娘から「家にいてほしい」と言われて。教師を退職後、療育施設職員に|転職体験談
ちょっと失敗
転職前
- 職業
- 教師
- 職種
- 教育
- 従業員規模
- 50人
- 年収
- 700万円
転職後
- 職業
- 療育施設職員
- 職種
- 福祉
- 従業員規模
- 100人
- 年収
- 500万円
目次
rinoさんの転職ストーリー
1これまでの私
かねてからの夢だった、教師としての生活。
私は3年前に転職しました。
その頃私は、特別支援学校の教諭をしていました。
教師の仕事は昔からの夢でもあり、なりたかった職業に就けたことにとても満足していました。
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転職のきっかけは私の結婚と出産になります。娘と息子に恵まれました。
子どもが生まれるとしなければいけないことも多く、仕事にすべての情熱を傾けることが難しくなってきたのです。
「教師として」働く自分から、「子どものために」働く自分に変わっていったと感じたのは、それからしばらくのことでした。
- 私
-
「この子の欲しいものをたくさん買ってあげたい。いろんな場所に連れて行ってあげたい」
いつしかそれが、私が仕事をする上でのモチベーションになっていました。
2転職のきっかけ
「自分の子どもたち」との時間を失っていた私。
そんな娘も中学生になり、受験を控える時期になりました。
その頃、私はまだ教師で、徐々に重要なポジションも担うようになっていました。
帰りは夜遅く、あまり娘のために時間を割いてあげられていませんでした。
- 娘
-
「受験もあるし、もっと家にいてほしい」
娘にそう言われたときは悩みました。
このままでは娘のサポートを充分にしてあげられない。では学校を辞めるべきかどうか。
- 私
-
(…これも、いいきっかけかもしれない)
悩んだ末に出した結論です。
子どもには寂しい思いをさせてきましたし、何より子どもとの時間を一番大切にしたかったのです。
娘の人生の一つの節目、その時をしっかりサポートしたいと思いました。
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3転職活動中
私の子ども、そして世の中の子どもたち。どちらにも、接していきたい。
仕事を辞めてからは、なるべく子どもたちと向き合あって過ごそうと決めました。
毎日ご飯を作って、学校から帰ってきたら「おかえり」と言う。
そんな当たり前のやりとりを、私はこれまでスルーしてきてしまったのだな…としみじみ思いました。
ですが、「(世の中の)子どもたちの為に、働きたい」という気持ちは依然ありました。
娘の受験が無事に終わったと同時に、私は復職を目指して転職活動を始めました。
それでもすぐに息子の受験も翌年に控えている状況でしたので、条件としては「残業が無い、定時で帰れる」ことでした。
主にハローワークを利用していました。
前職の経験を買われ、割とすぐに転職先が決まった気がします。
新しい職場は、療育施設の職員。
年収は少し下がってしまいますが、転職活動が難航せずに済んでホッとしました。
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4転職後
新しい職場で、待ち受けていた状況は。
新しい職場は、発達障害を抱える子どもたちの療育施設です。
自宅からもそう遠くなく、比較的早く帰れています。
今は「教員」ではなく「指導員」という肩書きになります。
すると施設自体の経営にも目を向けなければなりませんので、以前のように「子どもたち」のことだけを考えて仕事をすることはできません。
私は前職の経験もありましたが、中には「発達障害」というものへの知識が乏しい職員もいます。
それゆえに起こってしまうトラブルなどもあり、果たしてここでうまくやっていけるのかと不安になることもあります。
特にトップに立つ職員ほど、知識を持ち合わせていないのです。
上司に向かって気を配りながら注意をするのは、なかなか苦労が絶えません。
5その後、どうなったか。
転職を振り返って、今思うこと。これから、目指したいこと。
教員時代はとにかく毎日が忙しいと思っていましたが、民間施設はまた違った大変さがあります。
しかし給与体系や勤務時間はしっかりと管理されており、そこは満足しています。
さらに民間施設である以上「売り上げ」の面からも目を背けられないことも、新しく学びました。
子どものためになることでも、これ以上のコストはかけられない。そんな場面も多々あるのです。
公教育の大切さを実感しました。
ただ、教員の頃よりも、一人ひとりの子どもとしっかり向き合えていると感じます。
学校ではなく施設なので、生活の深い部分にまで関わっていけるからでしょうか。
トータルで考えれば、転職してよかったと思っています。
◇ ◇ ◇
将来的には、これまでの経験を活かし、自分の力で児童デイサービスを立ち上げたいと考えています。
子どもは成長とともに、新たな問題が生まれ、立ち向かっていくことになります。
「発達障害」と一括りにされてしまうこともありますが、中には知的な障害のない、学校に通うことに悩んでいるような子どもたちもいます。
たとえばそういう子どもたちに向けた学習の場を作ることはできないかと考えています。
そして、発達障害を抱える子どもたちの中には、高校を卒業後、行き場を失ってしまう子もいます。
そういう子どもたちにとっての居場所にもなると良いです。
私の子どもはそれぞれダンスや音楽が得意なので、彼らの協力も得ながら、学び以外の交流も深めていけるんじゃないかと、日々夢見ています。
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