憧れの仕事「百貨店の案内係」から、続けられる仕事「手芸店」に。私の転職体験談
転職前
- 職業
- 顧客案内
- 職種
- サービス
- 従業員規模
- 3,000名
- 年収
- 300万円
転職後
- 職業
- 手芸店店員
- 職種
- サービス
- 従業員規模
- 10名
- 年収
- 250万円
目次
sayuさんの転職ストーリー
1これまでの私
夢の百貨店のインフォメーションスタッフへ。
大学卒業後に入社した百貨店での話です。
百貨店で働くことはかねてからの憧れでもあったので、入社が決まった時はとても嬉しかったです。
求人応募は2名だけの狭き門で、英語や面接、筆記試験にパソコン操作など、できる限りの準備をしてきました。
どうにか膨大な倍率を潜り抜け、夢の百貨店のインフォメーションスタッフとなったのです。
入社の前日、支給されたおしゃれな制服を前に、私は心躍りました。
入社後は上司からの厳しい指導や、知識の習得に四苦八苦しましたが、充実した毎日を送っていたと思います。
私は人と触れ合う仕事が好きでしたので、お客様のニーズに応えられるような対応をできたと思えた時に、「この仕事をしていてよかった」と思ったのです。
百貨店のインフォメーションスタッフ
百貨店のインフォメーションスタッフは、ステキな制服に身を包み、笑顔でお客さまに接する華やかなイメージを持たれることも多い職業です。ここでは、その仕事内容や求められるスキルについてご紹介します。
インフォメーションスタッフの主な仕事内容
仕事内容 | 説明 |
---|---|
施設案内 | 店内の売り場や施設の場所を案内します。フロアマップを活用して目的地までの道順を丁寧に説明します。 |
サポート業務 | ベビーカーや車いすの貸し出し、迷子や落し物の対応など、お客さまが安心して過ごせるようにサポートします。 |
周辺案内 | 百貨店内の案内だけでなく、近隣施設や周辺環境についての質問にも対応します。 |
2転職のきっかけ
絶え間ない叱責、忙しい日々の果てに…。
私と一緒に採用された同期の女性は落ち着いて凛とした雰囲気の方で、性格的にもすぐに仲良くなることができました。
ある日、上司から電話帳くらいの厚さのある資料を手渡され、
- 上司
-
「この内容を1週間で覚えてきて」
と言われたことがありました。
その時も同期の彼女とお互いに励まし合い、辛くても乗り越えていこうと思っていました。
しかし日々上司からの確認テストがあり、覚えていなければ厳しく叱責される、といったことが繰り返されるたびに同期の女性はやつれていき、その後わずか1週間で退職してしまったのです。
急に抜けた彼女の分の業務も私に回り、忙しさは最高潮。
- 私
-
「早くやらないと…」
仕事はもはや義務としてしか感じられず、次第に精神的にも参っていきました。
毎日寝つきが悪く、食欲もない…。
睡眠薬に頼らなければ眠れないようになった頃ようやくそこで、
- 私
-
「…これはきっと、転職しないとダメなやつだ…」
と気づきました。
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3転職活動中
自分の「好き」を仕事にするために。
実家の両親の勧めもあり、退職後、私は地元に帰りました。
これまで順風満帆に進んでいると思っていただけに、無職の自分が情けなく、辛かったです。
まさに、抜け殻になったような毎日でした。
- 母
-
「時間はたっぷりあるんだから、好きなことをしなさい」
母の一言が、私を救ってくれました。
私の趣味は「編み物」です。
それをしている間は、嫌な事も考えずに済むので楽でした。
ある日、編み物をするために手芸店に寄ったのですが、そこに「従業員募集」の張り紙をしてあるのを見ました。
- 私
-
(ここでなら好きなことで仕事ができるかもしれない)
私はその店で働く決心をしました。
手芸店
手芸店は、手芸用品やクラフト材料を取り扱う専門店です。布地や毛糸、裁縫道具、刺繍キットなど、手芸に必要なアイテムを豊富に取り揃えており、初心者から上級者まで幅広い層のお客さまが訪れます。また、作り方を学べるワークショップを開催したり、スタッフがアドバイスを提供することで、ものづくりの楽しさをサポートしています。
手芸店のスタッフの仕事内容
仕事内容 | 説明 |
---|---|
接客・販売 | 店舗を訪れるお客さまに対して、手芸用品や材料の選び方をアドバイスし、販売を行います。手芸に関する知識を活かし、お客さまの要望に応じた提案をすることが求められます。 |
商品管理 | 手芸用品や材料の在庫を管理し、必要に応じて発注を行います。また、売り場のレイアウトを整え、季節に合わせたディスプレイを行うことで、商品の魅力を伝えます。 |
ワークショップの運営 | 手芸の楽しさを伝えるため、初心者向けのワークショップやイベントを企画・運営します。具体的な作り方を教えたり、参加者の質問に答えることで、ものづくりのサポートを行います。 |
レジ業務 | 商品の会計やラッピングサービスを行います。スムーズな接客でお客さまに満足していただける対応を心掛けます。 |
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4転職後
新しい職場で、待ち受けていた状況は。
面接では、私が提出した編み物作品が好評だったこともあり、すぐに採用のご報告をいただけました。
従業員は10名だけの小さなお店です。
その分、大企業のような縛りの強い規則も無く、問題が起これば皆で話し合う、という社風でした。
皆、手芸が好きな人たちばかりでしたので、性格も穏やかで話も弾みました。
前職では忙しさや上下関係の厳しさから常に気を張っていましたが、今はのびのびと働くことができています。
また、お店に訪れるお客様も手芸が好きな方なので、百貨店で働いていた時よりもお客様との距離が近く、その点もやりがいに感じています。
5その後、どうなったか。
転職を振り返って、今思うこと。これから、目指したいこと。
「大都会の大型百貨店のインフォメーションスタッフ」はかねてからの憧れでしたので、田舎町の小さな手芸店で働いている自分とのギャップに、時々寂しく感じることもあります。
しかし、転職を通して学んだこともあります。
「憧れの仕事」と、「続けられる仕事」は違うということです。
続けられる仕事とは、背伸びはせず、自分の好きだと思えるものであるべきだと思います。
百貨店に入社した頃は、自分の力を過信し、憧れだけで飛び込んでしまったために、現実との差異に苦しんでしまいました。
今でも仕事上で小さなトラブルはありますが、比較的穏やかな毎日を過ごせていると思います。
高いヒールで走り回ったり、厳しい罵声を浴びせられることもありません。
編み物は、認知症の予防になるとも言われています。
今後は、高齢化社会に伴いニーズも増えると思うので、お年寄りや初心者でもできるような簡単な編み図の作成をしたいと思っています。
たとえば、老人ホームなどの施設でお年寄りの方々と楽しく編み物をする──そんなアイデアがあります。
実現ができたら、とても嬉しいです。
それから、従業員の何人かは趣味の作品をネットなどで販売していたりもします。
私も自信作ができたら、出品してみたいと思っています。
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