友人と私の、会社立ち上げ。仕事をただこなす人生にサヨナラを。|私の転職体験談
転職前
- 職業
- メーカー
- 職種
- 経理
- 従業員規模
- 12名
- 年収
- 450万円
転職後
- 職業
- 環境ビジネス
- 職種
- 営業・管理
- 従業員規模
- 2名
- 年収
- 300万円
目次
マッキーさんの転職ストーリー
1これまでの私
家族のために、子どものために。
転職したのは、1年半前の話です。
私は旦那と子ども2人の4人家族で、いわゆるワーキングマザー。今後かさむ教育費のために、フルタイムで働いています。
子どもは小学生の6年生と3年生。
学童保育の年齢から外れて家で留守番することが多くなり、まだまだ手のかかる時期でもあるので、仕事にやりがいを考えたり求めたりするほどの余裕はありませんでした。
私の趣味は旅行やマリンスポーツでしたが、子どもが生まれてからは封印。
今ではおいしいスイーツを探して歩くことくらいが楽しみです。
大切なのは家族ですし、家族が喜ぶことに生きがいを感じる一方、いろいろ我慢している自分と、その不安の気持ちに気付いてしまうこともあります。
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2転職のきっかけ
新型コロナ感染拡大、そして私の気持ちが折れてしまったこと。
去年の2021年、新型コロナウイルスの感染拡大もあって子ども達の学校が突然休校になりました。
子どもたちも戸惑いましたが、私も主人も戸惑いました。仕事を急に休むことができなかったからです。
当初、私の職場はそうした事態に寛容な態度を取ってくれ、時間単位で有休を調整してくれたり、突然の休みにも理解を示してくれました。
ですが、それもしばらくすると風向きが変わってきて。
会社の言い分では「親会社から、一部の人だけ寛容にするのは不公平だろう」というお達しがあったとのことですが、恐らく会社の経営状態も厳しかったのでしょう。あの頃は、誰もがピリピリしていましたから。
私の度重なる早退や休みの申請に、上司もだんだんと気を悪くしていたのかもしれません。
段々と反応が冷たくなり、しまいには「わがままだと思う」とか、「本当は、2週間前に申請が必要なんだよ」と言われるようになり(そんな決まりは就業規則に記されていませんでした)、しまいには関係のない業務にまで文句を言われたり休日のLINEの返答を強要されたりするようになりました。
辛かったのは、ほかの従業員の前で怒鳴られたことです。
いつも、怒られてから(なんで…ここまで私は責められるんだろう?)という感情が続いて、そしてそれが冷めたころにまた怒られる。──という状況が続き、とうとう私は出勤もできなくなってしまい、退職することになりました。
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3転職活動中
なかなか決まらない転職活動時に受けた、友人からの提案。
心身の状態が戻ったのは、退職してから6ヵ月程経ってのことでした。
その後、ハローワークに登録し求人を探す傍ら、転職サイトにも3サイト登録し、エントリーシートやポートフォリオ作成をする日々が続きました。
転職活動は難航しました。 まず、ハローワークの求人は自分のこれまでのスキルや経験を売り込めるようなものが殆どありませんでした。
転職サイトでもいろいろ探しましたが、20代~30代の若手向けの求人ばかり。40代になると求人数が一気に狭まることを身を持って知りました。
私は経理関係のスキルがありますが、次は経理以外で仕事がしたいと思っていました。
ですが、新しい職種に応募しようにもそこでアピールできる経験・スキルがないとエントリーすら出来ない状態です。
運よく面接に進んでも、「前職よりだいぶ給与が落ちますが大丈夫ですか?」「スキルなしだと難しいから経理どうですか?」といったことばかり言われて、そこから先の選考に進むことはありませんでした。
(若い頃に、もっと幅広い資格を取っておけばよかった)と、後悔もしました。
そんな中、ある日大学時代の友人から、こんな連絡を受けたのです。
- 友人
-
「ちょうどベンチャーを立ち上げたばかりなんだけど、手伝ってくれないか」
「立ち上げたばかり」ですので、当然友人以外の社員はいません。
安定性は皆無に等しく、提示された給料も前職から比べるとだいぶ低いものでした。
ですが、このまま職探しが決まらなければ収入はゼロのままです。
それに、「一つの会社を初めから育てるという機会」に、ワクワクしている自分もいました。
幸い、主人の収入が少し上がっていまの生活水準は保てそうだということが分かり、私は新しい世界に飛び込んでみることにしました。
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4転職後
転職先の会社は、創業間もない、人がいない、資金もない!
創業間もない会社でしたから、そのための手続きがたくさんありました。
私も法人設立について必死にいろいろ勉強し、必要な登録、届け出などを友人と一緒に行いました。
また、結局経理の仕事もやることになりました。それも、会社の根幹部分です。毎月の売上・コストの詳細、友人と私の給与から税金まですべて管理しました。
とにかく資金もありませんでしたので、キャッシュフローの動きを見ているとぞっとすることが多かったです。
経理以外にも営業の仕事もしていましたが、ちょうど緊急事態宣言中ということもありなかなか進まず、キャッシュフローの動きばかり気になって見ていました。
3ヵ月経って、銀行からの創業融資の話もなかなか進まずにいて(これは給与を出せる状態ではない…)と諦めていたときに、株主である企業が融資をしてくれることになったのです。
「社会に絶対必要なサービスだから、応援するよ」と言ってくれたことに感謝と、責任をより一層感じました。──そして、私と友人はその融資のおかげでしばらく食いつなげることができました。
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5その後、どうなったか。
今回の転職を振り返って。私にとっての「仕事の在り方」とは。
いつしか、友人との間に芽生えた信頼関係がありました。
彼女を信じて、「仕事を必ず取ってきてくれる」と思っていると、ちゃんと頑張ってきてくれるのです。
また、私も経理や営業事務だけでなく、HPの管理、コラム執筆など多岐にわたる仕事がどんどん舞い込んできます。
それらは、言われてやっている業務ではなく、会社のためになること、ひいてはお客様や社会に貢献できるために、「今自分ができることは何か」を考えて出てきた仕事です。
そうして活動した分の、お給料をもらう。
これまでの、私の中の「仕事の在り方」がぐるっと変わりました。
もちろん、昼夜忙しく働きます。100パーセント在宅勤務なので朝も夜もなく自分のできることを探しています。
給与はまだまだ当初の低いままですし、これから先どうなるかもまだまだ見通しが付きません。
ですが、今自分たちがやっていることは、社会に必要不可欠なサービスなんだと心から思えること、そしてそのためにいろいろ試して頑張っている自分に、これまでにない生きがいを感じられています。
◇ ◇ ◇
今後、社員さんを2人増やす予定です。
事務所を持たないスタイルで、働く時間もフリーな会社を目指しています。
その際に、労務管理の構築や、働く従業員の持っているバックグラウンドを尊重できる環境構築をしていくことが私の仕事だと思っています。
多様な働き方に寄り添える会社であり、社会に貢献できる会社を創造して自分たちに関係してくれた方々を幸せにする企業。──絶対に実現したいし、できると思います。
今回の転職で私は自分自身に関する生きがいを見つけることができました。じっと仕事をこなす人生にサヨナラができて、本当に幸運でした。
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