「介護職の仕事のここが大変…」5選と転職時の心構え・対策まとめ
[最終更新日]2024/08/01
「介護職の仕事って大変そう…」
「具体的にどんなところが大変なのかな…」
本記事では、そんな疑問に応えていきます。
介護職は「利用者の人生を豊かにできる仕事」であると同時に、「仕事で大変なこと」がいくつかあるのも事実です。
目次
介護職の仕事で大変な事・第5位 「腰痛」
介護職で大変な事、第5位は腰痛です。
介護職の仕事では、「入浴介助」「移動・移乗介助」「排泄介助」などを始め、レクリエーションや利用者とのコミュニケーション、皿洗いなどの家事全般において「腰をかがめる動作」が多くなります。
なぜなら、自分よりも身長の低い高齢者の方が多いからです。目線を合わせる場合や、身体を支えようとする場合、すべての動作において低い位置を保つことになります。
実際、私が1年以上働いていたデイサービスでは、40~50歳前後のパートさんは8割以上が腰痛に悩まされていました。若くして整骨院に通う職員さんも多かったです。
また、今や介護資格研修でも「腰痛への対策」がテキストに掲載されるほど、腰痛は慢性的な問題となっています。そのため、ぜひこの機会にしっかりと対策を押さえましょう。
「腰痛」の対策と心構え
腰痛には、主に以下の4つの要因があるとされています。
- ➀動作要因:腰部に加わる過度な負荷や負担のこと。
- ➁環境要因:作業空間や設備の配置によって発生してしまうこと。
- ➂個人的要因:年齢、性別、体格、筋力、腰椎椎間板ヘルニアや骨粗しょう症など。
- ➃心理的・社会的要因:職場での過度な精神的緊張、ストレスなど。
これらを考慮してできる対策として、以下の2点が挙げられます。
- ➀環境を変える
- ➁そもそも腰に負担をかけない
➀環境を変える
福祉用具を活用して職場状況を改善し、腰への負担を軽減しましょう。
- 移乗用のリフト
- トランスファーボード(お尻で滑るように移動できる板)
- 介護入浴機器
介護保険から適用可能なものを含め、現在は様々な福祉用具が存在しています。こういった用具を正しく利用することで、腰への負担を軽減できるのです。
ただ、多くの施設では福祉用具が導入されていないケースもあります。
その場合は、自身の腰への負担を施設長などリーダーに意思表示しましょう。仕事へ支障がきたしていると判断した場合、導入を検討してくれることもあるでしょう。
➁そもそも腰に負担をかけない
最もオススメな対策が、動作の改善です。腰に負担をかけないような姿勢を保持することで、腰痛対策となります。
具体的には、「腰を曲げず、腰を落とす」というイメージで体を動かすのがオススメです。
腰痛は本来の真っすぐな姿勢から、背骨がずれてしまうことで生じます。そのため、常に上半身は真っすぐな姿勢をキープできるよう、普段から「腰を落として介助する」ということを意識してみてください。
これだけで腰への集中的な負担がかからなくなるため、腰痛になりにくくなります。慣れないうちは違和感を感じやすい姿勢ですので、事前に練習しておくとよいでょう。
介護職の仕事で大変な事・第4位 「新人の教育」
介護職の仕事で大変な事、第4位は新人の教育です。
介護職は人手不足と離職率の高さから、新人への教育機会が非常に多くなります。その上、日々の忙しい仕事と教育を同時並行にこなすことは難しく、悩むベテラン職員は多いです。
実際、私も初めてデイサービスに勤務した日は、「利用者さん10人にレクリエーションを企画・運営して」と言われました。しかも、マニュアルや具体的な指示は一切なかったため、「いくらなんでも教育が疎か過ぎる」と感じたものです。
教育に関しては、これから転職予定の人には関係ないように聞こえるかもしれません。
しかし、場合によってはたった1ヵ月勤務しただけで、「もう仕事内容わかるでしょ?来週新しい子が入るから、仕事教えてあげてね」と指示されることもあります。私も、入社2ヵ月後に仕事を教えるという経験をしました。
そのため、「忙しい仕事の中で、どう新人を教育するのか」というのは、介護業界では大事な問題の1つなのです。
「新人の教育」の対策と心構え
もし新人教育を頼まれた場合、「教える順番」を決めておくとスムーズです。
例えばよく失敗する教え方として、「1日目から全ての業務内容を教えてしまう」というパターンがあります。
これはどんなに優秀な職員でも絶対に覚えきれないため、
- 1日目は「利用者の名前を覚える」
- 2日目は「仕事の大まかな流れを覚える」
- 3日目は「移動介助と皿拭きをお願いする」
…といったように、少しずつ教育を進めるよう意識しましょう。
お互いに余裕を持ったスケジュールであれば、私たちは普段の仕事に支障を出すこともなく、新人は仕事内容を確実に覚えられます。
また、これは現場を体感したからわかるのですが、思ったより少ない仕事量にしておくと、多くの場合「仕事が少ない」という申し訳なさから、自分で職場を観察して出来ることを探してくれます。
ゆとりのある教育は自主性を発揮できるため、事前に教える順番を決め、焦らず教育を進めるよう心がけてみてください。
