを作成する事が求められます。

引用元:DTPオペレーターってどんな仕事?デザイナーとは違うの?役割と仕事を細かく解説!

30代になってからはようやく生活に余裕が生まれるようになり、中野にあるボロアパートから同じく中野にあるキレイなマンションに引っ越すことができました。

給料は手取り30万円弱。

家賃、生活費、わずかな貯金を除くとほとんど残りませんでしたが、

残ったお金はすべて趣味に使うようにしていました。

趣味は本と音楽です。

小説は伊藤計劃飛浩隆といったSFが好きで、音楽はJazzをよく聴いていました。

アーロン・ゴールドバーグとかロバート・グラスパーなどは来日するたびに観に行ったりしていました。

祐介さんおすすめの書籍・音楽

一番の楽しみは、休みの日の夜に妻といろいろなお店に食事に行くこと。
よく妻と息抜きに美味しいお店に行くのですが、そんな習慣もこの頃からのことでした。

2転職のきっかけ

30歳を過ぎ、「このままでいいのか」という不安。

イメージ図:30歳を過ぎ、「このままでいいのか」という不安。

やりたいことが定まらなかった20代前半の頃、就職活動を開始するのが遅れてしまい、25歳でようやく採用してもらえたのが当時の会社だったのです。

生活のためにというのもありましたし、ほかに採用してくれるところもなかったので、そのままそこで働き続けました。

もちろん、たくさん仕事を教えていただけたのでこの会社には感謝しています

DTPオペレーターという仕事もそれなりに楽しいものでした。

ただ、5年間働き続けて30歳を過ぎたときに、漠然とした不安に駆られるようになったのです。

(この会社でこのまま定年を迎えてはいけないのではないだろうか…)

印刷業界の景気が年々悪くなっていたということもありますが、そんなことを考えるようになりました。

世の中にはもっとたくさんの仕事があります。

Webの世界では毎年のように面白いサービスが生まれています。

変えるなら今しかないのではないか?
というよりも、別の業界へ移るには年齢的にラストチャンスになるのではないだろうか…。

そう考えて、私はWeb業界への転身にチャレンジすることにしたのです。

3転職中

Webデザイナーを目指すも、上手くはいかず。

イメージ図:Webデザイナーを目指すも、上手くはいかず

33歳という年齢は、転職をする上で決して若いとは言えない年齢です。

そこで私は、転職エージェントを利用してみることにしました。

リクルートエージェントです。

希望職種は、Webデザイナー職

Webデザイナーとは

Webデザイナーは、クライアントやディレクターから依頼されたWebサイトのデザインを制作する職業です。

主な業務内容は、サイトデザインの制作・ページデザインの制作・挿入図やグラフ、バナーなどの画像の制作・イラスト制作・コーディングなどがあります。

Webデザイナーを希望したのは、DTPオペをやっていたのでソフトウェアは使えるし、経験は買ってくれるだろうと思ったからです。

──ですが、業界未経験が大きなハンディであったのか…まったく上手くいきませんでした。

70社近く書類を送って、書類が通ったのがたった5社。

その5社も、面接で全部落とされました。

経験のある若い人たちには絶対に勝てないことを、痛感しました。

それで私は、やり方を変えることにしました。

それは、「転職サイトでWebデザイナーの求人を探すのではなく、人員の足りていないWeb制作会社を調べる」という方法です。

早速、Webサイトで企業を探していき、可能性のありそうなところに1社ずつ電話しました。

このやり方、あまりおすすめできません。

なぜなら、そこからさらに2ヵ月近くかかりましたからね(苦笑)

ですが、幸運なことに、とある企業さんが、私の話をそのまま聴いてくれて、そして採用されました。

成功の要因は、その企業(今現在働いている会社です)がWebの会社でありながらチラシ制作などの印刷の仕事もたくさん持っていたからです。

私のこれまで培った「印刷の知識と経験」という、強みが活かせたのでしょう。

4転職後

小さなオフィスでのカルチャーショック。

イメージ図:小さなオフィスでのカルチャーショック

新しい職場はたった5名の小さなオフィスでした。

大手企業の大きな案件も扱いますが、マンションの一室で細々とやっていて

正直、カルチャーショックでしたね。

大きなビルに勤めていた私としましては、あまりに自由すぎて馴染むのに少し時間がかかってしまいました。

会社の雰囲気が、大学のサークルの延長というか、遊びの延長というか、そんな感じなのです。

私の解釈ですが、Webという仕事自体、コツコツとルール通りに作るよりも、遊んで面白くしたほうがうまくいくケースが多い、──そんな性質を持っているように感じています。

当時は、そういった考え方になれるまで、とても苦労しましたね。

ですが、そんな私に対して、若い社員の方たちは手取り足取り、たくさん教えてくれました。

本当にいい環境に恵まれたなと感じています。

5その後、どうなったか。

転職活動は、「独りよがりにならない」ことが大事。

イメージ図:転職活動は、「独りよがりにならない」ことが大事。

「転職を振り返って…」ですか?
そうですね、「自分の強みをもっとわかりやすい形で提示しなければダメなんだ」と痛感しています。

私の場合、DTPオペレーターという仕事だったので印刷物という成果物がありましたが、そういった印刷物を面接の場で提示しても、一般的なWeb業界の方々にはあまり重要視されませんでした。

やっぱり作り方は全く違いますし、そういった印刷物を見せられてもWeb業界の方々からは判断は付かないのでしょう。

ですので、異業種からの転職は「相手に合わせる」という姿勢が大切だと感じています。

相手が「Web業界」の人間であるならば、Web関連の何かを提示したほうが良いでしょう。
そして、その提示するものが「自分の独りよがりになっていないこと、そして相手にとってわかりやすい内容になっていること」を常に注意することが大事だと思います。

今回の転職活動では、私はそのあたりが大変甘かったですね。

採用頂いた今の会社は、幸いなことに私の話を聞いてくれましたが、それまで全くどの会社からも相手にされず、転職に大変な時間がかかってしまったのは、私のそういった「独りよがりで、相手に合わせていない」行動に原因があったからなのでしょう。

◇ ◇ ◇

今思っていることは、「Web業界でもっと遊んで楽しみたい」ということですね。
Web業界というのは、以前の印刷業界と比べると、本当に色んな意味で「自由」を感じています。

ですが、自由には責任が伴います。
私がまだ知らないこと、学ばなくてはいけないことは沢山残っています。

また、たくさん勉強して経験を積みながらも、常識にとらわれたり、自分の目先の利益だけを考えるような働き方にならないようにしていきたいと思っています。

そして、Webサービスをどんどん作っていきたいです。

人々の役に立つようなサービスや、暮らしが楽になるようなサービス、楽しくてしょうがないようなサービス…、近い将来、そんなサービスを沢山世の中に発信していたら──、きっと、最高ですね。

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