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プロダクトマネジャーに未経験から目指すには?やりがい・魅力と必要なスキルとは

[最終更新日]2024/08/16

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プロダクトマネジャーに未経験から目指すには?やりがい・魅力と求められるスキルとは

「最近、プロダクトマネジャーという業種の求人を多く見かけるけど、どういう仕事のこと?」

「プロダクトマネジャーとプロジェクトマネジャーってどう違うの?」

「どういう人がプロダクトマネジャーになれるの?」

社会的なIT化の促進に伴い、企業でのプロダクトマネジャーの需要が高まりつつある昨今ですが、実際にプロダクトマネジャーの役割や働き方については、「今一つイメージが付いていない」という方も多いことでしょう。

目次

プロダクトマネジャーの概要

プロダクトマネジャーは企業のやりたいことを叶えてあげる役割の人

「今の業務を、新しい技術を使ってもっと効率化したいんだけど、どうすれば実現できるか考えてもらえる?」

「新規企画を実現するにあたって、技術的な見解からプランニング・設計を立ててほしい」

「うちの会社でもAIを取り入れていきたいんだけど、どんなことが考えられるかな」

プロダクトマネジャーは、上記のような相談を受けて、適切な回答やソリューションを導き出し、そして実現に向けてアクションを取っていくことが主な役割です。

少し概念的な表現で説明するとしたら、「企業の【やりたいこと】を叶えてあげる役割の人」といった風に言い換えることもできるでしょう。

業界によってプロダクトマネジャーの仕事内容は変わりますが、多くの業界・企業でビッグデータやIoT、AIなどといったIT改革への推進の需要が高まっている中でいうと、プロダクトマネジャーもまたITに関して専門的な知識・スキルが求められることが多い傾向にあります。

プロダクトマネジャーの仕事内容

プロダクトマネジャーの仕事内容 1.調査と計画 2.要件定義と仕様作成 3.実装とテスト 4.リリース 5.運用
  • 1.調査と計画
  • 2.要件定義と仕様作成
  • 3.実装とテスト
  • 4.リリース
  • 5.運用

1.調査と計画

プロダクトのマイルストーン・ロードマップの作成、提案を進めます。
顧客のニーズ、競合の動向、ビジネスのニーズの調査を行いつつ、組織・チームのノウハウ・専門性に基づいてシナリオを作成していきます。

2.要件定義と仕様作成

「要件事項」、「ゴールは何か」、「どのようなフレームワークを使っていくか」、「どのようなケースで使われるか」をはじめ、その他セキュリティや制限含め、機能のあるべき状態を含め詳細な仕様をすべて書き表していきます。

3.実装とテスト

実装(開発)を行います。この期間の最も重要な仕事は、実際に手を動かしていくエンジニア達が効率良く働けるようにディレクションしていくことです。

そして、フェーズごとのテスト(動作テスト、負荷テスト、ユーザビリティ(使いやすさ)のテスト等)を行っていき、改善を重ねていきます。

4.リリース

テストをすべてクリアした後、リリースに向けて行動します。ここでポイントとなるのは社内(または社外)の意思決定者やステークホルダーからの最終的な承認を得ること、そして実際に機能を活用するチームとの調整です。

併せて、運用後に考えられるすべての問題点に備えておくことも重要です。

5.運用

運用後は、チームの活用状況をモニタリングし、課題や問題、改善ポイントを確認していきます。運用チームとの定期的かつ適切なコミュニケーションが求められるフェーズです。

さて、こういったプロダクトマネジャーの仕事では、どのようなやりがいや魅力があるのでしょうか。

●「自由に仕事を進められる」「任せてもらえる」:自由に進められる一方、説明責任も求められる ●「新しい技術・ソリューションを知れる」:新しい分野の調査を通して、知的好奇心を適えられる ●「感謝してもらえることが多い」「達成感が大きい」:「こうしたい」という想いを適えた時の達成感が大きい

「自由に仕事を進められる」「任せてもらえる」

プロマネ
Aさん

「プロダクトマネジャーの魅力は、やっぱり『自由』に出来ることです。与えられた要望に対して、どう応えるか、何を活用していって、どんな進め方をしていくのかが全部自分で決められる。他の仕事だったら、『上司の許可をひとつひとつ得ないと…』という感じで、あまりのびのびと出来ないことが多いように思いますね。

その分、『説明責任』であったり、相手に納得してもらえるようなコミュニケーションスキルは求められますが、やりがいはとてもあります。『こういう風にしていきたい』っていう気持ちや好奇心を強く持てる人は向いてると思います」

プロダクトマネジャーを実際にやられている方々応える「やりがい」や「魅力」で多く上がってきたのが、「自由に仕事を進められること」と「任せてもらえること」でした。

「まだ無いもの」を創り上げる仕事ですので、すでにある仕組みや機能に沿って行動する仕事よりも自由さや任せられている感覚というのは強く持てるのでしょう。

「新しい技術・ソリューションを知れる」「好奇心を叶えてくれる」

プロマネ
Bさん

「この前、上司から『当社でもAIを活用したい。…例えば、IBMのワトソンとか。どうだろう?』という相談を受けて。まずは最新情報をと、海外のサイトを読み漁ったり、フォーラムなどの技術紹介されているイベントに参加したりと。
──大変でしたが、とても面白かったですね。現代テクノロジーの最先端を知れる機会を持てるというのも、プロダクトマネジャーの大きな魅力だと思います

