企業口コミサイトは信用して大丈夫?正しい使い方と信憑性の確認法
[最終更新日]2024/07/30
転職活動にあたって便利なのが「企業の口コミサイト」です。
なぜなら、求人情報や企業の公式サイトだけでは、企業の情報を掴みきれないからです。
- 求人情報に書かれている内容が正確なのか
- 実際に働いている人は会社についてどう感じているのか
そんな求人情報だけでは分からないことについて社員からの口コミがあれば、転職の参考にできます。
ただし情報のすべてを鵜呑みにするのはおすすめできません。
利用にあたっては気を付けなければならない注意点もあるからです。
目次
1)代表的な企業口コミサイト5選
まずは、代表的な企業口コミサイトを5つ紹介します。
すでにご存じのサイトも含まれているかもしれませんが、概要についても簡単に紹介します。
もしかしたら転職を考えている企業の口コミが掲載されているかもしれません。
入手できる情報が多ければ、それだけ、実際の様子が掴みやすくなるはずです。
見たことのないサイトや、気になったサイトがあったら、ぜひ実際に使ってみてください。
エンゲージ 会社の評判
「エンゲージ 会社の評判」を運営しているのは、転職サイトなどで知られるエン・ジャパン株式会社です。
現在「エンゲージ 会社の評判」の口コミ登録社数は約22万社以上です。
利用は完全無料となっており、基本的には会員登録しなくても閲覧ができます。
ただし、会員登録をすることですべての口コミが閲覧できるようになります。
また会員登録により、気になる企業をフォローすることが可能です。
「企業データの比較をしたい」「女性の働きやすさを知りたい」人におすすめしたい企業口コミサイトです。
転職会議
「転職会議」を運営しているのは、「転職ナビ」「マッハバイト」などのサービスを提供している株式会社リブセンスです。
この「転職会議」は基本的には転職サイトで、「後悔のない転職」の実現を大きな目的としています。
現在「転職会議」の口コミ登録数は約290万件以上です。
会員登録は無料で、職種や勤務地など様々な条件での検索ができます。
なお、「転職会議」に登録する場合は職務経歴の入力が必須となっています。
そのため参考になる資料を手元に用意したうえで登録しましょう。
「転職会議」では、口コミが確認できるだけでなく、口コミ付き求人を探すことが可能です。
「求人を探しながら1社ずつ企業の口コミも確認していきたい」人におすすめしたい企業口コミサイトです。
Open Work
「openwork」を運営しているのは、東京都にあるオープンワーク株式会社です。
この「openwork」は、転職や就職のための情報プラットフォームとして利用することが可能です。
現在「openwork」の社員口コミ数は1,000万件以上です。
「会社評価レポートに回答」「転職サービス登録プログラム」「就職サービス登録プログラム」などの利用で、口コミの閲覧が可能になります。
レポートへの回答やプログラムへの登録をしない場合は、有料プログラムに登録するとサービスが利用可能です。
「退職者が選ぶ『辞めたけど良い会社ランキング』」など変わった切り口のコンテンツも用意されています。
「転職や就職のための情報サービスを利用したい」人におすすめしたい企業口コミサイトです。
キャリコネ
「キャリコネ」を運営しているのは、「121転職」「転職求人」「メシトモ」などのサービスを提供している株式会社グローバルウェイです。
現在「キャリコネ」の登録企業は62万社、口コミ登録数は100万件以上です。
年間1700万人以上が、この「キャリコネ」を利用しています。
「口コミを登録する」「ID一括サービスに登録する」「キャリコネ就活サービスに登録する」などで口コミの閲覧が可能になります。
「キャリコネ」のサービスは、無料で利用できます。
また口コミだけでなく、企業の給与、面接体験などの情報もくわしく見ることが可能です。
「面接について知りたい」「注目職種の情報が見たい」人におすすめしたい企業口コミサイトです。
2)そもそも「企業口コミサイト」とは?
