塗装会社の事務職。塗装業務も手伝わされたのをきっかけに「塗装工」に興味を持つようになって|私の転職体験談
転職前
- 職業
- 塗装会社
- 職種
- 事務職
- 従業員規模
- 130人
- 年収
- 300万円
転職後
- 職業
- 板金加工会社
- 職種
- 機械工
- 従業員規模
- 90人
- 年収
- 430万円
目次
JSさんの転職ストーリー
1これまでの私
夢を諦め、就職をして。
転職したのは、もう随分と昔のことになります。
当時私は、ある塗装会社の事務職をしていました。
高校生のとき、私は音楽にドはまりして。
友だちとバンドを組んで、一時は本気でプロを目指してもいたのですが、現実はそう甘くはありませんでした。
バンドのメンバーも徐々に将来を見据え、一人また一人と就職していき、私もその流れに乗って、その会社へ入ったのです。
当時は就職氷河期でしたから、働き口も少なく、私のように大きな目的もなく働く人間からすると「どこでもいいから入社しよう」ってどこか投げやりな感じでもあって。
そんな感じで入社したんですが、働き始めてからはそれなりに真面目に働いていたとは思います。
社長をはじめ従業員の皆さんも優しい方ばかりで、その点も続けてこれた理由だと思います。
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2転職のきっかけ
社長の代替わりで、社内の状況が一変。
私の人生のターニングポイントは、社会人7年目のタイミングでした。
仕事も順調にこなせるようになっており、「ベテラン事務員」と社内では呼ばれていました。
ある日、付き合っていた恋人に結婚を告げられたのです。
それ自体はとても喜ぶべきことでした。
社長に結婚を告げると、素直に祝福してくれました。
しかしその数か月後、社長が病で倒れてしまったのです。
その穴を埋めるため、社長のご子息が代理を務め始めてから、会社の温度はがらっと変わってしまいました。
かねてから「経営が危ない」という噂は他の社員から聞いていたのですが、息子の代からそれに拍車がかかったような感じで。
とにかく、人遣いが荒いんですね。
社員を家族のように扱ってくれていた社長とは、まるで正反対の扱われ方でした。
そのせいで、代が変わって数か月で、多くの従業員が辞めていきました。
- 私
-
(このままだと私も辞めるのは時間の問題だな)
と思いました。
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3転職活動中
もうやりたいことを諦めたくない。
当時は私も、新婚生活でバタバタしていたのもありましたし、次のあても無いまま辞めてしまうのはリスクがあるからと、働きながら転職活動を地道に重ねていきました。
ちなみにこの時には新社長の横暴により、私は事務の仕事のかたわら、現場に出て塗装工の方の仕事の手伝いをさせられたりもしていました…。
なかなか公に休みを取って転職活動をすることはできませんでしたので、もっぱら転職サイトやフリーペーパーを、空き時間に眺めていました。
しかし、正直に言って目を惹くような求人は何もありませんでした。
私は前職に一つだけ感謝しているというか、不幸中の幸いだったな、と思うことがあって。
それは、無理やり現場に出させられ、手伝わされていた塗装工の仕事に、結構やりがいを感じていたことでした。
- 私
-
(だけど、女性が転職するのはきっと難しいんだろうな…)
そんなふうに思って、応募から遠ざかっていました。
しかし、そんな思いを隠しながら他企業へ応募しても、当然ながらうまくはいかず。
応募しては落とされ、応募しては落とされの繰り返しでした。
ある時夫に、泣きながら「私はもう働けない…!」と言ったのを覚えています。
そのとき、夫はこう言ってくれました。
- 夫
-
「塗装工の仕事、チャレンジしてみなよ。やりたいこと、やればいいじゃん」
その言葉で、かつて音楽を諦めた頃の悔しい気持ちが、急によみがえってきたんです。
「もうあんな思いはしたくない!」と、もう一度気を奮い立てました。
──そのとき仕切り直しに応募した中小の鉄工会社から、1週間後に内定の通知が届きました。
4転職後
新しい職場で、待ち受けていた状況は。
予想していましたが、前職を退職する時は、それはもう大変でした。
社長のドラ息子に、思いつく限りの暴言を吐かれました。
しかし私の決意も固かったので、それに屈することなく
- 私
-
「辞めさせてくれないと言うのなら、これまでの社長の発言や仕打ちについても、しかるべき処置を取らせていただきますが、いいですね?」
と言って、黙らせてやりました笑。
退職金をもらえなかったことは今でも腹立たしいですけど、まぁ、辞められてよかったです。
新しい職場は板金加工をする会社でしたので、入社してからすぐ、「危険物取扱者乙種4類」の資格取得のために研修が始まりました。
「危険物取扱者乙種4類」とは
ガソリン・アルコール類・重油などの、引火性液体を取り扱うことができる資格
職場は当然のことながら男性がほとんどで、彼らからすれば私は「お嬢ちゃん」扱いでした。
しかし、かえってそれがやる気に火を付けました。
- 私
-
(絶対に一人前になってやる!)
と思えましたから。
危険物取扱者乙種4類の資格も無事に取得できました。
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5その後、どうなったか。
転職を振り返って、今思うこと。これから、目指したいこと。
やっぱり長い人生ですから、自分のやりたい仕事ができるのが幸せだと思います。
そして、その「やりたいこと」は、時に「嫌々やっていたこと」の中からも現れてくるものなんだと、経験を通して気づきました。
私のあとにももう2人、女性の塗装工が増えました。
私が一番の年上ではありますが、まるで友達同士のようにわいわい仕事を楽しんでいます。
ここまで通して念押しのようになってしまうかもしれませんが、
昔ほど「男の仕事」「女の仕事」という線引きは無くなっていると思います。
やりたいことに、なんでもチャレンジしていいんです。
私は趣味でビジネス書を読んだりもするんですが、ホリエモンこと堀江貴文氏も言っています。
「ITやロボティクスが急速に発展する現代では、『好きなこと』が仕事になる」と。
そのための「行動」は、やっぱり惜しむべきではないと思います。
これから目指したいことは、後輩たちのお手本になる作業員を目指すことです。
転職をして今の仕事に就いてから、いろいろなことに目を向けられるようになりました。
たとえば昨年、北海道で大きな地震があり、「ブラックアウト」と呼ばれる長期間の停電が起こったりもして、
私の勤める工場も、稼働ができない時期があったりしました。
その時改めて、工場の防災面にも気を配らなければな、と思ったのです。
叶えたいことのためには行動あるのみ。
それを私は転職から学んだので、これからもトライアンドエラーを繰り返していこうと思います。
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