ふと訪れる「本当にこのままでイイのか?」という気持ちに向き合い、私は40代から広告代理店に転職した。|転職体験談
転職前
- 職業
- 自動車部品メーカー
- 職種
- 生産管理
- 従業員規模
- 約200名
- 年収
- 600万円
転職後
- 職業
- 広告代理店
- 職種
- 営業
- 従業員規模
- 60名
- 年収
- 500万円
目次
カズさんの転職ストーリー
1これまでの私
不満もない幸せな暮らし。でも、ふと訪れる「本当にこのままでイイのか?」という気持ち。
妻と高校生になる息子との、3人暮らしです。
40歳になるまで、家族のためにがむしゃらに働いてきました。
忙しい毎日があっという間に過ぎ去り、気がつくと40歳に突入。
まだまだ自分では若いつもりでも、以前なら当たり前に出来ていたことがスムーズにできなくなり、身体的にもなんだか老け込んだ感じ。
ふと、鏡に映った自分の姿に、「私の人生、あと何年残っているんだろう?」と思てっしまい、その時、「本当にこのままでイイのか?」と胸に秘めた欲求が騒ぎ始めたんです。
人生はあっという間に過ぎ去ります。自分の気持ちに蓋をしてイイのか?と。
私にとって家族が第一ですが、気持ちのザワつきが収まりません。
男は本当にダメですよね。40代になっても、こんな少年みたいな精神年齢で(そうでないしっかりした男性の方も多いんでしょうけど)。
そういう風に、40代になってからの私は、「これからのキャリア」を考えたときに精神的に不安定になることが多かったです。
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2転職のきっかけ
私が以前からやりたかった仕事とは。
「自分の好きなことをやりたい」、そして「家族を養っていかなければならない」。どちらを優先すべきか、ずっと考えていました。
そんなある日テレビをつけると、それまで勤めていた会社を退職し、昔からの夢であったカフェをオープンした50代男性を紹介する番組が、放送されていました。
側からみたら、決して幸せそうには思えない。むしろ、大変そうだ。
「50歳にして、このチャレンジは無謀ではないのか?」と思ってしまいましたが、当の本人はイキイキとした表情でとっても楽しそうにしています。
自分の気持ちに正直に生きているその人の姿が私には輝いて映りました。そして、とても羨ましく思えました。
その時、またあの感情が胸の奥で騒ぎ出しました。
「このままでイイのか」と…
私が以前からやりたかった仕事、それは「広告代理店」でした。
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それから数日して、私は妻に今の自分の考えを伝えました。
これから先も今の職場で働き続けることに疑問を感じてしまっていること。そして、いちど広告代理店への道をチャレンジしてみたいこと。
妻は、「次の転職先が決まるまで、今の職場を辞めずに続けること」を条件に、私の新しいチャレンジを応援すると言ってくれました。
そうして、私の40代での転職活動がスタートしました。
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3転職活動中
転職活動にかけた期間は、1年間。
転職活動で、最初に行ったことはハローワークへの登録でした。
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確かな転職先が決まるまでは今の職場で働きつつ、転職活動を同時進行しました。
働きながら転職活動を進める上では精神的には安心できますが、やはり身体にはかなりハードでした。
双方でパフォーマンスが低下してしまうこともありましたし、仕事でちょっとしたミスも目立つようになりました。
また、40歳という年齢と、昨今の新型コロナウイルスの影響もあり、そうは簡単には転職活動は進みませんでした。
ハローワークに応募した会社は全滅。
10社以上応募しましたが、面接にたどり着けたのはたったの2社。その2社も、面接の日からそう経たずに不採用通知が届きました。
社会状況と自分の年齢を考慮したら、転職活動がいばらの道であることは重々承知していたものの、やっぱり凹みます。自分の不甲斐なさを感じることが多かったです。
また、「ハローワークだけでの求人探しが良くなかったのかもしれない」と思い、転職エージェントサービスの「マイナビエージェント」にも登録しました。
すると、担当の方がこちらに寄り添った親身な対応で。
私が、「ハローワークで沢山応募したけれど決まらなかった」という話をすると、
- 担当
アドバイザー -
「ハローワークと転職エージェントでは、保有求人の層が違うことが多いです。きっとこちらでうまく行きますよ。頑張っていきましょう」
と励ましてくれました。
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実際、マイナビエージェントで紹介してもらえる求人は、ハローワークでは確認できなかったようなものばかりでした。
条件に付いても、マイナビエージェント経由のものの方が若干良かったように感じます。
そして、担当アドバイザーさんの必死の支援を頂いたこともあって、ようやく一社見込みのありそうな企業が出てきて、二次面接、最終面接を経て、ようやく転職先が決まりました。
転職活動をスタートして約1年。決まった職場は、念願だった広告代理店の営業職です。採用が決まった時は涙が出てしまいそうになるぐらい嬉しかったです。
家族に報告したら、とっても喜んでくれました。
4転職後
新しい職場で、待ち受けていた環境は。
念願の広告代理店に転職が決まり、ウキウキしていたのも束の間、現実はやはり甘くはなかったです。
入社して1ヵ月にして、業務はハードを極めました。
「朝早く出社して帰宅時間は午前様」なんてことはザラでした。
しかも、上司も同僚も皆さん年下。
以前勤めていた職場では中間管理職でしたが、今の私は40代の新入社員。
周りの従業員の方々も、さぞやり辛かったでしょう!
年下の上司も、私に気を遣っていることをまじまじと肌で感じ取れました。
私はそんな風に周りに気を遣わせていることがイヤで嫌で仕方ありませんでした。
ハードな仕事内容より、なんとなくギクシャクして職場の空気感がたまらなく嫌でした。
仕事だって上手くはいかない。
若い時のようにはいかない。ミスの連続です。
希望に満ちて入社した広告代理店。でも思い通りにはいかない現実。フラストレーションはたまるばかりです。
でも、やるしかありませんでした。
厳しい現実に食らいついて、2年の月日が流れました。
ようやく今になって、すこしずつ人間関係も仕事も良い方向に進んでいっています。
5その後、どうなったか。
これからも、新しいことにチャレンジしていきたい。
転職して2年目を迎えた今では、私は若い人の柔軟な発想に刺激されつつ、エネルギーをもらって頑張っています。
転職活動をして、まず最初に思うことは家族への感謝ですね。
普通なら、40歳にして自分のやりたいことをするために「会社を辞めます」なんて家族にいったら反対されるに決まっています。
でも、私の妻と子供は何も言わず応援してくれました。それどころか、私の背中を押してくれていました。
それから、「自分に限界を作ってはダメ」ということ。
これも、転職活動で学びました。
「もうイイ年だから!」とか、人生において、転職活動において、あまり関係なかったですね。要は気の持ちようです。
人生において、前向きな姿勢とチャレンジ精神はとっても大切です。どんなに高い壁でも、どんなに辛いことでも乗り越えさせてくれます。
転職活動を通じて、何かをスタートするとき、「年齢は関係ない、前向きな姿勢とチャレンジ精神さえあれば、いつでもやり直しができる」と実感できました。
実は、いまは子供の時になりたかった獣医師の仕事にも興味がとってもあります。
「もう40歳だから無理だ」と自分に限界を作らないで挑戦したい気持ちがとっても強いです。今すぐ、とは言わないまでも、いつかは必ずチャレンジしたいと思います。
それから、思うことはやっぱり家族のことです。今回の転職活動で私の無理を何も言わずに応援してくれて私の支えになってくれました。
これからも家族第一に思うことは変わりありませんが、これからは私が家族の支えになれるように、幸せにできるように、笑顔にできるように頑張っていきたいと思います。