プロダクトマネジャーは新しい技術を取り入れる役割の人でもあるので、その分調査することも沢山あります。それら新しい分野への調査は大変ながらも、知的好奇心を適えられる格好の機会なのでしょう。

そういった未知の領域へのリサーチを、ワクワク感を持って接していけるかというところも、プロダクトマネジャーの適性の一つのポイントと言えそうですね。

「感謝してもらえることが多い」「実現できた時の達成感が大きい」

プロマネ
Cさん

「『プロダクトマネジャーとしてどう働きかけるか』にもよるのかもしれませんが、感謝されることは多いです。『こういうの、やりたいと思ってたんだ』と言ってくれたり、『きっと出来ないと思ってたんだけど、出来るんだ!』というコメントを貰ったり。
そういう人の反応を見てると、頑張ってよかったな、やっていてよかったなと思いますね」

組織やそこに属する人の「こうしたい」「こんなことを実現したい」といった想いを適えていく仕事だからこその、人から感謝されることの多いことがプロダクトマネジャーの大きなやりがい・魅力といえるでしょう。

そして、「実現した時の達成感もまた大きい」というコメントが多いのも印象的です。

●プロダクトマネジャー:ひとつのプロダクト(製品・サービス)の開発・運用及び計画において総合的な責任を持つ職務 ●プロジェクトマネジャー:ひとつのプロジェクト(計画・プラン)の企画と実行において総合的な責任を持つ職務

さて、プロダクトマネジャーと似た名称で、「プロジェクトマネジャー」という役割があります。
両方とも「PM」と略されるため、混同されることも多いようです。ざっと両者の概要を説明しておきましょう。

プロダクトマネジャーとプロジェクトマネジャーの違い

職務 プロダクトマネジャー プロジェクトマネジャー
説明 ひとつのプロダクト(製品・サービス)の開発・運用及び計画において総合的な責任を持つ職務です。 ひとつのプロジェクト(計画・プラン)の企画と実行において総合的な責任を持つ職務です。
役割のイメージ 「何を作るか」「なぜ作るのか」を考え、責任を持つ。 「いつまでに作るか」「どうやって作るか」を考え、責任を持つ。

プロダクトマネジャーが「プロダクト(製品・サービス)」を考え責任を持つのに対して、プロジェクトマネジャーは「プロジェクト(計画・プラン)」を考え責任を持つ点が大きく異なる、ということですね。

プロダクトマネジャーのほうがやや「包括的」な意味合いを感じますが、実際「まだ何も決められていないゼロの状態」からの企画開発という観点では、プロダクトマネジャーのほうが適役と言えるでしょう。

もちろん、プロジェクトマネジャーの役割も事業を進めていく上でなくてはならない存在です。どちらがより自身の働き方として適していそうか、比較しておくと良いかもしれませんね。

●エンジニアリングスキル:何らかの開発経験とテスト技法に精通していること ●ディレクションスキル:チームやベンダーとコミュニケーションを取り推進していくこと ●コミュニケーション力と調整力:社内メンバーの納得・安心感を高めていくこと

さて、続いては「プロダクトマネジャーは未経験でもなれるか?」という問いについて見ていきたいと思います。

──結論からいうと、「未経験でもなることは可能」です。

ですが、だからと言ってもちろん「誰でもなれる」ものではありません。具体的にプロダクトマネジャーに必要なスキルについて見ていきましょう。

エンジニアリングスキルは、何らかの開発経験があること、そして「テスト技法」に精通してればOK

エンジニアリングスキルについては、実務において何か一つの開発経験(設計も含む)が相応にあればプロダクトマネジャーは目指せるでしょう。特に、複数のプログラム言語を熟知していないといけない──というものではありません。

ただし、開発において一連の流れを把握していないと、たとえば進行の中盤から後半で重要な位置づけを持つ「テスト技法」についてリソースやスケジュールの正確な判断が出来なかったりと、プロダクトマネジャーとして十分な活躍ができなくなることもあります。

つまり、プロダクトマネジャーも開発全体の流れを確認していく俯瞰した視点が求められますので、これまで「上流部分しかやってこなかった」「ベンダーに依頼してたけど、具体的にどうやっていたか知らない」という方は注意が必要です。

チームやベンダーと適切にコミュニケーションを取り推進させていくディレクションスキル

決裁先の上長や役員、そして開発チームや、委託先のベンダー会社、──プロダクトマネジャーはとにかく多くの人たちとコミュニケーションを取ります。

そして、それぞれの人にプロダクトの内容や進捗、実用について理解してもらい納得してもらう為のコミュニケーションスキル、そして役割を依頼して進行してもらう為のディレクションスキルが求められます。

