SaaS業界に転職したい!異業種からSaaS企業に転職する際のポイント
[最終更新日]2025/12/22

Zoomやチャットツール、電子契約システムなど、私たちの仕事に欠かせない存在となった「クラウド型サービス」。
これらは一過性のブームではなく、日本のビジネスインフラとして急速に定着しつつあります。
その中心にある「SaaS(サース)」業界は、市場の拡大とともに転職市場でも熱い視線を集めています。
「営業力を活かして年収を上げたい」「バックオフィスから市場価値を高めたい」「自社プロダクト開発に挑戦したい」……。
そんな多様なキャリアニーズに応えるSaaS業界ですが、変化が速い業界だけに「ついていけるか不安」という声も少なくありません。
目次
1)そもそもSaaSって?なぜ今、全産業で「SaaS」なのか

SaaS(サース)とは「Software as a Service」の略称です。
これまでのようにパッケージソフト(CD-ROMなど)を購入して自分のパソコンにインストールする「所有」するスタイルではなく、インターネット経由で必要な機能だけを「利用」するサービス形態のことを指します。
私たちの身の回りには、すでに多くのSaaSがあふれています。
それらサービスの主な特徴は以下の2点です。
「所有」から「利用」へ。SaaSの基本的な仕組み

- インターネット経由で利用する(クラウド型)
- 月額課金モデル(サブスクリプション型)
最大の特徴は、サブスクリプション型(月額課金)であることです。
これは、利用した期間だけ料金を支払う仕組みです。ユーザーにとっては、高額な初期費用を払ってソフトを購入する必要がなく、インターネット環境さえあればすぐに使い始められるため、導入のハードルが非常に低いというメリットがあります。
また、クラウド経由で常にサービスが更新されるため、ユーザーは何もしなくても常に最新の機能やセキュリティ状態で利用できる点も、従来の買い切り型ソフトとの大きな違いです。
誰もが知る代表的なSaaSサービス
「SaaS」という言葉に馴染みがなくても、具体的なサービス名を聞けばピンとくるはずです。
ここでは、ビジネスからプライベートまで、国内で広く普及している代表的なSaaSを紹介します。
| サービス名 | 説明 |
|---|---|
Microsoft 365![]() |
WordやExcelでおなじみのMicrosoft Officeも、現在はSaaS(サブスクリプション型)が主流です。 常に最新バージョンが利用できるほか、Teamsなどのチャットツールも統合され、企業の業務基盤として世界のSaaS市場でトップクラスのシェアを誇ります。 |
サイボウズ Office![]() |
日本企業ならではの「働き方」に寄り添った国産グループウェアです。 スケジュール管理や掲示板など、チームの情報を共有する機能が詰まっています。ITツールに不慣れな方でも直感的に使える操作性が高く評価されており、中小企業から大企業まで幅広く導入されています。 |
マネーフォワード クラウド![]() |
会計・経理・人事労務などを効率化するバックオフィス向けSaaSです。 銀行口座やクレジットカードと連携してデータを自動取得するなど、これまで手入力で行っていた作業を自動化し、経理・総務・労務の業務負担を劇的に減らしてくれます。 |
Sansan![]() |
「名刺管理」を入り口に、企業のDXを推進するクラウドサービスです。 名刺をスキャンするだけで正確にデータ化され、社内の人脈を可視化できます。営業活動の効率化だけでなく、顧客データベースとしての活用も進んでいます。 |
Spotify![]() |
ビジネス以外でもSaaSモデルは浸透しています。Spotifyは世界最大級の音楽ストリーミングサービスです。 CDを買う(所有)のではなく、月額料金を払って聴き放題(利用)にするモデルの成功例です。ユーザーの好みをAIが学習し、おすすめの曲を提案してくれる機能もSaaSならではの特徴です。 |
Netflix![]() |
動画配信市場を牽引する世界最大級のサービスです。 インターネットを通じて、映画やドラマを好きな場所、好きなデバイスで視聴できます。オリジナルコンテンツへの巨額投資や、AIによるリコメンド機能など、テクノロジーを活用してユーザーを飽きさせない工夫が凝らされています。 |
なぜSaaS市場は拡大し続けるのか?背景にある「社会課題」
なぜ今、これほどまでにSaaS業界が注目され、成長を続けているのでしょうか。
単なる流行ではなく、そこには日本が抱える深刻な「社会課題」が関係しています。
少子高齢化が進む日本において、労働人口の減少は避けられない事実です。
「人が足りない」中で企業が生き残るためには、一人ひとりの生産性を上げるしかありません。そこで国(経済産業省など)が強く推進しているのがDX(デジタルトランスフォーメーション)です。
DXとは、簡単に言えば「デジタル技術を使って業務やビジネスを変革すること」ですが、その切り札として最も導入しやすいのがSaaSです。
自社で巨額の開発費をかけてシステムを作る必要がなく、すぐに業務効率化を始められるSaaSは、日本の労働力不足を解決するインフラとして、今後も間違いなく需要が増え続けます。
最新トレンド:「ホリゾンタル」から「バーティカル」へ

