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人に認めてもらうことが生きがいの私が秘書の仕事で「無能レッテル」を貼られて。|転職体験談

転職前

BEFORE
職業
インフラ関連施工・管理会社
職種
秘書 兼 総務人事
従業員規模
400~500名
年収
400万円

転職後

AFTER
職業
建築会社
職種
インテリアコーディネイター
従業員規模
20~30人
年収
300万円

目次

マリーアントワネットさんの転職ストーリー

1これまでの私

「人に認めてもらえること」自体が、私の生きがい。

「人に認めてもらえること」自体が、私の生きがい。

26歳の頃、18歳から長年働いてた会社の取引先の社長から一緒に仕事がしたいと声をかけられたことが、転職のきっかけでした。

勤めていた会社にこだわりは無かったし、頑張っても認めてもらえないことに、ちょうどモチベーションが下がっていた時期でした。
声をかけてもらえたことが嬉しくて、せっかく働くなら必要とされている環境で働きたいと思い転職を決意しました。

私は、自分に自信がなくていつも人の言いなりになることが多く、引き抜きの話もしっかり考えずに「はい」と返事をしてしまうような人間でした。
──その背景には、「誰かから認められたい」という意識があったのだろうと思っています。

自信がないから、「人に認めてもらえること」自体が私の生きがいでした。

反対に、私は常に自身を否定されることを恐れていました。

いつも怒られやしないか、嫌われやしないかと人の顔を伺うことばかり行っていました。

2転職のきっかけ

周囲から「無能レッテル」を貼られて。

周囲から「無能レッテル」を貼られて。

引き抜かれて配属された部署は「人事総務」でした。

人事総務とは

人事総務は、企業内での人材管理や労務管理、社内環境の整備などを担当する職務です。
社員の採用から退職までの一連の業務をサポートし、企業全体が円滑に運営できるように支援する役割を担います。また、社内外の調整業務や各種手続きの対応も行います。

人事総務の主な仕事内容

仕事内容 説明
採用活動 新入社員や中途採用の募集活動を行い、面接や選考のスケジュール調整、応募者との連絡対応を担当します。
労務管理 社員の勤務時間や休暇の管理、給与計算、社会保険の手続きなど、社員の労務に関する業務を行います。
社内規定の整備 社内の就業規則や各種規定の見直しや更新を行います。法改正や企業方針に合わせて、社員が安心して働ける環境づくりをサポートします。
福利厚生の管理 社員の福利厚生制度の運用や改善を担当し、健康保険や退職金制度、社内イベントなどを通じて社員のモチベーション向上に寄与します。
庶務業務 社内の備品管理や郵便物対応、会議室の予約調整など、日常的な事務サポートを行います。

その部署は元々は広報がメインの部隊だったということもあり、フタを開けてみると未経験と言っても過言では無いくらい、私は業務内容が理解できませんでした。

そこに加えて、社長が同室であったこともあり、気づいた頃には社長のスケジュール管理なども行うようになっていました。

最初のうちは、社長はじめ周囲の方々から感謝されることも多かったです。
仕事内容は難しかったですが、その後のご褒美(認めてもらえること)があったので、私は頑張れました。

でも、その要求が段々と更に難しいものになってきたのです。

例えば、引っ越しが決まったときには社長から、

社長

「移転先を見つけることから引っ越しして稼働できるようになるまでのスケジューリングを3週間以内に行ってほしい。
予算は少ないので、建築業者にレイアウトの依頼は頼まず、社員だけで行うこと」

と言われたり。

もちろん私はオフィスの移転の経験もレイアウト作成の経験もありませんでした。
先輩方に相談しても、相手にされなかったりして途方にくれました。

思えば、その頃から同じ部署のメンバーと社長から「無能レッテル」を貼られてしまったような気がします。

冷たい視線と、難しくなる業務内容、更には「残業する人は仕事を頼れる人」と思われてるような環境から逃げ出したくなって。

そして私は、転職を決意しました。

3転職活動中

退職をして芽生えた、「手に職を付けたい」という想い。

退職をして芽生えた、「手に職を付けたい」という想い。

当時私は若く、次の仕事先を見つけずに会社を辞めてしまったので、とても苦労したことを覚えています。

実家暮らしなので生活には困りませんが、日に日に怠けていき就職活動をすることが苦しく感じるようになりました。

毎日何社かピックアップして、連絡を取る以外は昼寝をしたりお家の中でダラダラ過ごしてるうちに働く事に対しての意欲が無くなっていったような気がします。

──私は、「自分をコントロールすること」が苦手だったのです。

次に辛かったことは、中々仕事が見つからなかったことでした。

退職をして私が考えていたことは、

「手に職を付けたい」

ということでした。

今思うとなんとも無謀な取り組みでしたが、「最終的な目標は『設計士』にしよう」と、建築関係の職場で未経験でも募集を行ってる設計の仕事をピックアップして求人を探していました。
そんな探し方でしたので、転職がなかなか決まらなかったのも当然でしょう。