介護職の仕事で大変な事・第3位 「慢性的な忙しさ」
介護職の仕事で大変な事・第3位は「慢性的な忙しさ」です。
介護職は超高齢化社会の影響で人手不足となっており、1人に対する仕事量が多い…という問題があります。また、主婦をしながらパートとして働いている職員さんも多いため、急な欠勤が入りやすい…というのも特徴です。
実際、僕がグループホームで3ヵ月ほど働いていたときは、「1人で同時に4~5名ほどの利用者を見る」という経験をしました。これは誰が見ても無理のある仕事量ですよね。
日本では、こういった忙しい状態が増えていくという大きな社会課題があります。その事実を押さえておくことが、介護業界への就職・転職では重要なのです。
「慢性的な忙しさ」の対策と心構え
そもそも、忙しくない事業所に就職・転職するというのが大切です。
一見忙しくない職場を探すのは難しそうに感じるかもしれません。しかしHPや面接で、「職員数」「利用者数」「1日の主な仕事内容」「シフト」を聞けば、忙しさをほぼ把握できます。
あくまで前提として、就職・転職活動の時点で、事業所がどれくらい忙しいか図ることが重要なのです。
介護職の仕事で大変なこと・第2位 「利用者とのコミュニケーション」
介護職の仕事で大変なこと・第2位は「利用者とのコミュニケーション」です。
利用者は、(施設やサービスによりますが)その多くが「認知症」です。そのため、認知症ならではの難しいコミュニケーションが求められ、その難易度に大変さを感じてしまう職員は多いです。
実際、私がグループホームで働き出して間もないころ、ある80歳の女性利用者が「今日は8歳の娘を小学校に連れていく」と言い出し、対応に戸惑った経験があります。
こういった際にコミュニケーションを間違えると、逆上されたり、暴力などに発展してしまったりするケースがあるため、難しい仕事の1つだと言えるのです。
「利用者とのコミュニケーション」の対策と心構え
利用者とのコミュニケーションで最も大切なのは、「相手に共感する」ということです。
認知症はその多くが脳神経の死滅によって発症するため、私たちでは想像できない世界観・ものの考え方が発生してしまいます。
ただ、それらは相手の観察や、認知症に対する事前の理解・勉強で十分に対策することが可能です。とにかく相手の言動に目を向け、理解を示すことで利用者自身もあなたのことを信頼してくれます。
また既に本や論文などでも「認知症の主な症状」は解説されています。介護職に就職・転職する前にざっと勉強してみると、今後スムーズに仕事へ移れますよ。
介護職の仕事で大変な事・第1位 「職場の人間関係」
介護職の仕事で大変な事・第1位は「職場の人間関係」です。
介護施設など、閉鎖的な現場で密なコミュニケーション・連携が求められることから、ストレスが掛かりやすくなると考えられています。
実際に、厚生労働省が調査した平成25年雇用動向調査結果の概況では、人間関係が理由で辞めたという回答が多くの割合を占めました。(参考:厚生労働省「平成25年雇用動向調査結果の概況:結果の概要」
そのため長期的に働くうえでは、同僚や上司との人間関係にしっかり対策していくことが必要不可欠なのです。
「職場の人間関係」の対策と心構え
介護職で人間関係を良好にし続けるには、ハッキリとした意思表示が大切です。
なぜなら、長期的に見て「何をするのにも相手の顔色を伺う」「気を遣う」という状態はストレスになるからです。我慢をし続けながら楽しく働く…ということは、かなり難しいと言えます。
それでも人間であれば、相手を気遣ったり、多少我慢をしたりすることもあるでしょう。
ですので、もしストレスが溜まったときは、「誰かに話す」か「好きな事をして気を紛らわす」という対策をして、発散するよう心がけましょう。
介護職の転職の際は、介護専門の転職エージェントを活用しよう
ここまで介護職の仕事の大変な点と対策・心構えについてお伝えしました。
「介護職の仕事は大変そうだけど、チャレンジしたい」と思った人は、以下の転職エージェントに相談するとよいでしょう。
あなたに合った職場の紹介と併せて、介護職として働くうえでの大切なポイント、準備することについても適切にアドバイスをしてくれるはずです。
レバウェル介護
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介護系転職サービスでトップクラスの求人数。担当エージェントのサポート品質においても高評価の高いサービスです。
レバウェル介護は介護・福祉に特化した転職サービスの中ではとくに求人数が多く、「なるべく多くの介護求人を比較検討したい」という人におすすめです。
求人紹介やサポートを介護・福祉業界に詳しいエージェントが担当してくれるため、様々な希望条件を適えながら適切な求人紹介をしてもらえるでしょう。
なお、レバウェル介護では派遣社員として登録をする人向けに介護未経験・無資格の転職者のサポートも行っています。
転職を機に介護の仕事デビューをしたい人も、レバウェル介護はおすすめです。