これからSaaS業界へ転職を考えている方が、絶対に知っておくべき最新トレンドがあります。
それは、SaaSの主戦場が「全業界向け(ホリゾンタル)」から「業界特化型(バーティカル)」へと広がりを見せていることです。
これまでのSaaSは、Zoomや勤怠管理システムのように「どの業界でも使えるツール」が主流でした。
しかし現在は、以下のような特定の業界に特化したSaaS(バーティカルSaaS)が急増しています。
- 建設業界向け: 図面管理や現場監督の業務アプリ
- 医療業界向け: 電子カルテや予約管理システム
- 物流業界向け: 配送ルート最適化システム
- 飲食業界向け: 予約台帳やモバイルオーダーシステム
これは、IT未経験の方にとって大きなチャンスです。
なぜなら、バーティカルSaaS企業は「ITの知識」以上に、「その業界特有の現場知識や商習慣(ドメイン知識)」を知っている人材を求めているからです。
もしあなたが、今の業界で「現場の非効率さ」を感じているなら、その経験こそがSaaS業界で活躍するための最大の武器になります。
参考文献:
・経済産業省:DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格展開~
・総務省:令和3年版 情報通信白書|デジタル化の現状と課題
2)SaaS業界の花形「ビジネス職」の役割とトレンド
第1章で解説した通り、SaaSのビジネスモデルは「サブスクリプション(継続課金)」です。
これはつまり、企業にとって「契約を取って終わり」ではなく、「長く使い続けてもらうこと」こそがゴールであることを意味します。
この「売って終わりではない」というビジネスの仕組みが、働く人の役割を劇的に変えました。
従来の「足で稼ぐ営業」や「受け身の事務」ではなく、SaaS業界ならではの「科学的な働き方」が求められるようになったのです。
では、具体的にどのような組織で、どのような役割が求められているのか。まずはビジネス職(営業・CS)の最新トレンドから見ていきましょう。
従来の営業とは違う?「The Model(ザ・モデル)」型組織のリアル

顧客と長期的な関係を築くために、多くのSaaS企業では「The Model(ザ・モデル)」と呼ばれる分業体制を取り入れています。
一人の営業担当が全てをこなすのではなく、プロセスごとに専門チームがバトンを繋ぐリレー形式で、顧客を成功へと導きます。
- マーケティング:見込み客を集める
- インサイドセールス(IS):見込み客の興味を高めて商談を作る
- フィールドセールス(FS):商談を行い契約を結ぶ
- カスタマーサクセス(CS):契約後の活用を支援し、継続利用を促す
かつては完全に分業されていることが良しとされていましたが、最近のトレンドは「連携」です。
部署間の壁をなくし、顧客に対して一貫したメッセージを届けるために、お互いの情報を密に共有するチームワークが重視されています。
インサイドセールス(IS)&フィールドセールス(FS)の進化

インサイドセールス(IS):テレアポ部隊ではありません
電話やメールでお客様と接点を持つ仕事ですが、単にアポイントを取るだけではありません。
お客様の課題をヒアリングし、今はまだ検討段階のお客様に対して有益な情報を提供して「その気にさせる(ナーチャリング)」という、マーケティングに近い高度なスキルが求められます。
フィールドセールス(FS):モノ売りからコンサルタントへ
SaaSは「導入して終わり」ではないため、無理な売り込みは御法度です。
お客様の経営課題を深く理解し、「自社ツールを使ってどう解決するか」を提案するコンサルティング能力が、これからのFSには求められます。
事務・バックオフィス経験者が輝く「カスタマーサクセス(CS)」