設計士とは

設計士は、建物やインテリアのデザイン・設計を行う専門職で、クライアントの要望に基づいて建築計画を立て、図面を作成し、プロジェクト全体を管理します。
建物の美しさや機能性、耐久性に加え、法令や規制に基づいた設計を行い、施工段階までのすべての工程を指導する役割を担っています。

設計士の主な仕事内容

仕事内容 説明
建築計画の立案 クライアントの要望をヒアリングし、建物の設計プランを立てます。建築物の用途や予算、法令に基づいた適切なプランニングを行います。
図面作成 設計ソフトを使って、建物の設計図や詳細図を作成します。図面には、構造や材料、寸法などの詳細が反映され、施工の基盤となります。
クライアントとの打ち合わせ 設計プランについてクライアントと打ち合わせを行い、要望に応じて修正や調整を行います。また、プロジェクトの進行状況も報告します。
現場管理 設計が正確に施工されているかを確認するため、現場を定期的に訪問し、進捗管理や施工指示を行います。
法令確認と申請手続き 設計した建物が建築基準法や関連法規に適合しているか確認し、必要な許可や申請を行います。

中途半端な年齢で、更には未経験での募集はまさに「茨の道」でした。

辛くても在職中に転職活動をすべきだったと、そうしなかったことに後悔をしました。

4転職後

転職後の新しい環境で、待ち受けていた状況は。

設計士の仕事

数か月後、私は無事に未経験でも受け入れてくれる仕事先を見つけられました。

ですが、その後はもっと苦労しました。
これまで使ったことのないCADやイラストレーター、フォトショップなどをいち早く覚えなくてはいけませんでしたから。
毎日頭を使いすぎて帰る頃には頭痛がしていました。

業務内容はオフィスのレイアウト制作がメインでした。
ですが、もちろん「CADを使って図面が描ければ良い」ということはなくて。

社員は、元々大学から勉強して来てる人や、業界のベテランの方が多く、その中で自分も劣らずに着いて行くには努力が必要だとひしひしと感じました。

家に帰ってからも建築関係で必要な法律を覚えたり、知識を増やす為にインテリアコーディネーターの資格を取得してみたりと寝る間も惜しんで勉強する日が続きました。

仕事内容に興味があったからこそ頑張れたけど、正直毎日眠いし辛いしで転職で未経験の職種を選んだ事に少しだけ後悔をした日もありました。

5その後、どうなったか。

転職を振り返って、思うこと。そしてこれから目指したいこと。

転職を振り返って、思うこと。そしてこれから目指したいこと。

転職してから2年が経ちました。

未経験で入社した私でしたが、少なくとも今は、「インテリアコーディネーターとして仕事をしてる」と言えるくらいまでになりました。

インテリアコーディネーターとは

インテリアコーディネーターは、住宅や商業施設の内装デザインをトータルでコーディネートする専門職です。
家具や照明、カーテンなどのインテリアアイテムの選定から、空間全体のデザインまでを手がけ、機能的かつ美しい空間を提案します。

インテリアコーディネーターの主な仕事内容

仕事内容 説明
クライアントとの打ち合わせ クライアントの要望や予算、ライフスタイルをヒアリングし、最適なインテリアデザインを提案します。空間全体の雰囲気や機能性を考慮したコーディネートを行います。
インテリア商品の選定 家具や照明、カーテン、床材など、空間に必要なインテリアアイテムを選定し、デザインや素材、カラーなどを提案します。
空間デザインの作成 インテリア全体の配置やレイアウトを考え、図面やパース(完成予想図)を作成してクライアントに提示します。
工事や設置の管理 選定したインテリアアイテムの設置や工事が計画通りに進んでいるかを管理します。必要に応じて、現場での調整や職人との打ち合わせを行います。
アフターサポート 完成後のインテリアに対して、メンテナンスやアフターサポートを提供します。クライアントが長期的に快適な空間を維持できるよう、定期的なフォローを行います。

まだまだ勉強をしていく必要はあるけど、今は転職して良かったと思っています。

仕事は自分のペースで行うことができるし、お客様には喜ばれることも多く、やりがいも感じられます。

そして何より自分自身に自信が持てるようになり、人の顔色を伺う生活は無くなりました。

今は、仕事が楽しくて仕方ありません。

経験や知識不足で苦労する事は今もありますが、それを乗り越えようと頑張れるモチベーションが転職してから今でも持ち合わせているので、転職して良かったと思っています。

反対に早くこの業種に転職しておけば、今頃もっと活躍できてただろうなぁと思うくらいです。

◇ ◇ ◇

将来は、独立したいと野望を抱いています。

私の行なっている仕事内容は1人で行う事も可能だからです。

そのためにはもっと自分自身に付加価値を付けることも求められます。
ですので、もっともっと勉強をして、できる限りの経験を今の会社で行なって行きたいと思っています。

「人に喜ばれる」仕事で、かつ「トレンドの最先端を感じられる」仕事だからこそ、色々な建築物を見てこれからも自分の感性を磨いて、もっともっとお客様に喜んで頂ける──、そんな人生にしていきたいです。

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