さて、そもそも「企業口コミサイト」とは、どのようなものなのでしょうか。
まだ一度も企業口コミサイトを見たことがない人もいることでしょう。
「社員」や「元社員」による会社の評判が書かれているのが、企業口コミサイトとなります。
実際に応募する前には、あらかじめ企業口コミサイトについても目を通しておくとよいでしょう。
続いては、企業口コミサイトを利用するメリットについて見ていきましょう。
企業の評判を転職前に知れる
「企業の評判を、転職前に知れる」のが、企業口コミサイトを利用する最大のメリットです。
口コミを書いているのは社員や元従業員なので、企業の生々しい実態を知れます。
求人情報や企業の公式サイトには、良い情報しか掲載されていません。
悪い情報が掲載されていたら、応募する人がいなくなってしまうからです。
しかし企業口コミサイトでは、その会社で働くメリットだけでなく、デメリットも確認できるのです。
どんな会社にも、いくつかのデメリットは存在するものです。
そんなデメリットも踏まえたうえで応募することによって、理想に近い転職ができるでしょう。
転職を成功させるために、必ずチェックしておきましょう。
一方で企業口コミサイトの信憑性には疑問の声も
社員や元社員からの評判が寄せられている企業口コミサイトは、参考になる情報も少なくありません。
その一方で、その信憑性に対しては疑問の声があるのも事実です。
なぜなら、企業口コミサイトに寄せられているのは、あくまで個人の主観的な意見だからです。
「残業時間」「休日出勤」などは客観的に判断できる情報です。
実際の数字などが記載されていることもあります。
そのため、判断の参考に使える、信憑性が高い情報であると考えられます。
しかし「雰囲気」「待遇への不満」などは個人の主観による情報です。
同じ職場であっても、人によって感じかたは大きく違ってくるでしょう。
そのため、信憑性が高い情報だとはいえません。
特に、元社員は、何らかの不満を持って退職していることが考えられます。
その場合は企業に対して過剰にネガティブな口コミを書き込む可能性も否定できません。
悪いことだけが書かれていたとしても、鵜呑みにしないように気を付けましょう。
職務経歴書・企業面接に落とし込む「転職理由」について
- 武蔵野
さん -
企業口コミサイトを見ている転職者は多いですが、その結果「どの企業もイマイチ…」という感覚になってしまう人も少なくありません。
ですが、企業口コミサイトの情報だけを鵜呑みにすべきではありません。
なぜかというと、口コミの投稿はその会社を辞めた人が書いているケースが殆ど。つまり、その企業に合わなかった人やネガティブな捉え方をしている人が多いです。
人はマイナスのイメージを見ると、それが膨らんでいくものですので、そのことに注意しつつ「フィルタを通した意見」であると自覚しながら見たほうがよいでしょう。
もっとニュートラルな会社評判を確認したい場合は、LinkdInやYouTrustといったビジネスSNSも参照することをおっすうめします。
実際にその企業に勤めている人を探してコメントやブログをチェックしてみたり、聴きたいことをDMで送るなどするとネットの情報よりもはるかに有意義な情報を得られるでしょう。
3)企業口コミサイトを上手に活用するための3つのポイント
前述の通り、企業口コミサイトはすべての情報を鵜呑みにできるものではありません。
しかし求人内容や企業の公式サイトからでは分からない情報を知れる貴重なツールです。
そのため、転職活動においては大切な情報の1つだといえます。
では、どのような部分を重点的にチェックすることが大切なのでしょうか。
ここからは、企業口コミサイトを上手に活用するためのポイントについて見ていきましょう。
- 複数のサイトで意見を比較する
- 母数の少ない口コミは信憑性が低い
- その投稿が「最新のものか」にも注意する
複数のサイトで意見を比較する
1つめのポイントは「複数のサイトで意見を比較する」ことです。
たとえ冷静に書かれた文章だとしても、その口コミが事実か分からないからです。
たとえば「雰囲気」ならば、実際に該当の企業へと足を運び、自分の目で確認するのが確実です。
ただし、実際に企業に行くのは難しい場合もありますよね。
近い場所だったとしても、企業の中にまで入れるかは分かりません。
そこで、なるべく複数の企業口コミサイトに登録することをおすすめします。
多くの人が同じことを指摘しているようであれば、比較的信憑性が高い情報だと考えられます。
情報の偏りを防ぐためにも、複数のサイトで意見を比較するようにしましょう。
母数の少ない口コミは信憑性が低い
2つめのポイントは「母数の少ない口コミは信憑性が低い」ことです。
通販サイトなどでも、全体の評価数が少ない場合、良い評価も悪い評価も参考にしづらいものです。
大手企業ならば、最低でも50件以上の口コミがあるのが望ましい状態です。
そこでチャートなどを見る場合は、まず全体の件数を確認することをおすすめします。
極端にネガティブな口コミがあったとしても、全体の傾向から判断できるでしょう。
しかし口コミの母数が少ないと、どうしても判断しづらくなってしまいます。
なお、新しい企業や中小企業の場合は、口コミの母数が少ないことも考えられます。
その場合は、口コミによる評価は参考程度にしてください。
