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2020年のコロナ禍に、私が旅行業界に転職した理由は。|私の転職体験談

ぽめ子 さん(女性 38歳 東京都)
まあまあ成功、
ちょっと失敗

転職前

BEFORE
職業
不動産窓口
職種
営業職
従業員規模
180人
年収
450万円

転職後

AFTER
職業
旅行会社窓口
職種
営業職
従業員規模
9人
年収
480万円

目次

ぽめ子さんの転職ストーリー

1これまでの私

不動産会社の窓口営業で15年。趣味は一人旅。

イメージ図:不動産営業で働く女性

転職をしたのは、2019年から2020年にかけての時期。
ちょうど、コロナ禍が発生しはじめた頃です。

当時は不動産会社の窓口営業を行っていました。
一般的に想像されるような、主に賃貸アパートやマンションの内見をしたり、お客様のアフターフォローをする仕事です。

かれこれもう15年働いていましたので、「勝手知ったる」といいますか、仕事に充分慣れていましたし、ストレスもなくやれていました。

不動産会社の窓口営業とは

不動産会社の窓口営業は、来店した顧客に物件情報を提供し、契約手続きをサポートする業務です。
顧客対応や契約書作成、物件紹介など、幅広い業務を担当します。

不動産会社の窓口営業の主な仕事内容

仕事内容 説明
顧客対応 来店した顧客に対して、物件の紹介や条件のヒアリングを行います。顧客の要望に合わせた対応が求められます。
物件紹介 顧客の希望条件に基づき、最適な物件を提案します。物件の特徴やメリットを説明し、内見の手配を行います。
契約手続き 賃貸・売買契約の書類作成や手続きを行います。顧客が内容を理解し、安心して契約できるようサポートします。
書類管理 契約書や重要事項説明書などの書類を正確に作成・管理します。法的要件を満たす内容であることが求められます。
アフターサービス 契約後も、顧客からの問い合わせやトラブルに対応します。長期的な信頼関係を築くための重要な業務です。

両親と、女ばかりの3人姉妹の長女として育った私は、とりたて長所というものもなくて。
強いえて言えば、真面目さでしょうか。

現在は一人暮らしで、結婚の予定はなく、趣味と言えば一人旅くらいのものです。

大学時に宅建(宅地建物取引主任者)の資格を取り、その流れで不動産会社に入社し、そして15年の歳月が過ぎようとしていたのでした。

2転職のきっかけ

コロナ禍による不況のなか、私は旅行業界を目指そうと考えた。

イメージ図:転職を考える女性

2019年12月頃から、不動産業界ではコロナ禍の影響が出始めました。
来店するお客様が少なくなっていったのです。

そのことが私が「転職しよう」と思った直接的な原因でした。

ですが、以前からもぼんやりと転職について考えることも多かったです。

いちばんの理由は、給与と残業の問題でした。

とにかく「みなし残業」が多い会社で、忙しい3月の時期は月70時間くらいの残業。ですが、給料は変わりません。これが結構不満でした。

それから、そのころずっと取りたかった資格が合格したことも、そのタイミングを後押しすることとなりました。

「総合旅行業務取扱管理者」という、旅行業界では難関とされる試験に合格したため、以前から抱いていた「旅行業界で働きたい」という夢を叶えられるかもしれないと考えたからです。

総合旅行業務取扱管理者とは

総合旅行業務取扱管理者は、旅行業法に基づき、旅行業務に関する契約の管理や、お客様の旅行サービスを適切に取り扱うための責任者です。

国内外の旅行に対応できる広範な知識が求められ、旅行会社や観光業界で重要な役割を担います。

総合旅行業務取扱管理者の資格の概要

項目 内容
資格取得で学べること 総合旅行業務取扱管理者資格では、旅行業法や旅行に関する国内外の法令、旅行商品の企画・販売、トラブル対応など、旅行業に必要な知識と技術を学びます。
試験内容 試験は、旅行業法、旅行業務取扱管理者としての実務、国内・海外旅行の業務知識、運送約款や料金、観光地理など多岐にわたる内容で構成されています。
学習時間目安 合格に必要な学習時間の目安は、一般的に200〜300時間とされています。個人のバックグラウンドや理解度に応じて、学習時間は変動します。
公式サイト 日本旅行業協会(JATA)公式サイト

