本当は、子どもが欲しかった。仕事ばかりだった19年の日々が、私の人生にもたらしたものとは。|私の転職体験談
転職前
- 職業
- 不動産会社
- 職種
- 事務職
- 従業員規模
- 10人
- 年収
- 400万円
転職後
- 職業
- 医療事務
- 職種
- 事務職
- 従業員規模
- 1000人
- 年収
- 200万円
目次
めろんさんの転職ストーリー
1これまでの私
何度も辞めようかと思った。その度に、もう少し頑張ろうとも思った。

転職したのは1年前のことです。
当時は、従業員が10人ほどの小さな会社。そこで私は社内で女性初の管理職になって、その後に管理部門長のポジションまで上り詰めました。
つねに人手不足の会社でしたので、マネジメント業務に加えて経理事務の業務もこなしていました。
入社して19年の歳月が経ち、その間に社長が代替わりして、いつの間にか私がいちばんの古株になっていました。
仕事はハードでしたし、とうぜん楽しいことばかりでなく、何度も辞めようと思うことがありました。
それでも、一緒に働いていた仲間と何かを達成したときの感動を感じるたびに、「もう少し、ここで頑張っていこう」と思い返したものです。
不動産会社 事務職の管理職 について
不動産会社における事務職の管理職は、一般事務職の業務を管理・監督し、部門全体の効率的な運営を支える役割を担います。
スタッフのマネジメントや業務改善、組織全体のサポートを行い、業務の円滑な進行を目指します。
事務職の管理職の主な仕事内容
仕事内容 | 説明 |
---|---|
スタッフのマネジメント | 部下やチームメンバーの業務進捗を管理し、スケジュール調整や優先順位の決定を行います。適切な指導やフィードバックも提供します。 |
業務改善の推進 | 業務プロセスの改善を検討し、効率的な業務運営のための施策を提案・実施します。 |
資料作成とデータ管理 | 重要な会議資料や報告書の作成を担当し、部門や経営層への報告を行います。 |
部門間調整 | 他部署との連携を取り、スムーズな業務進行をサポートします。顧客対応やプロジェクト進行の際に、必要な情報を各部署と共有します。 |
人材育成 | 部下や新入社員の教育・研修を担当し、スキルアップや業務の知識向上を支援します。 |
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唯一の息抜きといえば、月2~3回、夫と出かける喫茶店巡り。
そして、年一度の旅行でした。
2転職のきっかけ
現状の閉塞感、そして将来への恐怖。

長年勤務していると、辛いこと、理不尽だと感じることも出てくるものです。
ひとつひとつのことは、我慢をしようと思えば出来ることでした。
でも、どうしてもしこりのようにずっと残ってしまうことがあった。それは、年齢に関することでした。
私には、子どもがいませんでした。
結婚当初も当時の職場で、そのときも勤務状況はとても過酷でした。
早朝出勤や22時を回る残業の日々でした。
管理職ということもあり、休日出勤もありましたし、出勤がなくとも連絡が頻繁にくる状況でした。
「このままでいいのか」とずっと考えて、でも「もう少し頑張ろう」と思い直して、そうして気づいた時には、40歳手前で子どもなしという厳しい状況に自分がいました。
子どもは欲しかったです。
でも、子どもを考える余裕なく過ごし、そして子どもを持つには難しい年齢になっていた。
この気持ちは、そうなった人にしか分からないでしょう。
──たとえこの先子どもに恵まれなかったとしても、今のような働き方を続けていたら、50代、60代になったときにこの後悔の念はもっと大きくなってしまうだろう。
そのとき、私は耐えられるのだろうか。
それを想像したときに受ける感情は、恐怖でした。
私は、その恐怖から逃れたかったんだと思います。
40歳になった年に、私は会社を辞めることにしました。
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3転職活動中
働かなければいけない、でも働く場所がない。

退職後にすぐ転職活動をはじめました。
そこで目の当たりにしたのが、「私の状況で転職をすることは、とても難しいことだった」という現実でした。
私のキャリアのメインは、「経理事務」です。
そしてその職種は、とても求人が少なかったのです。
理由は、近年は専門職を外部委託する企業が非常に増えていて、経理事務もその1つでした。
相当規模の大きい会社でないかぎり、ほとんどの企業は会計事務所に経理の仕事を委託していました。
正社員としての職を得るとしたら、私に残された手は「未経験者歓迎の一般事務」または「税理士資格お持ちの会計事務所職員」の2つでした。──どちらも、私の希望する働き方ではありませんでした。
(私の19年間の経歴は、ほとんど意味のないものだったんだ。)
そう思いました。
そして、むしろ40歳で長すぎる勤続年数は企業にとって雇いにくいということも知って、とてもつらい気持ちになりました。
そんな状況だったからか、または今まで過酷な環境で働き続けていたつけが来たのか、転職活動を始めて半年後に、私は原因不明の高熱にかかってしまいました。
高熱は1ヵ月間続きました。
その間もずっと、(働かなければいけない、でも働く場所がない、働ける体じゃない、でも働かないとお金がない…)という気持ちがぐるぐるぐるぐるぐる‥‥。 そんな、日々でした。
4転職後
新しい職場で、待ち受けていた状況は。