「営業は自信がないけれど、サポート業務なら…」と考えている事務職・バックオフィスの方にこそおすすめしたいのが、カスタマーサクセス(CS)です。
CSは、よくある「クレーム対応係」や「御用聞き」ではありません。
その名の通り、「顧客の成功(サクセス)」を能動的に支援する「攻め」の職種です。
SaaSビジネスにおいて最も痛手なのは「解約(チャーン)」されることです。
そのため、お客様がつまずいている点を見つけて先回りしてフォローしたり、もっと便利な使い方を提案して長く使い続けてもらう(LTV=顧客生涯価値を上げる)活動を行うCSは、会社の利益を支える要(かなめ)として、現在非常に市場価値が高まっています。
3)事業成長のエンジン「SaaSエンジニア」に求められる進化

ビジネス職が顧客との関係を繋ぎ止める一方で、顧客が毎月お金を払い続ける「理由(プロダクト)」を作り、進化させ続けるのがエンジニアです。
SaaSの開発は、一度作って納品すれば終わりの受託開発とは根本的に異なります。
ユーザーがいる限り、半永久的に機能を追加し、改善し続ける「終わりのない開発」だからこそ、エンジニアに求められるマインドセットも大きく異なります。
「言われたものを作る」からの脱却
SIerや受託開発との決定的な違いは、「仕様書通りに作る仕事ではない」という点です。
SaaS開発では、エンジニア自身が「ユーザーにとって本当に使いやすい機能は何か?」を考え、仕様策定の段階から関わることが求められます。
納品して終わりではなく、リリースした後もユーザーの反応(データ)を見ながら改善を繰り返し、プロダクトを育て続ける「プロダクトオーナーシップ」を持つこと。これこそがSaaSエンジニアの醍醐味であり、責任でもあります。
今、市場価値が高いのは「プロダクト志向」のエンジニア

「技術には自信があるけど、ビジネスの話は苦手…」というエンジニアもいるかもしれません。
しかし、SaaS業界で評価されるのは、営業やCSといったビジネスサイドと対等に議論ができるエンジニアです。
- ビジネス視点:「この機能を作ると、売上や解約率にどう影響するか」を考えられる
- モダンな技術スタック:Go、TypeScriptなどの言語や、AWS/GCPなどのクラウドネイティブな設計スキル
技術トレンドを追うことはもちろん重要ですが、「その技術を使ってどう事業を伸ばすか」という視点を持つエンジニアは、どの企業からも引く手あまたの状態です。
AI時代のSaaSエンジニア生存戦略

さらに、ここ数年で外せなくなったトレンドが「生成AI(LLM)」です。
現在、ほとんどのSaaS企業が、自社プロダクトへのAI機能の実装を進めています。
単にChatGPTを使うだけでなく、「AIをプロダクトにどう組み込めば、ユーザーの業務が劇的に楽になるか」を設計・実装できるスキルは、今まさに急募されている領域です。
変化の激しい領域ですが、新しい技術をキャッチアップし、すぐにプロダクトに反映できるスピード感のあるエンジニアが活躍しています。
4)SaaS業界へ転職のおすすめの転職エージェント
SaaS業界に参入する企業は年々増加しており、同じようなプロダクトを扱っていてもそれぞれに特徴があります。
そのため、SaaS業界に転職する際は、まずはSaaS業界に強みのある転職エージェントを利用するのがおすすめです。ここではSaaS業界で特にエンジニア職と営業職に強い転職エージェントを紹介します。
ITエンジニア|SaaS業界への転職のおすすめの転職エージェント
マイナビ転職IT AGENT
企業との太いパイプを構築している
マイナビ転職IT AGENTは、転職サイトとして有名な「マイナビ転職」と同じ企業が運営する転職エージェントで、その中でもIT・Web業界にターゲットを絞った転職エージェントです。
もともとマイナビはIT・Web分野の会社とのパイプが強力だったこともあり、在籍するアドバイザーもIT系業界出身者が多く、その豊富な経験や知識を元にし、企業へのニーズと転職者のスキルとのマッチングを果たした求人紹介を強みとしています。
マイナビ転職IT AGENTのSaaS業界 転職でのおすすめポイント
大手から中小企業まで幅広い求人を持ち、注目企業の求人があった場合は個別の説明会も実施しています。
マイナビ転職IT AGENTの所属アドバイザーは、全員がIT・Web業界に精通したプロフェッショナルです。
幅広い職種に対応している総合型転職エージェントとは異なり、エンジニアの転職事情を十分に理解しているため、転職者一人ひとりに適した開発環境や企業へのアプローチ方法についてアドバイスしてもらえます。
また、マイナビ転職IT AGENTは優良企業のレア案件(=非公開求人)を独自に保有しています。