今考えれば、コロナ禍が騒がれている中で旅行業界なんて…と呆れてしまいますが。

それに、不動産業界と比べて旅行業界は給与が低くなるであろうことも分かっていました。

つまり、私は様々な不安要素よりも「自分がやりたいと思える仕事」、それを優先したいという気持ちがそのとき強かったのです。

3転職活動中

15年ぶりの、職探し。

イメージ図:システム手帳 転職のスケジュール

2019年11月に転職活動をはじめ、その2ヵ月後の2022年1月に内定を頂きました。

利用したのは「インディード」です。サイト経由で応募した会社から3社ほど面接の提案を頂き、2社から内定を頂きました。

その2社のうち、私は現在の自宅から近い方を選びました。

新卒で就職活動して以来、約15年ぶりの職探しでした。
苦労した点は、とにかく面接までのプロセスが長かったという点です。

勝手がわからなかったから、というのもあったと思いましたが、書類選考では落ちまくりました。

職務経歴書の書き方も手探り状態でしたし、ネット上で履歴書を送るというのも初めての体験でした。いちど、間違えて別の会社用の履歴書&職務経歴書を送ってしまったこともありました。

幸運だったことは、立ち去ろうとする私を前職の不動産会社の方々が協力的であったことです。

直属の上司は、伝手を使って旅行会社の人事担当を紹介してくれました。
結局その会社には行きませんでしたが、なにより気持ちが嬉しかったです。

4転職後

新しい職場で、待ち受けていた状況は。

イメージ図:東京の上空

新しい職場に入って最初の1ヵ月間は研修。

そしていざカウンターに出れるとなった矢先にコロナ禍の影響で会社が休業してしまいました。

そして再開したのは半年後の7月。
それから数ヵ月が経過しましたが、正直、旅行会社っぽい仕事はほとんど出来ていません。

今行っている仕事は、パンフレットの消毒をしたり、助成金の申請(雇用調整助成金や持続化給付金など)の手続きを任されたりしています。

今の会社は従業員が私含めて9名の規模のため、総務・経理といったバックスタッフ業務も任されます。
以前の不動産の職場は「深く狭く」働く印象でしたが、今の会社は「何でも出来なきゃならない」といった感じでした。

まあ、それは悪い気はしません。旅行の専門的な知識だけではなく、会社運営の色々なところにアンテナを張ることは、私にとっても学びになるでしょうから。

大変さもありますが、人数の少ない会社にはそれなりの良さもあります。
他のスタッフの人たちとは、比較的早く仲良くなれました。

5その後、どうなったか。

転職を振り返って、今思うこと。これから、目指したいこと。

イメージ図:企画会議

今回の転職で学んだことは、「早めに準備するにこしたことはない」ということです。

企業のリサーチはもちろん、職務経歴書や履歴書の書き方など基本的なことから、面接の際の立ち振る舞いなど実践的なところまで、予め学習しようと思えば出来ることはたくさんあるなと実感しました。

あと、生々しい話ですが、貯金はしておくべきですね。

私は幸運ながら退社後数ヵ月で次の会社に転職できましたが、先にお伝えした通りその後は半年間の休業を受けました。

どんどん貯金が減っていく心細さは経験した人にしか分からないでしょうが、蓄えがあれば不安やストレスは軽減するでしょう。

◇ ◇ ◇

新しい会社に入って、もうすぐ1年が経とうとしています。

旅行会社の人間としてはまだまだ半人前(どころか、素人同然です)のため、もっともっと勉強して、そして色々なことにチャレンジしていきたいです。

コロナ禍に入って、それまで売れていた旅行商品のいくつかはほとんど売れなくなりました。

そのため、会社では総出で「売れる商品」について日々議論し合っています。

たとえば、「通販」。
ツアーの旅館や食事でお願いする「和牛」や「果物」などを、格安で仕入れて、通販で売るという仕事です。──もはや旅行ではなくなってしまっていますが。

それから、海外旅行の需要は激減して、その代わり国内旅行を検討するお客様の割合が増えてきました。

入社前は「(海外旅行者向けに)英検1級を目指そう」と思っていましたが、今では「大型2種免許を取得して、国内観光バスを運転できる営業マンになろう」と思っています。

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