本好きの私が選んだ仕事は図書館司書。嘱託から正規社員に|私の転職体験談
転職前
- 職業
- 図書館職員
- 職種
- 司書(嘱託職員)
- 従業員規模
- 40名
- 年収
- 220万円
転職後
- 職業
- 図書館職員(公務員)
- 職種
- 司書(正規職員)
- 従業員規模
- 40名
- 年収
- 350万円
目次
チサトさんの転職ストーリー
1これまでの私
本好きの私が選んだ職場は、「図書館」。
私が図書館の嘱託職員※として働き始めたのは、20代後半になってからのことでした。
当時はまだ婚約者で遠距離恋愛をしていた彼と同棲するにあたり、地元を離れ、もっている資格を生かそうと司書の採用試験を受けたんです。
もともと読書が好きで、学生時代もアルバイトは書店、暇さえあれば本を読んでいるような生活をしていました。
家の事情があって卒業後もフリーターとしてしか働いておらず、付き合っていた彼から同棲を提案されたときはすぐにその誘いに乗ったんです。
仕事はあくまでお金を稼ぐための手段で、何の保障もない嘱託職員であっても、のんびり働いて趣味を楽しむ時間があるのならそれで良いと考えていました。
貯金はありませんでしたが、生活に困っているわけでもありませんでしたし、決して多いとは言えないお給料でしたが、それでも十分楽しく過ごせていました。
※「嘱託社員」とは
明確な定義はありませんが、多くの場合は正社員と対比して「臨時で雇う等、雇用期間に制限のある社員」を指します。
2転職のきっかけ
子供が出来たら、今の仕事は続けられない?
仕事について何の不満もなかった私が転職をしようと考えたのは、彼との入籍の日が具体的に決まったころのことでした。
そのとき既に私たちは30代目前。
子どもが欲しいのならすぐにでもその準備をするべき年齢だったんです。
もし子どもが生まれたら、嘱託職員のままでは産休や育休を取るのはかなり難しい職場です。
おそらく辞めることになるだろうと思いました。
そして、辞めることをすぐさま受け入れるのが辛いくらいに、「自分は、司書という仕事が段々と好きになっていったんだ」ということにも気づかされました。
それが、司書を一生の仕事にするにはどうすれば良いのかということを考え始めた瞬間でした。
3転職中
選んだ道は、「公務員採用試験」へのチャレンジ
司書として一生働いていくためには、正規の職員になるしかありません。
正職員の図書館司書は、地方公務員です。
公務員採用試験を受けて採用されなければ、正規の司書として働くことはできないんです。
つまり、私の転職活動とは主に勉強でした。
司書としての専門知識の洗い直しはもちろんのこと、教養試験の勉強もしなければなりません。
さらに面接対策も必要です。新婚だというのに、夫とゆっくり過ごす時間も取れず、仕事が終わったらすぐにひとりでひたすら机に向かう日々が続きました。
公務員採用試験を受けられるのは30歳まで。
私には1年しかチャンスがなかったんです。
幸い夫はそんな私の状況を理解してくれましたが、夫と二人でやりたいことはたくさんあるのに、それを我慢しての勉強はかなり辛く感じました。
──試験の日、面接で司書という仕事が好きなこと、それを一生の仕事にしたいことを熱く語ったところ、面接官(後に私の直属の上司になりました)にすごく褒めてもらったことは、とても嬉しかったです。
4転職後
晴れて正規の職員になれて、その後待ち受けていた状況は──
新しい職場といっても、転職後最初に配属されたのは嘱託職員として働いていた場所でした。
非正規のころには任されなかった仕事もすることになり、大変なこともたくさんありましたが、さらに専門性を高めようと必死にがんばりました。
だけど、そんな私の前に壁となって現れたのは、以前からの同僚で、親しくさせていただいたひとりの司書の方だったのです。
──私の何が、その方にとって気に入らなかったのか、今となっても分かりません。
その方はまさに「重箱の隅をつつくよう」に、私の行動を監視して、ミスがあったときはそれを執拗に責めてきました。
以前までは柔和な笑顔を見せてくれたその方の表情は、私に向けるときは硬くて冷たいものに変わって、そしてそれはずっと続きました。
もちろん私の知識不足、注意不足が原因で起こしたミスも多かったということはあるでしょう。
だけど、嘱託として働いていたときには優しい人だと思っていた職員のそのような態度には、かなりショックを受けました。
- 私
-
「人間関係には悩まずに済んでいられている」
──以前までずっとそう思っていた職場だっただけに、立場が変わってからそのような状況になったことを、とても辛く感じました。
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5その後、どうなったか。
正規の職員になって、今思うことは──
非正規雇用だった状態を抜け出し、ずっとこの仕事を続けると決めたことで、仕事に対する自分の心構えは大きく変わりました。
これは立場を変えてみなければ実感できなかったことだと思います。
司書という仕事の本当の楽しさも、腰を据えて仕事に取り組んでみなければわからなかったのではと感じます。
だけど一方で、時間を気にせずに図書館の利用者の要望に応えてみたり、展示に力を入れてみたりといった、仕事に追われていないからこそできていたことに時間を割く余裕がなくなってしまったことも事実です。
小さなことにも目を向けられていたのは転職前でした。
「もしかすると今は、遠くばかりをみていて近くの大事なことに気付けていないのでは」と怖くなることもあります。
◇ ◇ ◇
今現在は、子どもが生まれたことから育休を取らせてもらっています。
もう少ししたら復帰予定ではあるのですが、それまでにもう少し知識が薄い経済や政治関係のことについても勉強しておきたいです。
司書という仕事は、様々な分野の知識が必要とされます。
色々なことに興味を持ち広い視野をもって働いていかないといけないと考えているんです。
この先、子どもが大きくなったとして、司書という仕事に憧れを持ってもらえるような働き方をしたいです。
司書としての専門性を高めることも、そのためには必要だと思っています。
せっかく子どもがいるのだから、もっと子どもたちにも図書館というものに興味を持ってもらえるような活動ができるといいですね。
「私でなければできないような仕事をしたい」、──今は、そんな気持ちが芽生えて、そして強まっているところです。
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