SaaS企業は他の求職者からも人気が高く、大量の応募者が殺到する傾向があります。そのため、選考の競争率も高くなりやすく、強力なライバルが数多く現れる可能性もあるでしょう。
一方のマイナビ転職IT AGENTの非公開求人は、専任アドバイザーを通じてのみ紹介されます。エンジニアのスキルや経験にマッチした非公開求人を個別に紹介してもらえるので競争率が低く、採用に至る確率を高めることにつながるでしょう。
レバテックキャリア
エンジニアの知識はもちろん、求人企業に対する情報も豊富
レバテックキャリアはITエンジニア経験者の転職に特化した転職エージェントです。
そのため、業界の最新動向や最先端の技術について造詣の深いキャリアカウンセラーが担当についてくれます。
レバテックキャリアのSaaS業界 転職でのおすすめポイント
レバテックキャリアでは年3,000回以上の企業ヒアリングから得た最新情報をもとに企業別に対策を行っています。
転職希望者のスキルや希望にマッチした求人紹介を得意とし、ヒアリング後の初回マッチング率(内定率)は90%にものぼるといいます(同社担当より)。

引用元:レバテックキャリア公式サイト
「SaaS業界で、どのようなエンジニアリングの知識・スキルを発展させていくか」についてキャリアプランを練るうえで、自分だけの調査・研究では不安な人はレバテックキャリアのサポートが役立つでしょう。
ギークリー
IT・Web系企業とのマッチング精度が高い
GeeklyはIT・Web・ゲーム業界に特化した転職エージェントです。
在籍コンサルタントの専門性が高く、技術的な話が理解できるコンサルタントでなければ務まらないような高度な案件についても対応できるのが特徴です。
ギークリーのSaaS業界 転職でのおすすめポイント
ギークリーではメガベンチャーや新規事業など、幅広い求人紹介を行っています。
とくにBtoC向けの自社開発求人が豊富で、SaaS系の求人は約700件確認できます(2024年11月現在)。
これらの求人は「非公開」で募集されていることがほとんどのため、「ギークリーだからこそ出会えた企業」も豊富にあることが予想されます。

引用元: ギークリー公式サイト
ギークリーのキャリアコンサルタントは、最低でもIT業界で3年以上のコンサルティング経験を持っています。中にはSaaS業界への転職支援をした事例をいくつも持っているコンサルタントもいることでしょう。
かつては「35歳転職限界説」もありましたが、ギークリーの転職成功者のうち、およそ4割近くは36歳以降のミドル世代であり(※公式サイトより)、幅広い年代で偏りなく実績を積んでいる点もギークリーの大きなメリットです。
営業職|SaaS業界への転職のおすすめの転職サービス
ワークポート
IT・Web業界のジョブチェンジに最適
WORKPORT(ワークポート)は、IT分野のエンジニアやクリエイター、ディレクターなど、幅広い職種の求人紹介を可能にしています。
取り扱う求人の数は、同じくIT・Web業界に特化したエージェントサービスの中でもトップクラスです。
ワークポートのSaaS業界 転職でのおすすめポイント
ワークポートの担当コンシェルジュ(アドバイザー)は、積極的に求人を提案してくれることで知られています。
そのため、今の職種から新たにSaaS業界の営業職へとジョブチェンジを検討している人は、ワークポートのサービスがマッチしやすいでしょう。