「自分一人でやったほうが早い」という発想では必ず行き詰ってしまう──それがプロダクトマネジャーのポジションです。

社内メンバーの納得・安心感を高めていく為のコミュニケーション力と、調整力

プロマネ
Aさん

「プロダクトマネジャーのコミュニケーションのポイントは、“yes,──but”ですね。まず、どんなことを言われても相手を否定しないこと。
例えば、『当社でもIBMのワトソンを取り入れたい』と言われて、(そんな予算ある訳ないでしょ)と思っても、きちんと調べたうえで『できますよ。良いかもしれませんね。ですが、初期コストで5億円、年間の運用で2.5億円発生します』と答えます。すると、先方は『そうか、…そんなにかかるのか』となります。
これを、『そんなの無理です!初期コストで5億円もかかるんですよ!?』って言ってしまったら、相手はあまり良い気はしませんよね。

相手を悪い気にさせない──これは、プロダクトマネジャーで社内折衝をやっていく上でとても重要なポイントです」

プロダクトマネジャーともなると、様々な無理難題を吹っ掛けられることも多くなってきます。

ですが、それらをすべて無下に断っていては、いたずらに相手との信頼関係を低減させ、仕事も回ってこなくなってきてしまうこともあるでしょう。

大切なことは、相手を納得させて、そして安心させてあげることです。
結構難しいかもしれません。でも、やれることを探していきましょう!」であったり、「可能です。──でも、こういった条件があります」といった風に、こちら側からも「なんとかしていきたい」という意思を積極的に見せていくことも、プロダクトマネジャーに求められるスタンスの一つと言えるでしょう。

続いては、プロダクトマネジャーになる為に、準備しておくことについてまとめてみましょう。

進もうとする業界への知識を深めておくこと

進もうとする業界の知識を深めておくことでプロダクトマネジャーとしての価値を発揮できる。

ひとえにプロダクトマネジャーといっても、その業界は多岐にわたります。

IT業界から各種メディア業界、金融・保険業界、製造や不動産など、その範囲は非常に広がり、かつそれぞれの業界で求められるプロダクトマネジャーの役割も異なってきます。

例えば、とある保険会社のプロダクトマネジャーに転職された方は、内定と同時にファイナンシャルプランナー(FP)の資格を取りました。なぜかというと、その会社でプロダクトマネジャーとして活動する際に、相手は皆FPの資格有者だからです。専門的な用語も共通言語として扱われる職場である以上、必然の取り組みであったとも言えるでしょう。

きちんと進もうとする業界の知識を深めておかないと、そのフィールドでプロダクトマネジャーとして価値発揮をしていくことは難しいでしょう。

ベンダー(下流工程)の仕事の進め方を知っておくこと

プロダクトマネジャーは、プロダクトの上流から下流まですべて把握できることが求められる。

大手企業でしか働いたことが無く、「企画や発案書をまとめた後は、すべてベンダーに任せていた」という方も注意が必要です。

プロダクトマネジャーは、「プロダクト(製品・サービス)」の開発・運用に対して責任を持つポジションです。つまり、プロダクトの上流から下流まですべて把握できることが求められてくる、ということですね。

上流工程だけでなく、ベンダーに依頼する際も下流工程の仕事の進め方は知っておいた方が良いでしょう。逆に、この部分の実務経験のある方は、一つのアドバンテージとなるでしょう。

「常に向上していきたい」と思える分野でチャレンジを

「常に向上していきたい」と思える分野を見極めるために、自己分析と様々な業界を知ることが大切。

プロダクトマネジャーは「好奇心」が大切、という話をしましたが、反面その好奇心が低減する状態──つまり、「飽き」が来てしまったら、その活力もまた下降してしまうでしょう。

一時の「面白そう」だけで業界や職場を選ぶのではなく、「この先数十年働くことになるかもしれない」という前提で、その上で常に関心を高められて、自身と組織を向上していきたいと思える分野でチャレンジをしていくことを意識すると良いでしょう。

そのためには、しっかりとした自己分析と、そして様々な業界を知ることが大切です。自分自身が何に興味・関心を持っていて、そしてその興味・関心を適えていける分野がどこになるのかを見極めて、働き先を検討していくことが望ましいです。

プロダクトマネジャーのポジションを有する(または欲している)企業は、どちらかというと数十名規模の中小企業よりも、大手企業の方が多い傾向にあります。

ですので、プロダクトマネジャーとしての転職を勧めていく際には、そういった企業の求人に強い転職エージェントを利用したほうが断然効果的です。以下に、特におすすめの転職エージェントを紹介しましたので、ぜひご参考ください。

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7)まとめ プロダクトマネジャーは今後も需要が高まる傾向に。興味ある方は早めのチェックを!

近年、プロダクトマネジャーの求人情報は増加傾向にあります。
察するに、どの企業においても「これまでのやり方ではなく、新しい仕組み・取り組み」を求める傾向が強まってきているのでしょう。

そしてそれは、今後もプロダクトマネジャーを担う人、プロダクトマネジャーの経験を有する人の需要が高まっていくことにも繋がります。

新しい働き方として「プロダクトマネジャー」に興味・関心を持たれた方は、今回の記事がお役に立てることを、心より願っています。

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