ようやく高熱が引いたとき、私はあることを閃きました。
それは、「派遣社員」という働き方です。
派遣社員でしたら、正社員と比べて選考のハードルはかなり低くなります。
さっそく私は派遣会社に登録して、その後コーディネーターから自宅から徒歩圏内にあるクリニックの職場を紹介してもらいました。
──つまり、医療事務として新たな職に就いたのです。
医療事務とは
医療事務は、病院やクリニックなどの医療機関において、受付対応や会計処理、診療報酬の請求などを担当する事務職です。
医師や看護師と連携し、医療機関の円滑な運営をサポートする重要な役割を果たします。
医療事務の主な仕事内容
仕事内容 | 説明 |
---|---|
受付業務 | 患者さんの来院時に受付を担当し、保険証の確認や診察の順番調整を行います。初診や再診の対応をし、問診票の記入などをサポートします。 |
会計業務 | 診療終了後に、患者さんの会計を行います。診療費の計算や、処方箋の発行、会計内容の説明を担当します。 |
レセプト作成 | 保険診療における診療報酬の請求業務を担当します。診療内容を基にレセプト(診療報酬明細書)を作成し、健康保険機関への請求を行います。 |
カルテ管理 | 診療に使用される患者さんのカルテや、電子カルテシステムの管理を行います。必要に応じてカルテを医療スタッフに提供します。 |
患者対応 | 電話や窓口での患者対応を行います。診療予約の受付、問い合わせ対応、診療に関するサポートを行い、患者さんの不安を解消する役割を担います。 |
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配属された職場は、私が最高年齢でした。
先輩が歳下ということは必ずあるだろうと予想していましたが、まさか自分がいちばん年上で、同年代の社員がいないまでとは想像もしていませんでした。
また、女性ばかりの職場でしたので、派閥や陰口、噂話などが盛りだくさんでした。
女性特有の上下関係をとても感じる職場で、はじめのうちはとても疲れました。
医療事務はまったく未経験の職種でしたので、覚えることも多く慌ただしい日々でした。
体よりも心が疲労困憊で、帰宅後はご飯だけ食べるのがやっとでした。
想像していた以上に、人間関係の空気読みが大変でした。
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5その後、どうなったか。
転職を振り返って、今思うこと。これから、目指したいこと。

今回の転職は成功だったか、失敗だったか。──難しいですね。
私のこれまでのキャリア自体は失敗だったかもしれませんが、今回の転職に限って言えば、成功ともいえるのではないかな、と思います。
未経験の医療事務で本当に訳もわからないまま入社しましたが、結果それが「ゼロからのスタート」と私を意識づけさせ、驕りやプライドなく入り込んでいけた気がします。
転職して1年が経ってようやく、「前職で19年弱勤めたことは全く無意味ではなかった」と思えるようになりました。
だって、40代からはじめて医療事務にチャレンジして、人間関係が大変で更には同年代が誰もいない職場で、なんとか馴染んでいけたんですから。
前職で学んだITの知識やコミュニケーション力は、新しい職場では臨機応変力に役立ちました。ときに、私がアドバンテージを取ってスタッフを率先することもありました。
そして何よりも、プライベートの時間を多く持てるようになったこと。
自分や家族を犠牲にしなくても働ける場所は、探せばあるんだ、叶えられるんだ、ということを知れました。
今回の転職は、私の自信につながりました。
自分が本当にそれを望めば、そして行動に踏み出す勇気があれば、大抵のことは実現できる──、そう思っています。
これからは今の環境を大事にしながら、仕事も大切に、そして家庭も大切に、心と体で両立させていきたいです。
仮に60歳まで働くとしたら、私の仕事人生はまだ18年残っています。
やれること、そしてやりたいことは、まだまだたくさんあるはずです。
まずは今の職場で「誰でも分かる簡単マニュアル」を作成すること。私のような未経験の人が入ってきたときのために、そして業務の効率化を目指したいです。
また、更なるスキルアップのための勉強や資格取得も考えています。
向上心を忘れず、これからの人生を歩んでいきたいです。
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