引用元:ワークポート 「転職コンシェルジュの転職相談サービス」
「検討の余地があれば求人を紹介する」スタンスのエージェントのため、転職先の選択肢を広げる際にもおすすめです。
リクルートエージェント
求人数の圧倒的多さ&幅広い年齢層に対応
リクルートエージェントは、「求人情報の多さ」と「転職支援サービスの質の高さ(成約実績)」において、国内No.1を誇る転職エージェントです。
リクルートエージェントの強みは全業種・職種に対して豊富な求人数を持つこと、そして長年の実績で培われたノウハウ・転職支援ツールの充実さにあります。
全国の地域で対応が可能で、各都道府県の求人も豊富です。拠点も多く、オンライン・電話のサポートはもちろん対面での面談の受けやすさも強みの一つです。
リクルートエージェントのSaaS業界 転職でのおすすめポイント
リクルートエージェントでは、志望企業の特徴・評判といった分析から選考のポイントまでをまとめた「エージェントレポート」を用意してくれます。
SaaS企業は新興のところが多くネットからでは企業の詳しい情報を得ることが難しいことが少なくありません。その際、リクルートエージェントのレポート情報は企業研究に大いに役立つはずです。
また、担当アドバイザーもこれまでの実績をもとにSaaS業界への転職に関する有益なアドバイスを提供してくれるでしょう。
リクルートエージェント登録後に無料で活用できる、職務経歴書を自動で作成できる「職務経歴書エディタ」や無料の「面接力向上セミナー」のサービスもおすすめです。
![]() 職務経歴書エディタ |
テンプレートや入力例に沿って、職務経歴書を半自動で作成できるサービス。作成後にWordファイルにダウンロードして利用することも可能。 |
|---|---|
![]() 面接力向上セミナー |
企業が「採用したい」と思える面接の必勝法が学べるセミナー。参加者の99%が「満足」以上の回答。 現在(2024年11月)はLIVE配信(オンライン)で行われている。 |
doda
スピーディな対応、求人数・サポート力・拠点数のバランスの良さ
dodaは国内トップレベルの求人数と、担当アドバイザーから積極的な提案が評判の転職エージェントです。
保有求人は 約26万件(2026年1月現在) 、都市部だけでなく地方での転職支援にも強いです。
dodaのSaaS業界 転職でのおすすめポイント
また、dodaは求人を自分で探して応募する「転職サイト」と、求人紹介から企業への応募、日程調整までアドバイスしてもらえる「転職エージェント」両方のサービスを利用できます。
「まずは自分でSaaS企業の求人をじっくりチェックしたい」人は、転職サイトのサービスを利用するとよいでしょう。
その後「応募や企業への交渉についてサポートしてほしい」となったときに、エージェントサービスを利用することもできます。

非公開求人やdodaのみが扱う独占求人も数多く保有しており、他では出会えない企業の求人を見つけられる可能性を高められます。
また、dodaでは「ダイレクト・リクルーティングサービス」という仕組みを取っており、そのため企業から熱意あるスカウトメールが届きやすいです。