その投稿が「最新のものか」にも注意する
3つめのポイントは「その投稿が『最新のものか』にも注意する」ことです。
企業の状況は、刻一刻と変わります。
たとえば「事業部長が優秀」という書き込みがあったとしても、1~2年後にその事業部長が他の人に代わっていることは往々にしてあります。
口コミを確認する場合は、その口コミがいつ書かれたものかもチェックし、なるべく新しい書き込みを参照するようにしましょう。
4)転職時の企業研究なら転職エージェントの活用もおすすめ
これから転職する企業について調べるなら、転職エージェントを活用するのもおすすめです。
なぜなら転職エージェントのキャリアアドバイザーは、実際に企業に訪問し、経営層や人事部と直接話をすることが多いからです。
職場の人間関係や残業時間、社風など、口コミだけでは把握しきれない情報もキャリアアドバイザーは把握しています。
「その企業は客観的に見てどうなのか」について、インターネット以上に詳しく知れるでしょう。
求人サイトを使った転職活動では、こういった情報を得るのは、かなり難しいことです。
そのため、転職エージェントを利用した場合、より自分の理想に近い求人が見つかる可能性があります。
インターネットでは入手できない企業情報を持っているのは、転職エージェントの大きな強みです。
実際に応募したい企業の情報を得たいなら、転職エージェントのアドバイザーにも確認してみるとよいでしょう。
企業情報の提供などのサポートが手厚いおすすめ転職エージェント
サービス名 | マイナビエージェント |
doda |
リクルートエージェント |
ワークポート |
type転職エージェント |
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メリット |
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デメリット |
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公開求人数 | 約6.9万件 | 約26万件 | 約49万件 | 約11万件 | 約1.2万件 |
得意業界/職種 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 | 営業、IT、システムエンジニア、プログラマ、コンサルタント |
対象年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | 20代後半~30代前半(エンジニアのみ39歳までOK) |
対象地域 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | 東京・神奈川・埼玉・千葉 |
おすすめの人 |
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詳細を見る |
表内の求人数は2024年11月時点のものです。
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まとめ)企業口コミサイトは「参考程度」の活用を。就職先はより入念な企業研究が大切
ここまで企業口コミサイトの内容や、企業口コミサイトを利用する場合のポイントについて紹介しました。
企業口コミサイトには、現役社員や元社員からのリアルな声が数多く寄せられています。
ただし前述の通り、主観にもとづく内容も少なくありません。
そのため、あくまで参考程度にとどめておくことをおすすめします。
企業について調べる場合は、企業口コミサイトだけでなく転職エージェントやビジネスSNSなど、様々な角度でウォッチしましょう。
メリット・デメリットの双方を深く知ることで、応募すべき企業かについて確信を持てるようになるはずです。
企業研究 見るべきポイント
企業研究をする際に、優先して見るべきポイントは以下の通りです。
チェック項目 | 確認ポイント | どこで確認するか |
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事業内容 | 自分自身の知識領域にあるか、また今後も興味・関心を持ち続けられる内容かを確認する | 企業HP |
主力商品・サービス | その商品・サービスの開発・運用を自身が携わることになる際に、どの範囲まで知っていて、どの範囲を知らないかを確認する | 企業HP、業界ニュース、四季報、業界地図、競合他社のHP等 |
強み・独自性 | 同業他社をいくつか確認し、「この会社ならではの特色・強み」がどこにあるかを見出す | |
企業理念 | 企業理念から、求められる人物像(主にスタンス面)をイメージし、自身との適合性を確認する | |
社風・雰囲気 | 歓迎される人物像や業務への取り組み姿勢をイメージする | インタビュー記事、企業口コミサイト等 |
求められる知識・スキル | 現在の自身の知識・スキルと照らし合わせて、過不足を確認する | 企業HP、求人票等 |
こうしたリサーチを重ねた結果、「この企業で働いてみたい」「こういった文化の会社なら馴染めそうだ」といった手応えを得られれば、入社後のミスマッチを軽減する効果が期待できます。