はじめての診察補助の仕事。新しい職場は私の「臆病」を取り除いた|私の転職体験談
転職前
- 職業
- 介護施設(老人ホーム)
- 職種
- 介護士
- 従業員規模
- 約300名
- 年収
- 300万円
転職後
- 職業
- 医療施設(個人病院)
- 職種
- 診察補助
- 従業員規模
- 約10名
- 年収
- 200万円
目次
ゆきさんの転職ストーリー
1これまでの私
介護士として10年以上働いて。
かなり以前から、転職について考えていました。
ですが、次の仕事のあてがあるわけでもなく、今の生活の安定を優先して先送りにしていました。
当時、私は37歳。
実家を離れて一人暮らしをしており、入所型の介護施設(老人ホーム)で介護士として働いていました。
職場内での友人や先輩に恵まれていたこともあり、まさに安定した生活を送っていました。
介護士という仕事自体にも、やりがいも感じていました。
働きはじめた当初は、年末年始やゴールデンウィーク、祝日でも普通に仕事がある上に不定期に夜勤の入る勤務体系に戸惑ったものです。
ですが、数ヵ月もすると慣れてしまって以降は特に何も感じることはありませんでした。
仕事内容はなかなかに重労働でしたが、入所者さんから信頼を寄せられて、笑顔を向けて頂けるととても嬉しい気持ちになります。
そのことがあったから、長く勤めることができたのだと思っています。
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2転職のきっかけ
安定した生活は、いつしか移ろいで行く。
安定した生活も、月日の流れで少しずつ変化していきます。
前職の職場の場合、それはあまり良くない方向へと向かっていきました。
きっかけは、施設内のベテランの方々(私の指導役だった方や尊敬していた先輩方)の退職が続いたことです。
仲の良かった同僚(友人)も2人退職することになり、気づけば施設内の職員の顔触れはガラッと変わりました。
その後しばらくして、一部の職員の入所者さんへの目に余る言動が見られるようになりました。
本人に注意しても改善されなかったため、新しい上司に相談しましたが何の改善もされませんでした。
その後、職員内で不倫や浮気といった話がよく出るようになり、それとほぼ同時に全体の介護の質が低下していったのです。それは、火を見るより明らかでした。
とにかく、介護の質の低下は早々に手を打つ必要があります。その頃の私は施設内のベテラン職員の扱いでしたから、私から意見発信するべきだろうと考えました。
まずは直属の上司に相談し、更に上の上司も巻き込んで対策ミーティングを行いました。
色々案は出ましたが、結局行われたのは職員の配置転換のみ。
下がってしまった介護の質は、その後も然程の変化はありませんでした。
そのことに危機感を持つ職員も数人いました。
ですが、結局そういう人たちに仕事のしわ寄せが行ってしまって。休憩を取らずに働いたり、自主的にサービス残業をしている人と、まったくそれをしない人とが現れるようになりました。
そんな状態が1年、続きました。
「安定した生活」からは程遠い働き方になって、そして日々の疲れはどんどん蓄積していきました。
(これ以上疲弊したら、何もできなくなってしまう)そう思った私は、転職することを決めました。
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3転職活動中
無職期間は1年間。転職活動期間は1週間。
退職後は、一年近く無職期間を満喫していました。
(そろそろ転職活動をしないと…)と思いハローワークに登録したところ、3日後に面接が決定して、その翌週からは新しい職場で働き始めることとなりました。
思っていたよりも随分と物事が早く進んだことに驚きました。
ですが、これが「うまく行ったのか」というと、若干疑問です。
いくつか転職サイトにも登録しましたが、自分が応募資格を満たしている求人は少なかったです。
前職を辞めるときに次に向けて下準備をしておけばよかった、一年近くの無職期間に何か資格の取得を目指して勉強をしておけばよかったなど、猛省しました。
ハローワークの相談員さんからも、「求人探しのときはもう少し条件を絞った方がよい」とご指摘を受けました。