dodaに登録する際に、WebレジュメにSaaS業界で働く意向をPRしておくことで、希望に合致する企業からスカウト・オファーが届くこともあるでしょう。
4)SaaS業界への転職に関するよくある質問(FAQ)
ここまでSaaS業界の魅力をお伝えしてきましたが、SNSやネット掲示板には「激務」「赤字企業ばかり」といったネガティブな噂もあり、不安に感じている方もいるかもしれません。
そこで、転職活動中の方からよく寄せられる質問に対して、綺麗事なしの「リアルな実態」をお答えします。これから面接を受ける際や、内定承諾の判断材料としてお役立てください。
Q1. SaaS企業は赤字が多いと聞きますが、将来性は大丈夫ですか?
A. 「意図的な赤字(先行投資)」であるケースが多いですが、最近は経営トレンドが変わってきています。
SaaSビジネスは、最初に開発費や広告費を大量に投じ、後から月額利用料で数年かけて回収していくモデルです。
そのため、急成長中の企業ほど決算上は赤字に見えることがありますが、これは将来大きな利益を生むための「健全な赤字(Jカーブ)」である場合が多く、直ちに危険というわけではありません。
ただし、最近は経済状況の変化により、投資家からの評価基準が「売上の成長率」から「利益が出ているか(黒字化)」へとシフトしています。
そのため、多くのSaaS企業が無理な拡大路線を見直し、利益重視の筋肉質な経営へ切り替えているため、以前よりも業界全体の安定性は高まっていると言えます。
Q2. 「激務」だという噂を聞きますが、本当ですか?
A. 企業のフェーズ(成長段階)によりますが、労働環境は整備されている傾向にあります。
創業間もないスタートアップ企業では、少人数で仕組みを作る必要があるため、どうしても業務量は多くなりがちです。
一方で、上場企業やメガベンチャーと呼ばれる規模のSaaS企業では、リモートワークやフレックスタイム制が標準化しており、ワークライフバランスを取りやすい環境が整っています。
SaaSはIT業界の中でも特に「効率化」を売りにするビジネスですので、自社の働き方も効率的であることを重視する文化が根付いています。
Q3. 非エンジニアでも、プログラミングや専門的なIT知識は必要ですか?
A. コードを書く必要はありませんが、「システムが動く仕組み」の理解は必須です。
営業やカスタマーサクセス職であれば、プログラミング言語(JavaやPythonなど)を書ける必要はありません。
しかし、SaaSは「お客様の業務データをお預かりする」ビジネスですので、以下の2点は入社前に概念だけでも理解しておくと、実務で非常に役立ちます。
- API(エーピーアイ)連携:
自社ツールと他社ツール(SlackやSalesforce等)をどう繋げられるかを知っていると、提案の幅が広がります。 - データベースの基礎構造:
「顧客データが箱の中にどう整理されて入っているか」をイメージできると、エンジニアへの不具合報告や相談がスムーズになります。
Q4. 入社前に「これだけは勉強しておけ!」というスキルはありますか?
A. 「SaaS特有の数字(KPI)」と「業務ツールのスピード」です。
SaaS企業は数字で会話する文化が強いため、まずは共通言語を覚えましょう。
単語の暗記ではなく、「解約率(Churn Rate)が上がると、顧客生涯価値(LTV)が下がる」といった数字同士の関係性まで理解しておくのがベストです。
また、SaaS業界はスピード重視です。
Slack(チャット)、Notion(ドキュメント管理)、Zoom(Web会議)などのツールは業界標準として使われることが多いため、事前に触れてショートカットキーなどを覚えておくと、入社直後の立ち上がりが圧倒的に早くなります。
Q5. 将来も生き残るために学んでおくべき「+α」のスキルは?
A. 「SQL(データ抽出)」と「生成AIの業務活用」です。
これからは「非エンジニアでもデータを扱える人材」が重宝されます。
SQL(エスキューエル)は、データベースから必要なデータを抽出する言語です。エンジニアに依頼せずとも「先月の解約ユーザー一覧」などを自分で出せるようになると、現場で強力な武器になります。
また、生成AI(ChatGPT等)の活用はもはや必須です。
業務効率化はもちろん、「AIにどう指示を出せば(プロンプト)、精度の高い回答が得られるか」というスキルは、どの職種でも評価される重要なリテラシーになりつつあります。
【まとめ】SaaS業界は、あなたの「市場価値」を最大化する場所
ここまで解説してきた通り、SaaSは単なる「流行りのツール」ではありません。
人口減少が進む日本において、企業の生産性を高めるための「社会インフラ」として、今後も間違いなく拡大を続ける産業です。
SaaS業界で働くということは、単に成長企業に身を置くということ以上に、大きな価値があります。
科学的な営業手法(The Model)、顧客を成功に導く思考(カスタマーサクセス)、そしてAIやデータを駆使するスキル。
ここで得られる経験は、将来どのようなキャリアを歩むにしても、あなたの市場価値を支える強力な武器になるはずです。
「IT未経験だから」「文系だから」と躊躇する必要はありません。
バーティカルSaaSの台頭により、あなたの「今の業界経験」が求められるチャンスはかつてないほど広がっています。
変化を楽しみ、自ら学び続ける意欲がある方にとって、SaaS業界は最高のフィールドです。
ぜひ、新しいキャリアへの一歩を踏み出してみてください。


















