事務職からDTPオペレーターへ。仕事に充実できることを目指して。|私の転職体験談
転職前
- 職業
- サービス業
- 職種
- 事務職
- 従業員規模
- 5名
- 年収
- 200万円
転職後
- 職業
- 印刷業
- 職種
- DTPオペレーター
- 従業員規模
- 7名
- 年収
- 200万円
目次
みかさんの転職ストーリー
1これまでの私
事務職。「このまま今の仕事を続けていいのか」という不安。
転職したのは、今から4年前。29歳のときのことです。
それまで、事務職の仕事をしていました。Windowsのパソコンを少し使えるぐらいの電話番──、そんなイメージです。
仕事はそこそこやりがいを感じてはいるものの、このままずっと今の仕事を続ける人生でいいのかという不安や危機感もありました。
当時は母との2人暮らしです。
母からは、「毎月きちんとした収入があるだけでも感謝しなさい」とよく言われましたが、たしかにそうだなと思います。
決してたくさんのお給料ではありませんでしたが、生活は十分できますし少しずつ貯金もできていましたから。
あとは、直属の上司がいい人だったこと。
毎日が単調なルーティンワークですが、そのなかで上司はなにかと「仕事がもっとできるように」とアドバイスをしてくれました。
悩んでいたことは、それでもやはり「今の仕事ってどうなんだろう」と、日々の仕事や生活につまらなさを感じてしまうことが多々あったことです。
私は常々、何かものをつくる仕事ができたらと思っていました。
ですが、当時の私のスキルや経験でそういう仕事に就けるとは思えなかったですし、それよりも職を失うリスクへの恐れが大きかったです。
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2転職のきっかけ
私が「転職しよう」と思った、3つの理由。
転職しようと思った理由は、大きく3つ。
ひとつは、職場の社長がぐいぐい来る人だったこと。
「ぐいぐい」というのは仕事についてではなく、プライベートのほうに入ってくるのです。
私は職場でプライベートの話をするのがどうも気が進まないタイプで、社長から話しかけられることにやや苦痛を感じていました。
また、業後に「飲みに行こう」であったり休日には「どっか行こう」であったりと、社員とはプライベートも仲良くするというスタンスで、それも合わなかったというのがあります。
ふたつ目は、職場にひとり関係をこじらせてしまった人がいて。だから、社長の誘う飲み会や休日のイベントには、その人も参加することになります。
それも私にとってストレスでした。
最後のみっつ目の理由は、「やはり、ものづくりの仕事がしたい」という気持ちがだんだんと大きくなってしまったこと。
どれか1つの理由というよりはこれらの理由がすべて絡み合って、ある時私は「転職しよう!」と思い切って行動に移すことにしました。
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3転職活動中
とにかく、やってみるしかない。
転職活動は、まさに暗中模索でした。
「モノづくりがしたい」と言っても、具体的に何をするのか決めてませんでしたし、どんな仕事があるのかもわかりませんでしたから。
とにかく挑戦してみようという感じで、出たところ勝負でした。
悩んだ末に最初に取ったアクションは、スクールに通うことでした。
まずは何のスキルもない状態から脱却しようと、DTPを教えてもらえるスクールに自費で通いました。
また、それから少ししてハローワークに通ってどんな求人があるかもチェックするようにしました。
スクールのコースを終えてからは本格的に転職活動をはじめ、未経験可の求人を見つけては応募していきました。
何社かは面接まで進みましたが、ほとんど落とされました。
未経験だから落とされるのはしょうがないと思いましたが、なかには「結婚についてどう思うか」だったり「付き合っている人はいるのか」だったり、関係ないことを言われることもありました。
そんなことが選考に影響するのかと思いながら、もちろんいい気はしませんでしたし、仮に入社できたとしてもそんな価値観を持った上司と一緒に仕事することを思うとぞっとしました。──結果、そういう会社から採用されることはなかったのですが、(こんな会社、こちらから願い下げだ)と思って、気持ちを切り替えるようにしました。
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ある日、「この会社、家から近い…!」という求人を見つけて。
DTPの会社だったのですが、面接を受けたところ
- 社長
-
「とりあえずアルバイトから、始めてみませんか」
と言ってくれて。転職活動をしていくなかで「私がモノづくりとして働くのなら、印刷業界がいいな」と思っていたこともあり、喜んでその申し出を受けました。
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4転職後
はじめてのDTPの仕事。そして新たな人間関係。
新しい職場は、版下(印刷に必要な原稿)を作る会社です。
私の仕事内容は入稿データの作成や補助、それから電話番。
版下作りはMACのパソコンを使っての作業で、これは初めての経験でした。
ほかにも「こんなことは全く知らなかった」という業務が多く、たとえば上司からいきなり「サーバー再起動して」と言われて、「どのパソコンがサーバーなの?」と頭が真っ白になることもありました。
緊張することが多かったですが、結果として知識を深める機会になったのは良かったです。
人間関係に関しては、新しい職場でも苦労しました。
とくにうまく行かなかったのは、社長の奥さんです。
他の人とはそこそこといった感じでした。
社長の奥さんについては、(もしかしたら私を辞めさせようとしているのかもしれない)と思うこともありました。
たとえば古いパソコンを仕事で割り当ててきたり、私がまだやったことのない仕事を「前もやったよね?できるよ」と押し付けてきたり。
そしてそれを黙って見ている社長も、嫌でした。
5その後、どうなったか。
仕事の充実よりも、生活全体の充実を。
今回の転職を経て、「前の会社にもいいところがあったのだな」とつくづく思いました。
前職の社長は公私混同が激しかったですが、たまに社員のことを気遣ってか食事に連れて行ってくれたり、社員旅行に連れて行ってくれることもありました。
その当時は「なんでこの人は、こんなに干渉してくるんだろう…」と思っていましたが、今の社長は社員への思いやり自体を感じられません。
それから、転職前の上司にはとても目をかけてもらっていたんだなと、ようやくそのことに気づくことができました。
今の職場では、手取り足取りで教えてくれる上司はいません。その分自分が頑張ろうという意識になれるというのはありますが、期待されない環境というのは寂しさもあります。
前職の上司は、私のことを多少は期待してくれていたのだろう、と思います。
そして私は、それを裏切って転職してしまった。──そう思うと、もっとやりようがあったかもしれないという後悔の念を感じます。
◇ ◇ ◇
転職をして4年が経とうとしています。
今私が意識していることは、「生活の質を上げる」ことです。
これは給料を上げるというよりは、よりよい生活にしていくこと。
プライベートを充実させるだけでなく、仕事もよりストレスなく、活き活きとできたらと思います。
前回の転職で、私は「仕事を充実させること」を目指しました。
でもきっと、それだけでは足りないんですよね。事実、前の職場環境の良さを後になって気づいたり、転職後の人間関係に悩んだり。
仕事だけではなくて、生活全体の充実度を高めていく。これが、私が本当に必要としていたことなのだと思います。
ずっと母親と2人暮らしでしたが、1年前に職場の近くに引っ越しました。
ひとり暮らしのテーマは、自給自足と、非電化生活です。
まだまだ中途半端な取り組みではありますが、10年後、20年後により満足する生活環境にしていけるよう、仕事に日々の生活に、邁進していきたいと思っています。