「現住所から無理なく通える範囲内で働けるのであれば、どんな職種でも良い」くらいにしか考えていなかった私に対して、相談員さんも「このままだとこの人の転職はなかなか決まらなそうだ」と思ったのでしょう。
結果として、ハローワークの相談員さんがピックアップしていただいた求人のうち、最初に応募を申し込んだところが好感触だった為、他の求人には応募をせずに面接に挑んだらそのまま採用となりました。
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4転職後
はじめての、「診察補助」という仕事。
私の次の職場となったのは、個人病院の診察補助です。
じつは、「診察補助」という働き方を私はここではじめて知りました。
仕事内容は、待合室から診察室への患者さんの誘導、医師の指示を受けて必要なものを揃えて看護師さんに伝達する、などです。
また、必要に応じてコピーを取ったりパソコン入力や印刷といった事務的な作業も行います。 ごく簡単な検査機器の使用も診察補助の仕事内容の一つですが、検査結果の判断等は医師が行う為、私が担当するのは検査機器へセットから結果データの印刷までです。
一番心配だったのは職場の人間関係でした。
上手くやっていけるだろうかと悩んでいました。
はじめての仕事でしたので、最初のうちはミスも多かったです。
その度に指導してくださる方にどう思われているのかとビクビクしていましたが、優しく接していただきました。
他の職員の方々も、私によく「分からないことはない?」と聞いてくれました。
──そう、新しい職場は、いい人が多かったのです。
人間関係だけでなく、驚くほどにクリーンな職場でした。
採用後の説明時にしっかりと就業説明を受けましたが、福利厚生がしっかりしており、驚くことに分単位から残業代が発生します。
職場全体がいつも和気藹々としていますし、有給休暇も自由に使えて、更に希望者は全員が外部から講師を招いた勉強会に参加できる。
前の職場とは何もかもが違って、かなり戸惑いました。
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5その後、どうなったか。
転職に、そして日々の生活に、臆病になっていた私。
今回の転職を振り返って思ったのは、「何年も悩んで先送りにせずにもっとさっさと転職してしまえば良かった」ということです。
転職の決意まで至らずとも、転職したいと思った時点で気軽に転職サイトを閲覧していれば、もっと早い判断ができたかもしれません。
思い返すと、前の職場では辞めていく職員に対して「こんなご時世なのに後先考えずに辞めるなんてバカだね」という声をよく聞きました。
また、ごく一部ではありますが退職した職員で介護以外の仕事に一旦は就職したもののどうにも合わなかったという理由で出戻って来た人もいました。
そうした影響もあって、転職に対して臆病になっていたのかもしれません。
最近私が考えていることは、「もっと私生活を充実させよう」です。
今の職場は前職と違い、夜勤もなければ休みも定休ですので、生活リズムが安定しています。
おかげで、体力・気力ともに余裕を持てるようになりました。
ですので、これからは休日や退勤後のプライベートな時間で仕事に役立ちそうな勉強をして、スキルアップをしたいと考えています。
アロマテラピーやファイナンシャルプランナーなど、今の職種とは関係のない資格を目指すのも良いかもしれないと、いろいろ情報を集めているとこです。
資格に目を向けたのは、今回の転職時に他業種で通用しそうなスキルを持てていなかったから。それから、胸を張って特技といえるようなものが一つでも多いと、自信を持ちやすいと感じたからです。
また、仕事ばかりの人生というのも味気ないので、趣味の拡充もしようと思っています。
気づけば、来年はもう40代。社会人になってもう20年以上になりました。
ですが、30代半ばのときより、今の方が元気です。
なにより、以前まであった私の中の「臆病」な感情は、大分なくなりました。
人生は何があるかわかりませんが、「何もできない」ことはないはずです。
一番勿体ないのは、やる前から諦めてしまうことでしょう。
充実した40代を送れるよう、仕事にプライベートに、頑張っていきたいです。
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