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レバウェル介護の特徴
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約22万件(2024年8月現在) |
レバウェル介護は正社員向け転職と派遣社員転職とで窓口が分かれています。派遣社員として働くことを予定している人はこちらよりご登録ください。
かいご畑
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「介護職の仕事は未経験/経験が浅い…」という人におすすめのエージェントです。資格取得サポートなど、実務経験を積むための様々な支援を受けられます。
かいご畑は介護・福祉系の転職支援に特化した、転職エージェントです。
同サービスの大きな特徴は、「無資格/未経験からの転職支援に強い」、「働きながら資格取得できる仕組みがある」の2点。
サポートにあたっては転職者一人ひとりに専任のコーディネーターが就き、現在の経験と希望条件をヒアリングしたうえで、キャリアへのアドバイスと求人紹介を行ってくれます。
働きながら資格取得を目指せる「キャリアアップ応援制度」では、介護の中級・上級資格である「実務者研修」「介護福祉士」への対策講座を無料で学べます。
「まずは業務に慣れてから、徐々にキャリアアップを目指したい」という人に、かいご畑はとくにおすすめです。
かいご畑の特徴
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サービス対応地域 | 北海道、東京、埼玉、千葉、栃木、群馬、静岡、愛知、大阪、京都、神戸、広島、福岡 |
公開求人数 | 約9,000件(2024年8月現在) |
「まずは業務に慣れてから、徐々にキャリアアップを目指したい」という人は、かいご畑の「キャリアアップ応援制度」の活用がおすすめです。
マイナビ介護職
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「福利厚生が充実」「教育制度が整っている」などのホワイト企業の求人が多いと評判のサービス。担当のサポートも手厚いです。
マイナビ介護職は、介護転職者からの認知度No.1(※GMPリサーチ株式会社調べ 2021年7月)を獲得した、介護職専門の転職エージェントです。
大手介護施設・事業所や待遇のよい求人が多いのが特徴です。
サービスを利用した人の評判・口コミからは、「担当エージェントのサポート」に対する高評価の声が多く見られます。
介護業界に詳しい担当エージェントがマンツーマンで、希望条件をヒアリングしたうえで、マッチする求人を紹介してくれます。
書類添削や面接対策といったサポートにも力を入れており、志望動機や自己PRの作成にも役立つでしょう。
マイナビ介護職の特徴
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約7.8万件(2024年8月現在) |
マイナビ介護職の活用メリットの一つに「離職率や職場環境などの、詳細の施設情報を知れる」ことがあります。企業研究の際は担当からの情報を有効活用しましょう。
介護ワーカー
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豊富な求人を「こだわり条件で探しやすい」転職エージェント。担当エージェントのサポート品質も高いです。
介護ワーカーは、保有求人数5万件を超える(2024年8月現在)、国内でも最大規模の転職エージェントです。
全国都道府県の求人を検索でき、かつ「高額求人」「駅チカ」「研修支援有」「週休2日」などのこだわり条件での絞り込み検索に使い勝手の良さがあります。
介護・福祉業界に詳しいアドバイザーが丁寧にサポートしてくれることもあり、実際にサービスを利用した人からは「担当アドバイザーのサポートに対する高評価」の評判・口コミが多く見受けられます。
介護ワーカーの特徴
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約5.3万件(2024年8月現在) |
豊富な求人から希望する職場を見つけやすいのが介護ワーカーのメリット。担当との面談前に、登録後に確認できる求人一覧から目星をつけておくとよいでしょう。
まとめ)介護で大変なことを把握し、早めに対策しよう
介護職の仕事で大変な事ベスト5をまとめます。
- 第5位:腰痛
- 第4位:新人の教育
- 第3位:慢性的な忙しさ
- 第2位:利用者とのコミュニケーション
- 第1位:職場の人間関係
以上の5つが介護で大変なことベスト5です。
介護職は「サービス業」であるため、やはり人間関係の中で大変なことが発生します。
ただ、逆にいえば介護職はそれだけ多くの人と関われる職場であり、人との繋がりの中でしか得られない楽しさを多く享受できるのです。
これほど「人が好き」という人に向いた職業は無いと感じていますので、今回紹介した大変なことにシッカリと対策しながらも、ぜひ仕事に対する前向きな気持ちも大切にしてほしいと思います。